欅並木をのぼった左手にあるお店

ちいさいけど心ほっこり、French!テイストなお店♪

欲望のベール

2009-04-09 | poem
欲望のベールをぬいで、このあたたかな場所へ帰っておいで。
街の通りを欲望のベールをはおった人が続いている。
足も早く、表情はつらく厳しく。
そのベールをとらないかぎり、心の平安は訪れないよ。
いつまでたっても笑顔は幻想の中に。

思いのひとつひとつを選別する必要がある。
なに気に集めた宝物の中に本当に輝くものは少ない。
さぁ、ベールをぬいで、通りを離れて、こちらへおいで。
だれもが派手な光のとりこになってしまっている。
表情をかたくして。かたくなに。人を押し退けようとしてまで。

ベールをとればわかるようになるよ。
心はやわらかに。笑みがこぼれるようになるから。
なにかに解き放たれたように。余裕と豊かさが胸の中に。
ベールをかけている時にはわからない、本当のあたたかさ。

通りを行く人の波をはずれて。こちらにおいで。
ベールをぬげば、すぐにわかるはずだから。
遠くに感じられた幸福感を。刹那の嘆きを心の中であげないように。
本当に求めているものを。かけがえのない愛の感覚を。そのベールをぬいで。