迷宮映画館

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絆 再びの空へ

2014年07月24日 | か行 日本映画
この春、当地山形は、にわかブルー・インパルスブームに沸いた。東北六魂祭ってやつ。東北6県のお祭りがいっせいにやってきて、にぎにぎしく行われた中のメインのイベントがブルー・インパルスの飛行隊!うーん、戦闘機をよしとはしないものの、、、、かっこええええ!!あの時ばかりは、平和主義も何も吹っ飛ぶという情けない次第。

みーーんな、空見上げてた。まじに引きつけられた。とにかく魅せる!何で?って聞かれるとなんとも答えようがないが、見ているものの胸を熱くさせてもらった。速いだけだったらロケット見てりゃいいわけで、それとは違う速さ。何でしょう?人間のすごさと見事な技術力をまじまじと感じさせてもらえるもんがこれなんだなあ~と感じた。

と思ったら、タイムリーな映画が上映されることになりまして。それが今作。ごくごく普通のドキュメンタリーです。取り立ててうまい撮り方でもないし、妙な演出もなく、本当にノーマルな、ブルーインパルスの訓練や、日常、飛んでる様子を映しているのですが、なんかもう、それだけで胸が熱くなってくる・・・。飛行機飛んでるところを見ているだけで泣ける映画って、今まであったか!・・・・なのです。

あの時、松島は津波で壊滅的な被害を受けたのですが、偶然とでも言いましょうか、神の配剤とでも申しましょうか、飛行隊は九州にイベントのためにいたと。奇跡的に助かったのでした。

自分たちは助かったし、飛行機も無事。だが帰るべき基地には帰れない。施設は流され、家族はそこに止まらなければならない。飛べなくなった飛行隊。自分たちは一体どうあるべきなのか。何をすべきなのか。飛んでる場合か!の声も数多くある。でも、ブルーインパルスの火を消すわけにはいかない。

飛行隊となる航空自衛隊の隊員は、精鋭の集まりなのは言わずともわかりますが、その中でも飛び切り!そして、その飛び切り隊員を、さらに超飛び切りの隊員が一子相伝のように、技術を伝えていくんだ~ということを、恥ずかしながら初めて知りました。

遠い地での訓練。いつ帰れるか分からない中での日々。それでも自分たちがやるべきことをしっかりとやっていく。自分たちの飛ぶ姿を見て、勇気と元気と感動を受け止めてくれる人たちのために。

そして、基地が再建され、ようやく、本当にようやく帰ってきたブルーインパルス・・・・。

日頃、んなの金の無駄だとか、戦闘機じゃん!とか、自分の中で肯定をしてはいけないのではないか・・・という発言をし、そう思い、そのような発言を繰り返していました。それも偽らざる気持ちなのですが、でもそんなのが吹っ飛んでしまう自分もいる。素直に感動してる自分がおりまして、情けないことこの上何のですが、それもまたいいのかなあと。

そう感じれたのは何かというと、飛行隊の確固たる意志、ひたむきな思い、自分の仕事・使命に対する真摯な姿勢。それがあの飛行機に投影されているのではないでしょうか。飛んでる飛行機に、その思いが乗ってるのが伝わる。だから感動しちゃうのですよ、きっと。

節操のない自分を反省しながら、初日に初回に入場。時間を間違えて、15分前に到着したのですが、すでにほぼ満員。ひえーー!とびっくり。おまけでカードをもらってしまい、年甲斐もなくニマニマしておりました。

もらったカード。



◎◎◎○

「絆 再びの空へ」

監督 手塚昌明


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