迷宮映画館

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想いのこし

2014年12月04日 | あ行 日本映画
この世に執着残さずに、あっさり死ねたら、そりゃいいもんでしょうと思います。でも、そう思い通りにはいかない。死ぬなんて、かけらも思ってないところに、突然訪れてしまう死。当人なんか、死んだなんて思ってもいないのでは。

で、人は考える。きっとこの世に未練たらたらで、とてもじゃないが、あの世に行くことはできない。きっとまだ魂がこの辺をうろうろしてるんじゃないか。そうだ、そうに違いない。。。。

太古の昔から、人はそう思ってきたのであります。それって考えるに、死んだ人の執着じゃなく、生きてる人の執着なんじゃないでしょうかね。そうあってほしい!と願う生きてる人の思い。そんな気がします。

で、映画。すんげーー自己中で、金と女好きの超チャラ男君、ガジロウ!このチャラさが、また似合うのです。もちろんいい人させても、本性がにじみ出てきて似合うのですが、このイケメンでやるくそ男が素晴らしい!「悪人」のあの時からだよなあ~と思うのですが、ふり幅の広い岡田君、いいです。

そこに遭遇してしまった4人の乗った車!あえなく事故で、4人は死亡。それぞれがいろんな思いを抱えて、あの世に旅立・・・・・・たない。旅立てない。なぜか、この4人のことが見えるのが、件のチャラ男君ということで、4人のそれぞれの思いを遂げもらおうというもの。

はなっから理解を示すわけでもなく、もちろん幽霊の言うことなんか聞かねえよ~のノリだったのが、彼らの生き様や、想いや、生きてる人の想いにぶつかるうちに、ガジロウ君に変化が訪れてくる。ある種のスポ根ものです。ダメダメ人間が、壁にぶつかったり、奇妙な縁から、鍛えなおして、新たな自分を見出す。テッパンです。

なので、ある意味とっても安心して見れるスポ根もの、もとい、幽霊もの。卑劣さも、やさしさも、悔しさもみんな詰め込んで、盛りだくさん。きっちり泣かしてもらえます。

幽霊にコートを脱げるんだろうかとか、子供が一人でとか、ちょこちょこ突っ込みどころをスルーして、岡田君の熱演を愛でる。おまけに、広末さんたちのまじなポールダンスがすごい。役者って、すごいなあ~と感じさせてもらいました。

◎◎◎○

「想いのこし」

監督 平川雄一朗
出演 岡田将生 広末涼子 木南晴夏 松井愛莉 巨勢竜也


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