三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 10月21日 ビリ止めプレート

2016-10-21 | メンテナンスお気楽日記
強撚糸のシリンダーから給糸する際使う、ビリ止めキャップかテグスプレートを探して欲しいとの事です。

まず、リングキャップは当然製造中止。消耗品とされるリングも作る事はない、リング研磨加工での再利用も
あったが、その業者も無くなったと聞いている。強撚だから研磨は気にしないと言われても、110サイズの
キャップはまず出て来ない。大半以上が120サイズで、旧型シリンダーに合ったサイズは見たこともない。

次に、テグスプレートだが、これも金沢にあった業者が廃業している。ベーク版にテグスを通す穴が開いている
使いまわしの部品だが、テグスが平行になる様に斜めの穴加工がしてある。そんな手間な加工をする業者もいない。

テグスの方も、太番手別に長さを揃えた千本?束で販売していたが、売り先が少なくなれば生産中止となった。
それよりも、撚糸屋自体がテグス交換の時間がもったいない?とかで、シール貼り付けの量産品を使う処が多い。

ビリ止めシールは、放射線状に16本又は32本のテグスが挟まれており、テグスの長さを各自で調整
テグスが傷めば長さ変更も出来るが、変形など使えなくなった場合は、張り替えるだけで新品交換できる。

加工糸によってテグス太さも2・4・6番と準備されているから、仕事にあった番手を注文すれば良い。
今では、大半の撚糸屋で100枚入りの箱を見かける事が多くなった。手間を換算すれば安いとも言う。


ボビン繰りへの給糸なら、撚糸機から挙がったシリンダーを撚り止めセットしてからの加工工程だが、
撚り止め不良というよりも、ワザと撚り止め不足を狙った、やっかいな糸まで出てきている。

撚りによる機能性繊維と言うそうだが、加工の手間は生半可ではない。それがワインダー加工でも発生する訳だが
シリンダー給糸の他も、巻き返し給糸のビリ対策まで相談される。以前(昔)は対策商品も色々と販売もされていたが、
前に述べた通り、販売量が減れば製作中止となり、廃業となり、以前あった部品も手に入らない。(モノさえ知らない)

「対策」なんて偉そうな先生さまの知恵でもなく「昔、こんなことしていたナ」だけの知識(思い出)だけです。
繊維産業博物館があるくらいだから、技術の展示も必要だと思う。で、なければ、伝承もされずに消えてしまう。

ともあれ、先人の知恵を活かすにも、親からの伝承もなく、仕掛け部品も製造中止では、後継者の立場は厳しい。

包帯屋さんで見た「収縮包帯」。ゴムを使っていないのに、なぜあんなに伸び縮みするのだろうか?答えは・・・

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキングへ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。