さいかち亭雑記

短歌を中心に文芸、その他

「日本文学」今月号

2021年03月14日 | 大学入試改革
 日文協の「日本文学」の今月の特集は、国語科教員は必読と思う。
 寄稿している野矢氏の言う事はよくわかるが、とても視野が狭い。私も野矢氏と同じく「国語」は言葉の運用の仕方や、文章と本の読み方を教える科目だという立場だけれども、野矢氏には現場で高校生たちと日々接している先生たちにもっとサーチしてからものを言ってほしいと思う。これから「文学的」随筆や小説が排除された、実用文だけの「現代の国語」を教わることになる、一年生で二単位しか国語の時間がとれない商業高校や工業高校の子供たちの身にもなってみてはどうかと言いたい。

※追記 ここに指摘したことは、すでに現実的に現場では困ったことになっていて、神奈川県の教育委員会は、必修の「現代の国語」と「言語文化」を履修したあとでないと、「古典」や「論理国語」などは履修できないと言っているため、一年でも二年でも二単位しか確保できない学校の生徒は、二年次に「古典」を履修できない、三年次に「古典」そのほかの科目を無理に選択させるのはむずかしいので、そうすると必修科目を履修したあとの積み上げの科目の選択の幅が大幅に限られてしまうということである。頭の固い教育委員会の姿勢に、現場では絶望がひろがっている。

※ この記事は、追記を足して2021年12月11日に復活しました。

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