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第213回 大阪の難読地名その3(「放出」ほか)大阪弁講座25

2017-04-21 | エッセイ

 大阪の難読地名シリーズの第3弾をお届けします。先日、ネットを見ていたら、東京の難読地名第2位に「九品仏(くほんぶつ)」が入ってました。東急電鉄の駅名にもなってる、「珍しい」地名ではありますが、「難読」ではないような気がします。では、「本場」大阪の難読地名をお楽しみください。

<< 放出(大阪市鶴見区 難読度2) >>
 この地名を出す時、「ほうしゅつ」と入力しました。大阪市内の東の端ぎりぎり辺りに位置します。読み方は「はなてん」。突拍子もない読み方みたいですが、「放つ+出る」が「はなでん」、そして「はなてん」の連想ゲームで、考えて見れば、ありうる読み方。

 私も、う~ん、車で何回か通ったかなあ、という程度の場所で、それほどメジャーでもありません。なのに、なんで難読度が低いかというと、「ハナテン中古車センター」があるところだから。でも関西人にまともに読んでもらえないことも考慮したんでしょうか、「ハナテン」とカタカナにしてるのが笑えます。いかにもの派手な看板です。


 小さい頃、地元のテレビ、ラジオで、「ハナテン中古車センターぁ~~~~」というベタなCMをイヤというほど聞かされました。それが刷り込まれて、オッチャン的には、知名度が高いので、難読度は2。

<< 枚方(大阪府枚方市 難読度1) >>
 大阪と京都の中間辺りに位置するこじんまりした住宅地。ほとんどの関西人から、「どこが、難読やねん」と言われそうなくらい、関西では馴染みの地名です。
 それというのも、「ひらかたパーク」という(関西では)有名な遊園地があるから。みずから名付けた愛称が「ひらパー」という脱力系。実際に、コマーシャルでも、「ひらパ~~~」と言うベタなのを流してました。

 私も小さい頃、よく連れていかれました。今ならどうってことない水上ジェットコースターというのがあって、まさに池に突っ込むかの如き恐怖を味わって、見事トラウマ。それ以来、この手のものはダメになりました。秋は、菊人形(今も規模を縮小して続けてるようです)。
 「枚」を「ひら」と読むのは、だいぶシンドイですが、ひらひらした紙を1枚、2枚と数えるイメージからの読み方かも。
 関西人なら、誰でも読めるので、難読度は1。

<< 靭本町(大阪市西区 難読度3) >>
 西区とはいいながら、キタの中心のJR大阪駅、梅田にもほど近いビジネス街。サラリーマン相手の手頃な飲み屋が、あちこちにあって、よく通(かよ)ってました。

 「靭」を「うつぼ」で、「うつぼほんまち」。だけど、団塊世代の関西のオッチャンにとっては、なんといっても「靭公園」。日比谷公園とええ勝負の、けっこう広い公園で、デモ、集会の集合場所として、60年代~70年代に、ニュースなんかでイヤというほど登場してました。
 そういえば、清水谷(しみずだに)公園、扇町(おうぎまち)公園なんかも、大阪ではテッパンの集合場所。ちょっとほろ苦い想いも込めて、難読度は、適当に3。

<< 信達童子畑(大阪府泉南市 難読度5) >>
 ネットから拾ってきたネタです。問題は、「童子」の読み方。「どうじ」(「八瀬童子(やせのどうじ」とか)か、「わらし」(東北の妖怪「座敷わらし」とか)と読みそうですが、「わらづ」と読むんですね。変に、ナマってる・・・
 あとは、まんまで「しんだちわらづはた」が正解。地元の人しか知りそうもないので、難読度は5。

 いかがでしたか?それでは次回をお楽しみに。

<追記>難読シリーズへのリンクです。<第186回<第199回><第231回>。合わせてお楽しみください。