迷宮映画館

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誘拐ラプソディー

2010年05月25日 | や行 映画
どうせ、この世におさらばするのなら、西行の気持ちになったのかはわからないが、満開の桜の木では、ぜひやめていただきたいことをしようとしていた中年男。

妻も子もなく、あるのは借金と前科だけ。世をはかなんだのだが、うまく行かない。もうーー!!!と思ったところに突然子供と遭遇。ええ格好してて、いいとこのボンボンみたい。

「早く家に帰れ!」と諭すが、家出をしてきたというではないか!!そこではたと思いついたのが、この坊主を誘拐してしまえ!牢の中で、一緒になった誘拐犯のおっさんに、誘拐の鉄則は聞いている。よし!やるぞ。

地元ではなく、顔見知りの子供ではない、携帯電話をつかって、子供はすぐに始末する・・・・。出来ない。何ぼなんでもそれは出来ない。情が移る云々よりも、それは出来ないでしょ・・。ということで、とりあえず子供と一緒にドライブの気分で、逃亡する。

子供のおかあちゃんに電話。とぼけたおかあちゃんで、ピントがずれてる。どうやら誘拐だということが通じたようだが、お金はありそう。子供のいうことには、お父ちゃんはいっぱい会社を持ってるらしい。おぉぉ、もしや、これは何とかなりそう?

実は、この子供のおとうちゃんというのが、ボーが頭につく職業の方だというわけで、翔の兄貴だったのでした。。。。泣く子も黙る篠宮組の組長。警察なんざ真っ青!の装備でもって、犯人を捕まえようとする。

さーて、犯人の伊達秀吉(うそみたいな名前・・)は、金をゲットして、ボーの皆様から逃れることが出来るのか!少年は?ボーの皆様の不穏な動きを察知した警察も加わって、事件は複雑に成って行くぅぅぅ。

というようなお話でございました。たまたま時間があいて、ちょうど合ったのがこれ!ほとんど何にも知らずに鑑賞と相成って、何の期待もなければ、高橋かっちゃんものは初見ではないかと思うくらいの思い入れゼロ。

それが幸いしたのか、なんなのかはわかりませんが、とっても面白かったのでした。なかなかよく出来てた!すっとぼけた味わいの、うまくいかない不器用な人生を歩む主人公の悲哀がいい。高橋克典を想定してた・・というのですが、他の作品を見たことないので、あたし的にはとってもグーでした。

哀川翔とYOUご夫妻のお子様が小学校入学前・・・というのは、ちょっと無理があるかなあ・・・とも思いましたが、せいぜい小学生の親が出来て、組長できる人、って言ったら、そうはいませんからね。そうそう、船越さんと美保純ちゃんって言う夫婦もかなり・・・・。
あ、電話口で、あほ声でしゃべる翔兄貴がなぜか似合ってました。

ずるがしこい、誘拐を生業にしてるようなモノホンのワルだったら、GPSとか、追跡装置とか、すぐに思いが行きそうだけど、素人っぽい、根はいいおっさんと、笑顔がいい少年のロードムービーって言うのがじんわりいいです。

子供と動物出されたら、ほとんど外れはない・・・といわれる世の中で、「ウルルなんとか・・」という目も当てられない映画で見た船越さんの印象から、いまだに逃れられず・・・。ちょっとだけ不安だったのですが、船越さんらしさがいいほうに出てた。

でもって、この少年はうますぎ。表情から、台詞の間から、突き抜けたような笑いが、とってもよかった。子役のお見事さが、この映画のミソだったような気がするほど。

この映画、いわく付だったらしいのですが、お蔵入りしなくて、よかったですね。これで日の目を見なかったら、少年に「約束守れ!」って、言われそう。

◎◎◎○

「誘拐ラプソディー」

監督 榊英雄
出演 高橋克典 林遼威 船越英一郎 YOU 哀川翔


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2 コメント

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Unknown (KLY)
2010-05-25 16:30:11
序盤は2人の会話劇が寒くてどうしようかと思ったんですが、誘拐?してからのテンポの良さは良かったです。押尾の代わりに出演した監督の撮りなおし部分、結構監督お芝居もうまいじゃん!って感じで。(笑)
船越さんもーちょっと出て欲しかったなぁ。もスターとかだと結構フィーチャーされてたんで、案外少ない出番にちょっと不満というか。(笑)
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>KLYさま (sakurai)
2010-05-26 10:39:44
あたし、考えてみると、「金太郎」も「只野・・」も、何にも見たことないのですよ。
ちゃんと演技してるかっちゃんって、始めてかも。
なもんで、こんなもんだろう・・・てか、ほんとに期待度0で見てたもんで、会話のお寒いのも、こんなもんなんだろう、って見てました。
それが功を奏したかな。
船越さんは、『特別出演』になってましたが、何が特別なんでしょうね。ヨーわかりません。
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