三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 2月28日 77才。やる気満々。

2015-03-01 | メンテナンスお気楽日記
何軒かの工場からは「ワインダー仕事してくれる処ないか?」って依頼を受けている。
でも、正直、お世話しても、後で文句を聞くような仕事ばかり。それに本当に外注工場もない。

外注工場の廃業の際には、工場(場所)もある、機械もある、もちろん200V電源もある。
でも、ばあちゃんがもう歳で出来ないからって、嫁さんが後継ぎするなんてことは、まず考えられない。

第一に、手間の掛かる仕事と環境。それにも増して生活費が稼げない。スーパーのパート方がよほど楽。
だから、外注工場が廃業すれば、親方は別工場を探さなければならない。これも非常に難しいのが現状。
もし、いくら魅力ある工賃を提示したとしても、明日から誰にでも出来る仕事でもない。

後継者がいなければ、技術の伝承はない。だから、今だに高齢者をおだてすかして作業をしてもらう。
工賃がイイかと言えば、それも「年金の足し」工賃に甘えざれるを得ない。

後継者を育てる為には、ばあちゃんの仕事が魅力ある仕事でなければならない。もちろん金銭面でも。

ところで、外注工場のばあちゃんのお話です。
旦那さんが施設に入っている為、国民年金だけでは貯金の持ち出しが続き、安い工賃と解っていても
今だに仕事を続けています。それも月の半分以上も糸がない状態が続き、経費を払えばなにも残らない。

尋ねた時もテレビ番でした。「やめたら?」「でも、何かしなければ体が動かなくなってしまう」
そこで話したのは、人絹のカセをコーンアップする仕事です「仕事量はあると聞いている」

でも、細い人絹カセの糸口を見つけるだけでも容易ではない、それに1㎏の為には4カセ必要。
手作業の多い、誰にでも出来る仕事でもない、経験とナレが無ければ続けることは難しい。

「機屋の嫁だからカセ糸には慣れている。それに手足を動かしている方が性にあってる。」
「じゃ、社長に合ってみるか?条件は最初にしっかり聞いておく様に・・」

次の日、社長とばあちゃんから電話連絡があった「機械の段取りをお願いします。」
ばあちゃんからは「いい話だった。月6~10万で最低でも5万は保障すると言われた」

毎日体を動かし、しなければいけない仕事がある。そのことが一番の健康?元気の元。
それに働いた分、工賃が入ってくれば家の維持以上に、やりがいも出てくる。まだまだ稼ぎたい。

さっそく休眠中のお仕事には断りを入れた「おい、おい、それは早いんじゃないか?」
やるき満々。機械がいつ段取りしてもらえるかの催促までされる。運搬業者にも段取りがある。

いつも言ってはいるが「年金の足し」「健康のため」この工賃から抜け出せるのは、いつなんだろう。


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