大学時代WEB上でのデータベースシステムの開発をほぼ一人で行った。
当時ファイル転送といえばFTPかメール添付程度という認識だったけれど、HTMLにはファイルアップロード機能が備わっていた。
アップロードされたデータを解析すると、ヘッダーとフッターにパケットコードらしき羅列が存在し、それを取り除いてあげれば実行可能なファイルとしてそのまま保存できることがわかった。
当時の認識は、
「HTMLでファイルのアップロードなんかできるわけない」
と、就職面接で大上段から経営幹部が言ってくるので、
「実際にできていますよ」
などと答えて落とされるという程度の認識。
今現在のホームページ機能をどう見ているのかしら?
そんな会社受かっても蹴ってましたが。
その他文字コード制限など細かな技術的制限があったものの、仕様設計書から、WEBデータベースの基幹となるコンポーネント開発およびプログラミング、ファイルデータ保存構造(TOC テーブル・オブ・コンテンツ)、ユーザインタフェースデザインを含めた操作性、最終的なサーバインストールまで全部行い、一人学部生アルバイトをプログラマーとして雇うということまで行った。
それを数十万円程度で納入したのだけれど、今でも安いとは思う。
いやまあね、自分に統合的な技術があるとはわかっていたんですよ。そこそこにね。
一人でゲームを作るってそういうことですから。
機能を満たした上で、デザイン性や音楽や操作性などの人間工学的感性まで含めた統合評価をしながらプログラミングする。
多次元的バランス感覚を持ってものを作り上げるって、誰にでもできることじゃない。
そこに経済的な値段をつけようとすると、なかなか付けづらいものがある。
結局のところ、技術と品質が突出しているということも重要だけれど、それだけじゃだめで。
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云々の全能力がないと満足行く仕事ができないとわかるのです。
「誰か雇えばいいじゃない?」
いやね、すべてを満足する人なんてそういないです。
いたらすでに独立してますよね。
20代でその必要性をヒシヒシと感じながら、46才の今でもまだ全然と思いながらもがき苦しんでます。
他人も自分も、人を騙せば儲けることはできるけど、それをやったらものの質やモラルは落っこちる。
そのジレンマとの闘いですよね。日々。
昨年自営業主として独立して、またサラリーマン風情に舞い戻っているのは、そのあたりの維持管理の難しさでね。
まぁ、またいずれ。
いやほんとにね、社長になるのは簡単ですよ。驚くほどね。
だけどその先はとてつもなく上限がない仕事の量をこなす必要がある。
いたずらに規模を拡大して儲けるなんて考えられない。未だに。
人の欲はそれこそ千差万別で、油断すれば自分さえも楽な方に一気に落ちる。
他人を雇って仕事をしてその人が不正を働いても、それは社長の責任ですから。
それができないのでサラリーマンなんです。
自分の持ち場以外考えないで仕事していれば金が入ってくるなんて、楽な仕事だと思いますよ。
サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだっと。by 植木等
それを一生やると考えると、まったくもって恐ろしいけれど。
結局大人のようで大人というほど自立しないまま死んでいくって、怖すぎて。