「神輿まつまの どぜう汁すすりけり」駒形どぜう前にある久保田万太郎の句碑です。小説
家で落語や歌舞伎分野を主とする評論家の安藤鶴夫、愛称・アンツル氏の句碑建立の文は以下
のとおりです。
久保田万太郎先生は市井の人を愛し とくに またふるさとをおなじくする浅草ッ子を愛し
た ここに駒形どぜう越後谷 五代 助七 その生前の厚誼をしのんで 先生をしたう情は
まことに涙ぐましいものがあるが 昭和四十一年初夏 この句にゆかりの三社祭の吉日に当た
って 駒形どぜうの店の前に いま先生の句碑を立てる 旧称田原町三丁目なる 先生の生家
にもっともちかくにこの句碑を立てられたことは さだめし先生もよろこばれていることと思
われる ここにつつしんでこれをしるす者は おなじく浅草ッ子のひとり 昭和四十一年五月
十七日 安藤鶴夫 とあります。