三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 5月8日 縦型機・横型機(片側機・両側機)

2018-05-08 | メンテナンスお気楽日記
ワインダーはもちろんの事?カセ揚げ機やHボビンワインダーの中古情報まで問い合わせがきます。
「専門外です」とも言っておれず、出来る限りの情報は、提供できる様に対応しています。

ところが、最近の希望機台の特徴は、錘数が少ないうえに、大半が、片側機を希望されます。

工場?の壁側に設置すれば、他の仕事スペースが取れるとの指摘ですが、
北陸での中古情報は、産業機ゆえに両側機が主流です。錘数も80~120と多く、量産機として
設備された、言わば工場仕様です。当然、担当女工さんがいなければ、管理しきれない錘数です。

工場の真ん中で、女工さん達が動き回っていた頃の「産業量産機」が必要なくなったって事です。


もう、使う人のいなくなった中古機械ですから、100錘を20錘にする事は可能です。
価格面でも、そんな心配はいりません。それなりの取引価格が提示されます。

只、大きさだけは何ともしがたい。原動部だけで、お客の希望サイズになってしまう。
モーターも大容量です。交換は可能ですが、適応プーリーの製作も必要となります。


今回も「5錘くらいのカセ揚げ機」から始まりました。問い合わせ先が違うとも思いましたが、
情報だけは、提供しました。しかし、新品製作でしか対応してもらえないとの事でした。

自分のお世話できる中古情報は、片側25錘機です。仕事としてお金を稼ぐ「産業機仕様」です。
以前は、両側機タイプ(50錘)もあったが、今はそれすら見かけない機械となりました。

そんな事もあり、今は「外注カセ揚げ専門」としての工場?で話を聞く機会もありました。

皆が使っている、縦型(片側タイプ)は場所も取らず、扱いやすい機械と思っていたが、それは同一
作業の場合で、外注となると、色んな給糸形状の糸が持ち込まれる。撚糸シリンダーや6吋紙管とは
限らない。複合撚糸ボビンやパーン給糸もあるとのことでした。

縦型タイプは給糸棚からバルーンガイドまで30㎝弱の距離しか取れず、改造もままならない。
その点、今は見かけない様になった「横型タイプ」なら、色んな給糸に対応できて便利のこと。

作業場所のスペースが必要との事で、人気のなくなった?横型ですが、人によっては「仕事が綺麗」と
こだわっている機械でもある。糸道が長いぶん、糸への負荷が少ないと考えられる。


話を戻せば、今、お客様が望んでいるのは「何でも出来る?改造しやすい、小型機械」って事です。

試験機と言わないまでも、少ロットでの仕事にも対応できる機械が必要とされている。
しかし、それは糸の性格・機械の仕様を理解してでの対応で、ボタンを押せば出来る事では
けっしてありません。少ロットだからこそ、難しい対応とも言えます。

巻き屋さんは、この糸ならこのテンション、このスピードと言った、知識の積み重ねで仕事をしています。


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