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繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 10月26日 テグスの切り方

2016-10-27 | メンテナンスお気楽日記
                        テグスの拡大写真を撮ってみました。(ハサミ切り状態)

今日も、少々マニアックな記事になりそうです。事の起こりはテグスの切り方です。

シリンダーにテグス板キャップを被せ、解除ビリを抑える方法は、昔からの撚糸屋さんの常識?で、
その部品が手に入り難くなっている事は、以前のブログにも書きましたが、今日はその使い方です。

テグスの長さを均一にするため、カット調整しますが、その場合、カミソリやカッターが「常識」でした。
ハサミは簡単だが、テグス先が潰れ「かえりダンゴ」が出来るからです。解除糸がダンゴに引っ掛かり
微振動がピシピシと発生するからです。

その為にも、リングキャップやループリングキャップ。その昔は「猫毛リング」なんてのもありました。
すべて、ビリを抑えながら、解除糸ムラを少なくする為に考えられていました。

今でも、テグス数を8・16・32本と数を増やすのは、その効果を得る為です。
テグス番手の選択もさることながら、撚糸屋さんにとっては、けっこうな手間作業でした。

最近は、シール式の出来合い部品がありますが、テグスの長さは最大限に設定されている為、
テグスのカットは必要となります。キャップ鍔の大きさや、糸質によっても選択されます。


ある工場に入った際、ちょうどキャップ製作をしていました。それが、ハサミでチョンチョンと!

「おい・おい・おい」知ったかぶりで講釈しようとしたら、ビリを停めるためワザとハサミ切りとのこと?。
ビリ糸の巻き返し稼働中は、なんら問題なく作業できるが、よく切れる糸のため中断を余儀なくされるとのこと。

その際、留まった糸がダンゴに引っ掛かり、糸バレ(糸ズレ)を押さえ、つなぎ作業がし易いとの返事。
やってみなければ解らない。やってみて、どちらを選択するか?って事です。そこには常識はない?


解除糸バルーン距離にも同じことが言えます。常道は給糸リフトの1,5倍が糸口距離となります。
ところが、ボビンの鍔径や厚さによって、ベスト位置が異なります。糸質によってもバルーン状態が異なります。
パーン給糸の場合も、床から距離をとり長いバルーンを取りますが、パーンの1/3がベストの例もある。

リボンブレーカーもツインタイマーの設定も、よく質問されますが、機台の状況・糸の質によって異なります。
単に、初期のオムロンタイマーが6秒目盛りだった事から、ON6:OFF1の設定になっただけのことです。


この様に、常識?と思っている事が、あまり意味のない事であったり、その仕事に合った別方法があったりします。
まず、常識と言われる方法はやってみる。次に別の方法もやってみる。失敗すれば、戻るだけの事なのだから。

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