記事 菅直人 公然とウソをつく最高権力者のこわさ 2018年05月22日
「親友である加計理事長からは獣医学部の新設についての相談や依頼は一切ない」と安倍総理は国会で繰り返し答弁してきました。誰もが不自然だと感じていました。しかし、最高権力者である安倍総理が言い切っている以上、確かな証拠を示さなければ反論を許さないムードを作り上げ、押し切ろうとしてきました。今回愛媛県が提出した資料で、2015年の段階で安倍総理は加計理事長から獣医学部新設の話を聞いていたことが明らかになりました。
最高権力者が覚悟のうえで公然とウソ言った場合、そのウソを覆すことは簡単ではありません。官僚の人事権も握り、自民党内でも一強の安倍総理に歯向かえば報復人事が待っています。自分に厳しいマスコミを国会で名指しで攻撃する安倍総理に対して、マスコミも委縮しがちでした。
92歳のマハテイール氏が首相に返り咲いたのは前首相が巨額の税金で私腹を肥やしていたことが背景にありました。森加計問題の本質は安倍総理が自分にとって親しい人に政治権力を使って特別な便宜を図ることにあります。
ここまで国会で何度も公然とウソを繰り返した総理を、これ以上その座に置き続けることはできません。自民党が安倍総理のウソをあくまでもかばうのなら、国民に信を問うて国民の手で安倍総理を退陣に追い込むしかありません。