
いつどこで見たかも覚えてないが、たぶん大人になってから見たと思うんで、リバイバル上映かなあ。J・ニコルソンよりも印象に残っていたのは、チーフだったが、胸の中をかきむしられた思いをいつまでも引きずっていたのを思い出した。で、再見したいような、したくないような、微妙な思いでいた。
家の棚には、購入したDVDがきちんと鎮座している。封は切ってなかった。したらば、生徒さんから、大学の入学が決まったのだが、レポートの提出課題があり、結構なマニアック映画が並んでおり、その映画のイメージから、デッサンか何かを書けというものだった。
それがなかなかのラインナップ。詳細は忘れたが、今どきの高校生が知ってるような映画は皆無。その中にあったのが、今作だった。一応、映画が好きな変なおばさんとしての地位をゆるぎないものにしているので、相談された。彼女は一個も知らない映画の中で、貸せるDVDはこれと、「ガタカ」と「12人の怒れる男」等々。
結局、彼女の課題の絵は見れなかったが、何を書いたんだろう。あたしだったら、「ガタカ」の空に飛び出ていくロケットのどんより感か、チーフがどすどすと原っぱをかけていく後姿だな~。ラストシーンが秀逸な映画というのは、本当に絵になる。
時間の空いた午前・・・。なのに、何も見るもんがないじゃないですか!だったら、別のことでもしろよ!とおしかりを受けそうですが、どうしてもなんか見たい。。。。どうしよう?午前10時には間に合うけど、どうしよう??やっぱここは見ましょうとチョイスいたしました。
いまさら言うまでもないが、傑作だった。目を背けたい・・・とも思ったが、この年になって真正面から見て、綿密に練られた脚本のうまさと、お見事すぎる配役にうならされた。ミロスの最高傑作は、やっぱこれかな~。いや、やっぱり「アマデウス」かなあ。
詐病で精神病院にやってきたマクマーフィー。ちょっとばかり個性的な面々の中で、休養でも・・のつもりだったかもしれない。しかし、話は簡単にはすまなかった。彼の前に立ちはだかったのが、鬼教官・・・ならぬ、鬼看護婦長。
官僚的な、教条的な、絶対的な力で患者を統制しようとする看護婦。ものすごく仕事ができる人。患者のために仕事をしているという自負の塊。ただ、そのやり方は、患者側には立ってない。じゃあ、できない看護婦なのかと言ったら、そうじゃない。できすぎる人で、できない人のことがわかんないんだろうなあ。。。

鬼看護婦長に飼いならされてるような患者連たちを見て、マクマーフィーは反旗を翻す。婦長にとっては絶対に妥協できないこと・・というより、自分の中で構築してしまった決まりに沿っていかなければ、治療はできないと思い込んでいるのだ。
初めはマクマーフィーのあおりについていく気もなかった面々が、徐々に、徐々に、マクマーフィー側についてくる。
完全聾唖を演じていたチーフ

吃音で、女性が大好きなんだけど、自分にまったく自信がないビリー

印象的な患者の一人・・・なんと若きクリストファー・ロイドです。

もうここにいる必要はなくなった。マックは彼らを目覚めさせた。しかし、落とし穴があった。安心した彼を待っていたのは、マックから感情を奪うこと。それはマックとして生きることを奪われたただの抜け殻。その姿を見たチーフは、マックを解き放つ・・・・。
マックは妖精だったのかもしれませんな。。。。
つうことで、やっぱ映画はスクリーンです。なんで見もしないDVD並べてるのか??自己満足だなあ~。J・ニコルソンのキュートな表情から、有望な未来と、貫録さえ感じられました。今の自信満々な感じじゃなく、どこか青臭いニコルソンが、絶妙でした。
ビリーを演じたブラッド・ドゥーリフ。この後も、なかなか印象的な役柄をなさるんですね。何と言っても「チャイルド・プレイ」のチャッキーの声だってのが、なんかすごい。
この後もミロスの映画には、精神病院の様子が映し出されることが多いのですが、彼の描く原点はここなんでしょうね。人間の精神のもろさと強さ、バランスを失ってしまった哀しさが見えました。
これを見てて、無性に見たくなったが、大好きな「ドリーム・チーム」!改めてみてみて、私の勝手な想像ですが、あのチームは「カッコー」へのオマージュだったのでは!!と強く思い至りました。

◎◎◎◎◎
「カッコーの巣の上で」
監督 ミロス・フォアマン
出演 ジャック・ニコルソン ルイーズ・フレッチャー マイケル・ベリーマン ウィリアム・レッドフィールド ブラッド・ドゥーリフ クリストファー・ロイド ダニー・デヴィート ヴィンセント・スキャヴェリ スキャットマン・クローザース シドニー・ラシック ウィル・サンプソン マーヤ・スモール
家の棚には、購入したDVDがきちんと鎮座している。封は切ってなかった。したらば、生徒さんから、大学の入学が決まったのだが、レポートの提出課題があり、結構なマニアック映画が並んでおり、その映画のイメージから、デッサンか何かを書けというものだった。
それがなかなかのラインナップ。詳細は忘れたが、今どきの高校生が知ってるような映画は皆無。その中にあったのが、今作だった。一応、映画が好きな変なおばさんとしての地位をゆるぎないものにしているので、相談された。彼女は一個も知らない映画の中で、貸せるDVDはこれと、「ガタカ」と「12人の怒れる男」等々。
結局、彼女の課題の絵は見れなかったが、何を書いたんだろう。あたしだったら、「ガタカ」の空に飛び出ていくロケットのどんより感か、チーフがどすどすと原っぱをかけていく後姿だな~。ラストシーンが秀逸な映画というのは、本当に絵になる。
時間の空いた午前・・・。なのに、何も見るもんがないじゃないですか!だったら、別のことでもしろよ!とおしかりを受けそうですが、どうしてもなんか見たい。。。。どうしよう?午前10時には間に合うけど、どうしよう??やっぱここは見ましょうとチョイスいたしました。
いまさら言うまでもないが、傑作だった。目を背けたい・・・とも思ったが、この年になって真正面から見て、綿密に練られた脚本のうまさと、お見事すぎる配役にうならされた。ミロスの最高傑作は、やっぱこれかな~。いや、やっぱり「アマデウス」かなあ。
詐病で精神病院にやってきたマクマーフィー。ちょっとばかり個性的な面々の中で、休養でも・・のつもりだったかもしれない。しかし、話は簡単にはすまなかった。彼の前に立ちはだかったのが、鬼教官・・・ならぬ、鬼看護婦長。
官僚的な、教条的な、絶対的な力で患者を統制しようとする看護婦。ものすごく仕事ができる人。患者のために仕事をしているという自負の塊。ただ、そのやり方は、患者側には立ってない。じゃあ、できない看護婦なのかと言ったら、そうじゃない。できすぎる人で、できない人のことがわかんないんだろうなあ。。。

鬼看護婦長に飼いならされてるような患者連たちを見て、マクマーフィーは反旗を翻す。婦長にとっては絶対に妥協できないこと・・というより、自分の中で構築してしまった決まりに沿っていかなければ、治療はできないと思い込んでいるのだ。
初めはマクマーフィーのあおりについていく気もなかった面々が、徐々に、徐々に、マクマーフィー側についてくる。
完全聾唖を演じていたチーフ

吃音で、女性が大好きなんだけど、自分にまったく自信がないビリー

印象的な患者の一人・・・なんと若きクリストファー・ロイドです。

もうここにいる必要はなくなった。マックは彼らを目覚めさせた。しかし、落とし穴があった。安心した彼を待っていたのは、マックから感情を奪うこと。それはマックとして生きることを奪われたただの抜け殻。その姿を見たチーフは、マックを解き放つ・・・・。
マックは妖精だったのかもしれませんな。。。。
つうことで、やっぱ映画はスクリーンです。なんで見もしないDVD並べてるのか??自己満足だなあ~。J・ニコルソンのキュートな表情から、有望な未来と、貫録さえ感じられました。今の自信満々な感じじゃなく、どこか青臭いニコルソンが、絶妙でした。
ビリーを演じたブラッド・ドゥーリフ。この後も、なかなか印象的な役柄をなさるんですね。何と言っても「チャイルド・プレイ」のチャッキーの声だってのが、なんかすごい。
この後もミロスの映画には、精神病院の様子が映し出されることが多いのですが、彼の描く原点はここなんでしょうね。人間の精神のもろさと強さ、バランスを失ってしまった哀しさが見えました。
これを見てて、無性に見たくなったが、大好きな「ドリーム・チーム」!改めてみてみて、私の勝手な想像ですが、あのチームは「カッコー」へのオマージュだったのでは!!と強く思い至りました。

◎◎◎◎◎
「カッコーの巣の上で」
監督 ミロス・フォアマン
出演 ジャック・ニコルソン ルイーズ・フレッチャー マイケル・ベリーマン ウィリアム・レッドフィールド ブラッド・ドゥーリフ クリストファー・ロイド ダニー・デヴィート ヴィンセント・スキャヴェリ スキャットマン・クローザース シドニー・ラシック ウィル・サンプソン マーヤ・スモール
『カッコーの巣の上で』は何度も観返したい映画ではないので、午前十時の映画祭では見送ってしまいましたが、sakuraiさんの記事を読んでみると、結構忘れていることに気が付きました。観れば良かったかな。
婦長に悪意がないのが(少なくとも本人は自覚してないに違いない)怖いわあ。
わくわくするような映画のラインナップだったのですが、根岸監督が学部長なんで、「遠雷」もちゃんとありました。
私も、どうしようか悩んだのですが、積極的に見たいもんじゃないし・・・。
でも、よかったです。20年に一回くらいは見直そうかなっと。
それは、去年の午前十時で見たです。
悪意のない、悪ってのほど、たちの悪いもんはないですわ。
レナードの朝。。
からっといい気分にショーシャンク!
一番絵になるのは、ショーシャンク。
ズンって本当に重くなるならブレイブハート。
1994年のフランケンシュタイン。。
自分がどうあがいても、好きなもの(仕事にできればそれが一番幸せ)、と、
今大切に思っている人がいるなら、絶対離さない事。強くなること。。そう思い返して、映画を見るとまた、いろいろ違ってくるし、色も変わってくると思います。
がんばってください。
陪審員制度の危うい点や、疑わしきは罰せずの原則から、裁判の矛盾点をねっとりの男臭~い話合いというか、ある意味バトルなのですが、なかなか面白いので、見れる機会がありましたら、お勧めです。
ミハルコフのもありますが、ルメットが一応定番です。
ショーシャンクはやはり印象的ですよね。
ガッと手を広げ、世界を受け止める!という絵かな。
いや、下水道をねっとり歩く!というのもいいかもです。
映画も、自分の状況や、気持ちの違い、昔見たのと、今見るとまた全然受け止め方が違ったり、面白いですよね。
これからもじゃかすか見ていきたいと思っております。