必然的なヒストリー

クソムシが歴史系映像の感想を書いたり、妄想キャスティングしています。このブログは純度の高い自己満足で構築されています。

【篤姫レビュー】一本の道

2008-12-14 21:34:26 | 大河ドラマレビュー《篤姫》

さて、今回でいよいよ最終回です。
さて、しみじみと今までの展開を振り返りながら見るか・・・と思っていたら!

初っ端からやってくれました、NHK!
何故、OPクレジットがスクロール式になっているのですか!!
その表示方法は総集編だけだよ、って暗黙の了解があったじゃないか。
これは驚きです。
どのくらい驚きかというと、「四十七士」で検索すると「ゲゲゲの鬼太郎がヒットされるぐらいの驚きです。
しかもスクロール式の表示方法では不必要なはずの「帯」がいまだに顕在していた事。誰の名前も表示されない帯・・・。みっともないから、それぐらいは消して欲しかったところ。
帯、帯、帯・・・、「帯をギュッとね!」(もうヤケクソです)
後、回想表示はいいのだけど「ここまでが回想の人たちです」という区切りが無かったから普通に「勝海舟=北大路欣也」までが回想だと思いましたよ。(嘘です)
後、回想に「阿部正弘=草刈正雄」がいなかったのは「木戸孝允=スズキジュンペイ」がいたからですよね。草刈さんに気を遣ったのですよね。なにせ、木戸は桂(カツラ)姓を名乗っていましたから。(辛口ですよ
そういえば、バックが青くて篤姫が歩いていく場面で(OPで中間ピングループが表示されるところ)道が光っていましたが、これって今までありましたっけ?最終回だけの演出でしょうか。

で、本題。
小松帯刀が久光を説得して版籍奉還が成し遂げられました。久光さんの出番はここまででした。明治政府で左大臣となり醜態を晒すシーンまでは放映してくれませんでした。いや~、面白い事件なんですけどね~。残念。
そして薩摩から天璋院を訪ねてきたママンと最後までキャラが定まらなかったお兄さん。おもひで酒に浸りながらしんみりと少女時代を思いかえります。

そして場面は廟堂へ。
明治3年時点であの髭が生えている大久保利通
そこは確信犯なのか?あきらかにツッコミ待ちだろう!
ひょっとしてNHK流のギャグなのか?なんでそんなところで茶目っ気を出すのだ?
そりゃ、紅白歌合戦で水谷豊がカリフォルニア・コネクションを歌うはずだ。いや、カリフォルニア・コネクションを歌うと見せかけて、ダニー・カリフォルニア(デスノートの主題歌。何気にこの漫画は2010年に龍馬主役の大河ドラマが放映される事を予言している)を歌うかもしれないぞ!
ともかくこれは由々しき事態ですぞ!!!
そして、大久保が洋装なのになぜ木戸孝允は和装のままなのか?
木戸の衣装を新調するだけの予算が無かったのか?なんでこんなところで「格差」をつけるのかね?これも長州出身者の「自己責任」とNHKは仰りたいのか!(ちょっとウマイことを言ったつもりです)

そうこうしている間に小松帯刀が亡くなりました。享年・36。
西郷、大久保らに活躍の場を与えた点を考えると、人を見る目においては政府の第一人者と言っても過言ではないでしょう。そして何より、このドラマに無くてはならない存在でした。
小松帯刀逝去だけで丸々一話使っても良かったのではないかと思うほど、その存在は大きなものでした。
残された妻についてはその後の人生が描かれていましたが、二号さんについてはその後の言及がありませんでした。なにやら不穏な気配がしますが、それなりに仲良くやったということにしておきましょう。

そして征韓論で敗れた西郷は鹿児島へ帰り、静寛院が天璋院の許を訪れます。ここでまた、回想です。
天璋院の衣装が、肖像画でよく見かけるアレに替わりました。まあ篤姫といえば、この衣装でしょう。
時代は流れ、大久保主導のもと台湾出兵が行われました。展開が目まぐるしいな・・・。面倒なので、何気にオイシイトところを持っていったコロッケについては放置しておきます。ついでにとても70歳近くには見えない滝山も放置しておきます。

そして、明治10年。
西郷が自決。予算はかけれないので切腹シーンのみ。
その翌年、大久保も紀尾井坂で暗殺。テロップでは1879年となっていたので、大久保は1年長く生きることが出来ました。
ともかく2人ともお疲れ様でした。泰造さんは意外に良かったです。冷徹な役も似合うのですね。これからもネプリーグでも頑張ってください。

そして1883年-
天璋院篤姫は49年の生涯を終えました。
とても長生きしたとは言えない年齢ですが、彼女は太く長い一本の道を歩んでいったのでした。
そして、彼女の魂が帰ったところは。
・・・なんと第1話でした。
彼女の壮大な一本道は、時の刻みから開放され永遠に終わる事の無い荘厳なる迷いなき道といったところでしょうか。


篤姫の道は終わりませんが、最終回なので必然的にレビューは今回で終了です。
ほとんど江守と高畑淳子さんの事しか語っていないレビューとなってしまいましたが、読んで下さった皆様には感謝です。
さて天地人のレビューですが、余程の事が無い限り(笹野高史さんがトメになったとか)書く事は無いと思います。
今まで大河ドラマ感想でお世話になった皆様には重ねて感謝の言葉を申し上げます。本当に楽しませて頂きましたし、仲良くしていただいた方々にも感謝で一杯です。どうもありがとうございました!


17 コメント

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日本の道 (ポケット保持)
2008-12-14 23:11:44
冒頭の五月雨・・・じゃなくてスクロール式のキャスト紹介、これで今日は「オールキャスト総進撃」って思いましたよ(笑)
明治維新以降、一庶民として余生を送るのみですから一話でおさめたのでしょう(でも16年もあるからやはり拡大版でないと)その構成はやはり今まで見てきた「篤姫」のそれでしたね。

・天璋院と靜寛院がしゃもじを取り合う場面、こないだ日テレでやってたけど、これ有名な事件なんでしょかねぇ?
・明治になって「四民平等」になってもやはり人間のマインドって簡単に改まらないですね、最後まで江戸時代的な接し方してました。
・コロッケが出てくるって云うからどんな風になるんかいな、って思いましたが、想定外(笑)

> バックが青くて篤姫が歩いていく場面で道が光っていました
この辺りってキャスティングを確認するのに懸命で今まで気づきませんでした。

> 1879年となっていたので、大久保は1年長く生きることが出来ました
わかりませんでした(笑)「功名が辻」の高台院の、アルツハイマー発病かと思わせた事件を思い出しました(苦笑)

ということで琉河岬様、今年も楽しいレビュー読ませていただきました、ありがとうございます、そしてお疲れさまでした。で、

> 天地人のレビューですが・・・書く事は無い

・・・・了解いたしました、あらためてお疲れさまでした。
お疲れさまでした (くう)
2008-12-14 23:40:39
>どのくらい驚きかというと、「四十七士」で検索すると「ゲゲゲの鬼太郎」がヒットされるぐらいの驚きです。

またパソコンの前で爆笑してしまいました~(^▽^

いや~。。。全体的に色々と突っ込んだ所は
多かったですが、何だかんだで多くの感動を
貰いました。
女の一本道は凄いです。

ただの総集編に納まらない、清々しい最終回でした。
結局、篤姫と尚吾郎さんの物語だったのかな~。。。
と思いましたわ。
家定さまよりも遙かにウェイトの大きかった
尚吾郎さん。。。
ラストも2人の笑顔で締めですもんね。

「天地人」は書かれないのですか~。
私も、まだ書くとは確定してませんが、ぜひ
琉河岬さんの記事が見たい!(リクエスト)

一年間、ありがとうございました♪
『篤姫』が凄かったところ (琉河岬)
2008-12-14 23:59:44
ポケット保持さん、コメントありがとうございました!

>これで今日は「オールキャスト総進撃」って思いましたよ
総集編以外でスクロール式のクレジット表示をしたのは「赤穂浪士」以来みたいです。さすがは、視聴率も江戸幕府でもファーストレディとなった「篤姫」は違うな~と思いました(笑)

>天璋院と靜寛院がしゃもじを取り合う場面、こないだ日テレでやってたけど、これ有名な事件なんでしょかねぇ?
嘘のようで本当の話のようです。最も勝海舟か仕えていた女中が面白おかしくオーバーに表現した、という説もあるみたいですが・・。微笑ましいエピソードだと思います。

>今年も楽しいレビュー読ませていただきました、ありがとうございます、そしてお疲れさまでした。
こちらこそ、いつもコメント頂きありがとうございました。
『天地人』は勿論見逃しませんが、体調と仕事の関係で書くことが難しいと判断しました。
でも、とても気になるところがあるので(中尾彬のミスキャスト)、いても立ってもいられなくなったらキーボードに手を伸ばす事もあるかもしれません。
妄想キャスティングは変わらず更新していくつもり(物凄く不定期ですが・・・)ですので、そちらの方もよろしくお願いします。
それにブログ閉鎖ではありませんので、またご意見を頂ければ幸いです。
では改めまして、ありがとうございました!
穏やかで好感触なラスト (琉河岬)
2008-12-15 00:10:59
くうさん、コメントありがとうございました!

>またパソコンの前で爆笑してしまいました~(^▽^
鬼太郎のリンクを突き止めていってオチを見たときは全身の力が抜けました。なにせ本当に「忠臣蔵」もどきの話をやるのかと思っていましたから。四十七士が各都道府県のご当地妖怪だと知った日には・・・。それにしても鬼太郎のHPを見て時代の流れの残酷さを感じました(泣)

>女の一本道は凄いです。
>結局、篤姫と尚吾郎さんの物語だったのかな~。。。
このドラマの一貫したテーマでしたよね。架空エピソードを沢山織り交ぜながらも、軸がぶれずにいたのは凄いと思いました。これが多くの共感を読んだ要因だったのだと思います。感動シーンも無理なく入れてあったので素直に見ることが出来ました。

>私も、まだ書くとは確定してませんが、ぜひ琉河岬さんの記事が見たい!(リクエスト)
ありがとうございます!
体調面でのコントロールがしっかり出来たら、こっそりと書き始めるかもしれませんので、その時はよろしくお願い致します。
くうさんも1年間、お疲れ様でした!そして、本当にありがとうございました!
それにしても (tomohiro)
2008-12-15 17:03:11
それにしても、
天地人、評判が悪いですね。
やはり篤姫ファンとしては
時代が近い龍馬伝の方が
親しみやすいからでしょうか。
視聴率が悪いはずだった
風林火山が評判がいいという
ことも意外なんですよね。
私は天地人は視聴ボイコットします。
篤姫ファンは天地人を見るのか? (琉河岬)
2008-12-16 01:45:32
tomohiroさん、コメントありがとうございました!

>天地人、評判が悪いですね。
原作が・・・、という方も多いかもしれませんよね。後、登場人物と歴史イベントが「功名が辻」「風林火山」と被りすぎですし(龍馬伝もそうですが・・・)

>やはり篤姫ファンとしては時代が近い龍馬伝の方が親しみやすいからでしょうか。
私も親近感では、現代と繋がる幕末だと思います。戦国モノはどこまで史実ファンとデフォルメされた武将団の両方を納得させるかで成功と失敗がはっきりと表れてくると思います。

>視聴率が悪いはずだった風林火山が評判がいいということも意外なんですよね。
武将のデフォルメ化には失敗してその層は取り込めなかったけれども、合戦好きの人には受けがよかったのかなぁと分析してみました。

>私は天地人は視聴ボイコットします。
好き嫌いが分かれるテーマと配役ですよね・・・。
蓋を開けてみたら意外にも!なんてこともあるかもしれないので私はとりあえず初回は見逃さないようにしたいと思います。

1年間お付き合い頂いてありがとうございました。
更新頻度が益々少なくなるブログとなりますが、ちょくちょく遊びに来ていただけたら幸いです!
Unknown (K.T)
2008-12-16 09:17:13
大河ドラマの放送ど同時にこちらの突っ込みも一年間楽しませて頂きました。ありがとうございます。

今回の篤姫の成功(?)は幕末という(大河ドラマの中では)現代に近い時代が舞台だったために「愛」とか「家族」とか言われても違和感なく見れたという所が大きいのでは?と思っています。
戦国物でこれをやると「愛」だの「家族」だの言った次のシーンで合戦で人がバタバタと死んだりすると、こちらとしては「引く」しかないわけで・・・・。

又「幕末物はあたらない」というジンクスの大元になっていると思われる「込み入った歴史」のほうを、篤姫目線だからと言う大義名分の元に気持ちいいくらいにバッサリと切ったのも成功の理由の一つかと思います。
戦国物のように有名な定番イベントがないので切りやすいというのもあるでしょう。


ようは「○名が×」とか「△家と◇■」あたりのアンチテーゼであるということですけどね(それでもって、「愛」とか「家族」とかを廃して「戦国」を前面に出した風林火山は戦国好きにはうけたけど、視聴率はコケた。)

何しろ、今まで何の興味も示さなかったかみさんが全部見てましたからなあ「篤姫」


ということで、すでに「愛」と言い出している(しかも、本当のところは別の意味と歴史マニアからすでに突っ込みの入っている)次回作がものすごく心配です。









最後まで (しよ)
2008-12-16 21:46:13
笑わせていただきました!
『大久保は一年長く生きることが出来ました』
NHKのお知らせを読んだあとだったので、思わず笑ってしまいました。
土曜日のお昼には寿命が一年縮みますよ(笑)


いや~、始まった頃数回は見てなかったんですが、やはり女性が主人公だと小難しい歴史もなく、つい毎週欠かさず見るようになりましたよ。
そんなときひょんなことからあなた様のブログにお邪魔させていただくことになり、短い間でしたが楽しませて頂き、ありがとうございました!

子供の頃から時代劇は好きだったけど、大河ドラマでよくある戦国時代はどうも歴史が分かりにくく、来年からは見るかわからないですが、ブッキーやらその他俳優陣的におもしろかったりして?
とちょっと興味があったりなかったり(^_^;)

もしハマったらまたお世話になります(^O^)
幕末モノで成功した真実 (琉河岬)
2008-12-16 22:26:05
K.Tさん、コメントありがとうございました!

>戦国物でこれをやると「愛」だの「家族」だの言った次のシーンで合戦で人がバタバタと死んだりすると、こちらとしては「引く」しかないわで・・・・。
同感です。
篤姫目線だからこそホームドラマが成功したのですよね。幕府側でも官軍側でもましてや新撰組が、この路線で行っても失敗で終わったでしょうね。だからといって風林火山路線の玄人受けのする作りでも視聴率的に失敗してしまうのですよね。
篤姫は難題にクリアできたドラマだと思います。

>戦国物のように有名な定番イベントがないので切りやすいというのもあるでしょう。
歴史好きな私には物足りなく感じましたが、視聴者を新規開拓した事実は凄いと思います。NHKしてやったり、という感じですね。

天地人、なるべくなら硬派路線で突き進んでいってもらいたいのですが・・・。「愛」の意味をあんな風にこじつけるとは・・・。確かに心配です。

>大河ドラマの放送ど同時にこちらの突っ込みも一年間楽しませて頂きました。ありがとうございます。
こちらこそ、励みになるコメントを頂けて感謝しています。ありがとうございました!
毒舌ばかりのレビューでしたが (琉河岬)
2008-12-16 22:40:55
しよさん、コメントありがとうございました!

>短い間でしたが楽しませて頂き、ありがとうございました!
こちらこそ、ありがとうございました。毒舌(というか悪口)ばかりのレビューでしたが、お付き合い頂いて本当に感謝しています!

来年は題材は面白いと思います。しかし、どうにも「利家とまつ」と同じ路線に行くような気がしてならないのです。
でも上杉陣営の配役は新鮮で面白いと思いますので、篤姫景気を受け継いでグイグイ視聴率も稼いでほしいです。

>もしハマったらまたお世話になります(^O^)
私もハマり出していても立ってもいられなくなったら、レビューをし始めると思いますので、その時はよろしくお願いします。

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