北千住駅西口近くに金蔵寺(こんぞうじ)というお寺さんがあります。創建は鎌倉時代の建
武2年(1335)と伝えられ、ご本尊は閻魔大王。この閻魔様は通称「そばえんまさま」と
いうそうですよ。なんでもここの閻魔様は蕎麦つゆの香りにひかれ、毎夜のように蕎麦屋に通
いつめたといいますね。それも、同席するお客さんが怖がるといけないので、若い女性に姿を
変えて行ったといいますから、なんとも優しい閻魔さまですね。
千住は日光街道第一の宿場と知られていますが、遊女を置く宿もあって、遊女屋は36軒で
150人ほどの遊女がいたと伝えられます。お寺の門を入って左手には、身よりも分からない
遊女たちの霊を慰めるための供養塔があります。その右には無縁塔が建っています。こちらは
天保8年(1837)の大飢饉の餓死者を慰める供養塔です。塔に刻まれた文字によると、当
時828名が餓死し、そのうち370人を金蔵寺に葬ったことが分かります。供養塔の前に立
つてその昔を思い、思わず合掌してきました。
栃木県境の蕎麦青々と見事
やっと種まき決定十日遅れになりそうです。
皆さんでの農作業は楽しいでしょうね。
そば好きの閻魔さま、美味しい蕎麦を待っています。