時のうねりのはざまにて

歴史小説もどきを書いてみます。作品と解説の二部構成で行こうと思います。

ここまでの範頼

2006-11-23 15:36:41 | 蒲殿春秋解説
さて、ここまで範頼を(一応)主人公にして書いてきたのですが
これは「小説もどき」ですから当然フィクション部分が多分に含まれています。
ですが、一応は色々な本を読んで「事実だったのではないか」という部分も勿論書かれています。

ドシロウトのかいた小説もどきでこんなことを書くのも気が引けるのですが、ここで、範頼らに関しての史実であっただろうと思われる部分を書き出してみたいと思います。

源範頼(ここまでの部分に関してのみ)

史実であったと思われる部分
父 源義朝、母 遠江国 池田宿遊女(「尊卑文脈」他)
生年未詳 
兄弟順は六男説が有力か
異母兄弟 源頼朝ら数名
藤原範季に養育される(「玉葉」)
遠江で過ごした時期があったと思われる。

はっきりと判っているのはこの部分だけです。

ただし、この時期までに彼に対してもっとも影響のあったと思われる
藤原範季らの官歴や家系図に関しては信頼できる史料で
明らかになっていますので
「史実」と考えて下さって結構です。

この小説もどきで範頼をあちらこちらへと旅行させていますが
これは範季の官歴を元に考え出した私のフィクションです。
実際に頼朝の元に現れるまでの範頼の経歴は多少の伝説はあるものの
(といっても義経に比べればはるかに少ない)
全くもって不明なのです。

この先は色々な史料に彼の名前が出てくるので史実部分が増えてくると思います。

延慶本について その7

2006-11-23 11:08:24 | 日記・軍記物
さて、延慶本について色々と書いてみましたが
二週間の貸し出し期間で日常生活をこなしながらあわただしく読んだので
自分の中で十分に消化し切れたとは思っていません。
特に、肝心の「一の谷」以降を十分に堪能できたとは思っていません。

機会がありましたらまた借りてリピーターの視点でまたこの
「延慶本シリーズ」書いてみたいと思います。
(安くて入手しやすければ購入も検討したいのですが・・・)

さて、小説もどきのほうですが
そろそろ俗に言う「源平合戦」に入っていく予定です。
けれども私は「源平合戦」という視点では書かないので
もしかしたらこれは何だと思う方もいるかもしれません。
(少し詳しい方ならばこの時期の戦乱を「治承寿永の内乱」と学界の方が評価しているのをご存知だと思います。それに近い視点になればいいかなあと思っています)
とにかくがんばって書いてみたいと思います。

その前に、少しだけここまでの中間解説を書いてから
小説に入っていきたいと存じますので
よろしければそちらもお付き合いいただければ幸いです。