迷宮映画館

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OUT

2002年10月24日 | あ行 日本映画
博打にはまった暴力亭主、お腹の大きい妻でもかまわず殴る、蹴るの暴行を続けていた。ちょっとこらしめてやろうと思った妻は、ベルトで首を締めにかかった。あらら、人って簡単に死んじゃうのね。このでっかいゴミどうしよう?ココから、女達の暴走が始まる。いつもお料理してる女性なら、死体ばらばらにするのも慣れてるだろうって、そうかい?

まあ、さすが弁当工場に勤めてるだけあって、手際はいい。でも、出刃なんか持ったことのない若い女性じゃ無理だろうなあ、などと考えながら見てた。

平凡な主婦、家庭内離散だったり、介護のばあさん抱えてたり、ブランド買い漁りだったり。それぞれ微々たるものながら、自分にとってはものすごく大きな問題を抱えてる。多かれ、少なかれ、どんな人でも抱えてる問題だ。そこからちょっと抜け出したい、どきどきしてみたい、OUTしてみたいという顛末だ。

非日常への脱出、女性に元気を与えるというようなうたい文句で、それなりにそうかとも思った。どうも釈然としなかったのは、やはり罪は償わなければならないという大原則が自分に強く埋めこまれているからかもしれない。隠して、逃げて、どんどん泥沼にはまっていってしまうのは結局自分の責任だ。そこに痛快さはない。ブラックユーモアは満載だが。最後の吉田日出子の豪快な笑いが救いだった。

お腹大きい山ちゃん役の西田尚美が、何かあるとラマーズ法の呼吸をしていたが、アレじゃ吐くだけで、吸わないでしょ。正しくやりましょ、「ひっひっ(吸う)・ふー(吐く)」。

「OUT」

監督 平山 秀幸 
出演 原田 美枝子 倍賞 美津子 室井 滋 西田 尚美 2002年 日本作品


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