さいかち亭雑記

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種苗法「改正」 を論ずるならこの本『売り渡される食の安全』山田正彦著(角川新書)

2020年03月21日 | 政治
 コロナ騒ぎにまぎれて国会ではいろいろと策動している気配がある。日本文化と日本国家の根源を脅かすような法律をこれ以上国会で通させてはならない。

そのうちに天皇陛下が新嘗祭でお食べになるお米や、伊勢神宮をはじめとした全国の神社でお供えするお米も、外資の種子会社から購入した種子でないと法律違反になることになりかねない。

そうだよなあ。農産物の種というのは、たしかに大市場に違いない。そのうちに旧モンサント系の企業に官僚が天下りすることになるのだろうか。頼むぜ文春、日刊ゲンダイというところである。まったく、愚かな官僚には右も左も怒るべきなのだ。

「…種子の開発にはお金と時間がかかるため、資金力のある企業でなければ参入が難しい。企業は数えるほどとなり、お米の値段は企業の思いひとつで上げられてしまう。多様な品種はみるみる淘汰されるだろう。」(36ページより)

あとは、最近書店の店頭にこの本を見かけなくなった。一冊買いながらこれを平積みにしてくれ、とU堂で言ったのに、ひと月経っても反応が無かった。あとは、『暴走する能力主義』(ちくま新書)も無かった。これも現体制のあり方に対して強い警鐘を鳴らしている書物である。

ついでに、平成天皇と安倍首相との角逐をわかりやすく描出してみせたのは、菅孝行著『三島由紀夫と天皇』(平凡社新書)である。これは三島ぎらいの人にも薦められる。

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