必然的なヒストリー

クソムシが歴史系映像の感想を書いたり、妄想キャスティングしています。このブログは純度の高い自己満足で構築されています。

【功名が辻・感想レビュー】聚楽第行幸

2006-08-27 20:50:40 | 大河ドラマレビュー《功名が辻》

先週のラストで千代が拾った捨て子。今回は、その続きから始まりました。
私が育てます
と他人の子を何の疑いもせず、育てようとする千代には頭が下がります。この子は今後、どんな運命を辿るのでしょうか?原作を読んでいない琉河には、皆目検討がつきません。そして、びっくりしたのは新一郎の妻一瞬、淀殿の侍女かと思いましたよ

今週、遂に淀殿が豊臣家の権力を握らんと動き出しました。北政所と対決する淀殿!双方、笑顔でしたがあのピリピリとした空間は何ともかんとも。

そして場面は、天皇行幸の接待役を仰せつかる一豊様に変わりました。無事大役を務めようとあれやこれやと奮闘する姿が彼の生真面目な性格を上手く表現していたと思います!蹴鞠の練習をしたり、悪趣味極まりない黄金の茶室で茶道を習う一豊様。涙ぐましい努力です。しかし、その努力も長くは続かず、一豊様は仮病で引き篭もり。そして天皇接待役を放棄!
またダメ人間に戻ってしまいました。これは
「生真面目な人ほど、壁にぶつかると立ち直れなくなってしまうのよ」
という大石さんのメッセージでしょうか?
それにしても寂しいのは、一豊様が欠席していることを話題にしていたのは旧友の吉晴と一氏のみ。秀吉は一豊が欠席していることには気づいていないようで・・・。まあ結局、一豊様は遅刻して何事も無かったかのようにコソッと出席していたので事なきを得たのですが。

そんなスケールの小さい話題はさっさと終わり、今週のクライマックスである淀殿の懐妊、そして出産イベント。手放しで喜ぶ秀吉。その反対に自分の立場を案ずる秀次。そして表情には出さないけど腸が煮えくり返っているような思いをしている北政所。いよいよ不協和音が鳴り始めた大坂城!この緊張感がタマリマセンね~。
その不協和音の渦に最初に巻き込まれたのは黒田官兵衛。「切れ者」であるが故に大魚を逸してしまった官兵衛。身の危険を察知し、隠居を申し出るも許可が下りず。この辺りから、秀吉政権の翳りが見え始めましたね。何気に「朝鮮攻め」を仄めかす事も言ってましたし。

今回、地味に柄本親子が共演していました。面長なところがそっくりで・・。


26時間テレビ・・・

2006-08-27 01:09:21 | 苦情お断りの独り言
「絆」がどうとか、募金とか言ってるけど
精神的なケアが必要な人は決して話題に出さないのね、この番組。

「そんな奴はテレビで見せるモンじゃない!」

とでも考えているんだろうか。
「光るとともに」に出てくるような病気の子は出てこんのかね。

私はチック症で
頭をゆすったり、
目をパチパチさせる
症状が出ているので
知人から目薬をもらったり
何故かiPodをプレゼントされたこともある。(リズムを取っていると思われていたらしい。天然か嫌味か判断しかねる)

病気のことを周囲に言っていないので「こうなるのか」と思う。
言ったら言ったで“引かれる”だけだろうしね。

察するに芸能人では、ビートたけし、石原都知事、HYDE、川本真琴もチック症ではないかと思っています。そして、その方々はテレビ他、各メディアで活躍している(川本さんは違う名前で活躍していますが・・・)ので、「そんなに大した病気ではないんだ」と自分を安心させている。

話が逸れました。
端的に言うと「見た目で判明できる病気」の人にしか対応してないのね、この番組。
誰が、こんな番組を見て感動するのものか。
もうマラソンなんてしなくていいよ。
そんな労力あるなら、本業にもっと力を注いで下さい。
「サライ」なんて変な歌を歌うな。
「君が代」とか「月月火水木金金」でも歌ってなさい。

冥王星の気持ちが分かるぞ!分かるぞ~、チックショー!

山田芳裕「へうげもの」をキャスティング! ~第二服~

2006-08-25 22:52:32 | 歴史ドラマ妄想キャスト

今や週刊モーニングで「バガボンド」と双璧を成す歴史漫画「へうげもの」の最新刊が発売されました。つきましては妄想キャスティング第2弾をお届けします。
織部焼きの祖、古田織部が主役のこの漫画。胡散臭いけれども、どこか憎めない主人公・古田織部が魅力なこの「へうげもの」。
興味のある方はご覧下さい。

≪登場人物≫
古田左介(後の古田織部):香川照之
羽柴秀吉:筧利夫
せん:和久井映見
上田宗箇(左太郎):市川海老蔵
中川清秀:生瀬勝久
山上宗二:村田雄浩
お吟:宮崎あおい
羽柴秀長:保坂尚希
高山右近:谷原章介
蒲生賦秀(氏郷):及川光博
細川忠興:小出恵介
   *
織田信長:渡辺謙
   *
松永久秀:津川雅彦
荒木村重(道糞):黒沢年雄
柴田勝家:藤竜也
丹羽長秀:アンガールズ田中
織田信忠:玉木宏
津田宗及:火野正平
今井宗休:森田芳光
森蘭丸:赤西仁
明智秀満:遠藤憲一
古田重定:北村和夫
加藤景延:高橋克実
「糞柿」の小姓:柄本佑
仁科盛信の側室:友近
仁科盛信:松重豊
滝川一益:勝野洋
黒田官兵衛:榎木孝明
蜂須賀正勝:丹古母鬼馬二
弥助:ムルアカ
島井宗室:篠井英介
斉藤利三:夏八木勲
明智秀満:遠藤憲一
蒲生賢秀:矢島健一
池田恒興:美木良介
服部半蔵:Mr.マリック
本多忠勝:竹内力
茶屋四郎次郎:鶴田忍
織田信孝:阿部サダヲ

   *
明智光秀:渡瀬恒彦
   *
細川藤孝:細川護熙
織田有楽斎:豊川悦司
徳川家康:村上弘明
千宗易:里見浩太朗

緑色の文字の登場人物が今回の追加キャストです。
最新刊は見所が多いです。まず冒頭の信長が最期を遂げるシーン。
切り離された胴体がくっついて茶を点ててしまうとはこれいかに!?
挙句に「オイその刀ぁ!!安いぞ!!」と恫喝ですか!スゴイなコレ。
そして、上田宗箇が颯爽と登場!歌舞伎俳優の誰かをキャスティングしようと考えた結果、市川海老蔵さんに。目がギョロッとしているところが似ているかと。
この巻でも左助の感性豊かな表情を堪能する事が出来ます。物語だけではなく主人公の表情を楽しめる漫画は他にないと思います。
「げひひひひ・・」

※「へうげもの」は現在、3巻まで発行されています。新刊が出るたびに更新していきます。


【功名が辻・感想レビュー】母の遺言

2006-08-20 21:28:15 | 大河ドラマレビュー《功名が辻》
今回、一豊・康豊の母であり、千代にとって人生の師であった法秀尼様が静かにその生涯を終えました。

物語の冒頭でいきなり一豊と康豊の兄弟ゲンカ。この2人って仲が悪かったんですね。初めて知りました。「槍働きでしか名を挙げられない!」と主張する一豊と「秀次を盛り立て豊臣家での地位を確立しよう!」と主張する康豊。端的に言えば、体を使って出世するか、頭を使って出世するか、の生き方の違い。対立するのは当たり前かも知れません。
この兄弟ゲンカを見て「あわわわ・・」と焦った千代は例によって法秀尼の許へ。ところが、頼りにしていた法秀尼は風邪で寝込んでいました。風邪をこじらせた原因が雨の日に観音堂へ
「一豊兄弟が仲良くなりますように」
と願掛けをしに行った事というのには驚きました。
今まで、彼女がそのような行動(もしくは願掛けに行く素振り)を見せたことがありましたか?
ほえ~~~っと思って見ていたら、呆気なくこの世を去ってしまいました。ちょっと急すぎやしませんかね!?
お互いの異なる性分を尊びなされよ。互いに学びあう事を忘れてはいけません
という遺言は確かに立派でした。でも武田鉄矢さんの最期に比べると感動度は低いなあという印象。というのも一豊兄弟は、法秀尼が言うほど仲が悪くはないと思うからです。なので、それを最期まで案じていた法秀尼の想いというのも、いまいちインパクトが薄いのですね。

で、場面は変わり、九州から帰還した秀吉はバテレン追放を宣言。
ここでまた細川家が登場。近藤正臣さんの出番、何気に多いですね。てっきり山崎の戦いで出番は終了だと思っていたのに。全てはお玉(ガラシャ)の出番を増やす為ですか。ガラシャと康豊が何か会話していましたが、スルーします。康豊も別の人と結婚しましたし。これで今後、康豊とガラシャの絡みのシーンが無かったら爆笑します。今までの展開はなんだったのかと。

北政所茶々&石田三成の構図も段々とはっきりしてきましたね。事の発端は秀吉が茶々を側室に迎えようとした事。北政所からすれば石田三成と茶々が豊臣家にのさばることが許せなかったんですね。茶々は、今回はまだ北政所の存在を気にも留めていません。だって、茶々が気にしている事はたった一つ。それは、石田三成の「心」。驚きです!茶々は心の底から三成を好いていたとは!!今までの妖しげな行動は全て三成の気を引く為だったのですね。茶々の目的は三成と一緒に栄華の道を突き進む事
でなければ
「そなたは、それ(秀吉の側室となること)で良いのだな」
と繰り返し聞かないでしょう!その後の三成に囁いた誘惑めいたセリフも全ては彼の気を引く為。だが、秀吉の忠義一本に生きる三成は、彼女の言動に何の反応も示さず。
何だか、茶々が可哀想になってきました。引くに引けなくなった彼女は、このキャラを捨てる事が出来ずに、これからは虚勢を張って生きていく事になるのでしょう。その手始めが北政所との対立。そして三成とは「戦友」として、共に豊臣家の権力を握るために奔走していくと。
これでもう一本、別の話が作れそうだな、オイ。ガラシャ&康豊ペアよりも茶々&三成ペアの方が物語としては面白いですな!
三成も実は茶々を想っていたという設定にして、タイトルは「僕は茶々に恋をする」とか「僕の初恋を茶々に捧ぐ」にすると。何なら、「三成は実は20歳までしか生きられない」とか「三成と茶々は異父兄弟」という設定にしてもいいですよ

ということで最終的には今回は法秀尼様のお話でしみじみと感慨にふけようと思っていましたが、茶々様のおかげで妄想が炸裂しました。おっ、来週も茶々様の出番が多そうです。これは楽しみ。
・・・・法秀尼様の話だけで良かったんじゃないの、今回ばかりは。一話に詰め込みすぎですって、絶対。

宮下直樹「センゴク」をキャスティング!第四章

2006-08-19 16:59:30 | 歴史ドラマ妄想キャスト

現在、週刊ヤングマガジンにて大人気絶賛連載中の「センゴク」の最新刊10巻が発売されました。なので早速、追加の妄想キャスティングを垂れ流したいと思います。琉河のライフワークとなっているので、誰も見ていなくとも連載が終了するまで続けていきたいと思います。

この物語、題名通り戦国時代を取り扱った漫画ですが、主人公が仙石(せんごく)秀久という本当に題名通りの漫画なのです。仙石秀久・・・、マニアックな武将を主人公にした漫画、それ故、史実との改竄がし放題です!しかし、その改竄が物語性を高める上では成功しているので、戦国時代に詳しい人もそうでない人も純粋に楽しめるのではないかと思います。

実際のサムライがいかにして戦い抜いたのか!?
興味のある方はご覧ください。

《キャスト》

仙石権兵衛秀久(1552~1614)・・・藤原竜也
お蝶・・・井上真央

《織田勢力・仙石側》
(織田家)
織田信長(1534~1582)・・・加藤雅也
明智光秀(1528~1582)・・・豊川悦司
柴田勝家(1521~1583)・・・滝田栄
お市の方(1546~1583)・・・伊藤美咲
堀秀政(1553~1590)・・・成宮寛貴
織田信忠(1557~1582)・・・小栗旬
丹羽長秀(1535~1585)・・・鶴見辰吾
佐久間信盛(1528~1581)・・・斉藤洋介
可児才蔵(1554~1613)・・・金子賢
前田利家(1538~1599)・・・HYDE(セリフなし)
佐々成政(1536~1588)・・・武藤敬司
蜂屋頼隆(1534~1589)・・・遠藤憲一
中川清秀(1542~1583)・・・荒川良々
坂井政尚(?~1570)・・・勝野洋
坂井久蔵(1555~1570)・・・小池徹平
平手汎秀(?~1572)・・・苅谷俊介
佐久間盛政(1554~1583)・・・須藤公一

(羽柴家)
羽柴秀吉(1536~1598)・・・陣内孝則
羽柴秀長(1541~1591)・・・杉本哲太
寧々(北政所)(1548~1624)・・・奥菜恵
竹中半兵衛(1544~1579)・・・谷原章介
蜂須賀小六(1526~1586)・・・六平直政

(徳川家)
徳川家康(1542~1616)・・・佐藤浩市
本多忠勝(1548~1610)・・・浅野忠信
榊原康政(1548~1606)・・・三宅弘城
酒井忠次(1527~1596)・・・森田順平
石川数正(?~1592)・・・橋爪淳

《反織田勢力》
(斉藤家)

斉藤龍興(1548~1573)・・・柏原崇
富田勢源(1524?~?)・・・津川雅彦
お鹿・・・松下奈緒
お猪・・・青木さやか

(浅井家)

浅井長政(1545~1573)・・・北村一輝
山崎新平(1541~1570)・・・阿部寛
浅井久政(1526~1573)・・・山本圭
磯野員昌(?~1578)・・・松重豊
堀秀村(?~?)・・・伊藤敦史
樋口直房(?~1574)・・・神山繁

(朝倉家)
朝倉義景(1533~1573)・・・松尾スズキ
朝倉景健(?~1575)・・・皆川猿時(港カヲル)
鳥居景近(?~1573)・・・塚本高史

(本願寺衆)

本願寺顕如(1543~1592)・・・田辺誠一
下間頼廉(1537~1626)・・・山口祐一郎
如春尼(?~?)・・・西田尚美

(武田家)
武田信玄(1521~1573)・・・北大路欣也
馬場信春(1514~1575)・・・近藤正臣
山県昌景(1529~1575)・・・岩城滉一
高坂昌信(1527~1578)・・・榎木孝明
秋山信友(1531~1575)・・・萩原流行
小山田信茂(1539~1582)・・・津田寛治
内藤昌豊(1524~1575)・・・本田博太郎
武田勝頼(1546~1582)・・・萩原聖人
真田昌幸(1547~1611)・・・真木蔵人
お艶の方(?~1575)・・・常盤貴子

(その他)
細川昭元(1548~1592)・・・篠井英介
比叡山延暦寺座主(?~1573)・・・佐藤慶
足利義昭(1537~1597)・・・岸部シロー


この巻では「三方が原の戦い」がメインとなっています。10巻の表紙を飾ったのは徳川四天王の一人で武勇の誉れが高い本多忠勝でした。主役である仙石権兵衛との絡みのシーンは少ないのですが、この巻は実質、徳川家と武田家が主役なので丁度いい人選だと思いました。

今回、琉河が「プロだな・・・」と思ったシーンは、家康が浜松城に逃げ帰った時に城門に篝火を炊くシーンです。通説ならば、「空城の計(敵にわざと隙を見せる事で『何か裏があるのではないか?』と動揺を誘う策)」として描かれるシーンです。ところが、この漫画では家康に
「味方が帰ってきた時、城門が閉まっていたらどうする!篝火を炊いて味方・・・、いや家族の帰りを迎えるのだ!!」
と言わせています。つまり家康のこの時、「策略」ではなく単純に「味方の為」に城門を開け篝火を炊いたと謳っているのです。武田軍との決戦による衝動の余韻がまだ冷めやらない中で、このような情け深いシーンをぶつけてくる構成は見事だと思いました。そして、この漫画における家康の人格も確立されたと思います。「家臣は家族」、これが家康の信念なんですね。この巻はお馴染みの家康が「しかみ像」を描かせるところで締め括っていますが、心地よいアクセントとなっています。
次巻からは仙石権兵衛は秀吉軍に戻り、一乗谷の合戦が始まります。物語は佳境へ向かっていきます。

余談ですが、配役をだいぶ変更しました。新刊を読む度にイメージがコロコロ変わるのは物語が“生き物”だからなのでしょう。(琉河の気紛れとも読み取れますが・・・)

太字の人物は単行本で表紙を飾ったことのあるキャラクターです。
「センゴク」は単行本が発売される度に、更新していきます。


【功名が辻・感想レビュー】家康の花嫁

2006-08-14 17:31:04 | 大河ドラマレビュー《功名が辻》
全編を通しての感想。ムリヤリ「旭姫と家康の婚儀」イベントに絡ませてしまったがために、千代がただのお節介に見えてしまいました。今回の主役はタイトル通り「家康」と「旭姫」そして「秀吉」でした。

そのうち「千代にお任せくださりませ~」というセリフが出てくるんじゃないかとヒヤヒヤしました。
(羽柴家の)天下統一のために“人柱”として徳川家に嫁いだ旭姫。野口五郎さんの悲痛の叫びが何とも言えませんでした。旭姫は源助(そういえば、回想シーンすら無かったなぁ)と共にムリヤリ城に呼び出され、彼の死後は、ようやく心開く事が出来た甚兵衛と暮らしていたのに。そしてまたムリヤリ離婚させられて今度は徳川家へ人質へ。旭姫もここまでくると諦観しているのでしょうか。兄、秀吉の言う事を素直に聞いて徳川家へ。

今回、琉河が驚いたのは、旭姫のお涙頂戴物語ではなく、増してや野口五郎さんの捨てゼリフでもなく、柄本さん演じる関白秀吉について。正直、もっと冷酷な秀吉になるかと思っていましたが、意外にまだお調子者として描かれていた事。自らの野望を身内を犠牲にしてまで成し遂げようとする秀吉に全く罪悪感というか、邪悪さが感じられなかったのが摩訶不思議。善悪を超越したところに秀吉を置いているかのような印象を受けました。噛み砕いて言うと「決して情を無くしたわけではないが、やむを得ない場合は手段を選ばない」といったところでしょうか。いや、でもチョット違うかな。自分でも、どう表現してよいか分かりませんです、ハイ。

クライマックスはやっぱり出てきたお馴染みの秀吉と家康の対面シーン。
「歴史イベント大好き人間」の大石さんなら絶対ヤルと思っていた「陣羽織頂戴」イベント!“家康側”を描くドラマならば外す事が出来ないこのイベント。この「功名が辻」では外すことなくしっかりと描いてくれました。これは秀吉よりも家康の方が一枚上手ではないかと視聴者に思わせるイベント。アドリブで秀吉の想像の斜め上のセリフを吐いた家康。これが三河武士の意地なのでしょう。後々の家康の所業を知っている現代人だからこそ、本心で言っていない事ぐらいは解かるこのセリフ。
まさに「家康、恐るべし」です。
一方、前述のように善悪を超えたところにその精神を置いてしまっている秀吉の描き方もグッジョブです。
秀吉が薨去するまでの残り数回、単なる冷酷な為政者ではない彼の演技がさらに楽しみになりました。そして雌伏の時を耐えている家康の底知れない恐ろしさをどのように描いてくれるかも楽しみになりました。

そういえば、今回は突然ポックリ逝ってしまわれた蜂須賀小六。ナレーションで言うほど秀吉に侍っていた印象は少なかったです。存在感が薄かったんですね、蜂須賀。あの変なトゲトゲの武器は何なのでしょう。そんなモノ枕元に置いておくな。
初登場の篠井英介と高田延彦。今回は顔見せ程度でしたが、今後の徳川四天王の活躍にも期待です。後は川野太郎さんが出演すれば四天王の揃い踏みですね。

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ

2006-08-09 23:36:19 | 苦情お断りの独り言
これぞ名言ですね。
何事もまずはお手本を見せてあげなければいけない、というこの金言。
「自立心を育てる為に」
という名目で教育を放棄している人たちには是非とも実践して欲しいです。
その人の能力に見合った“やり方”を教えて褒めてあげましょうよ!

山本五十六を主役にしたドラマを作るのは、
社会情勢から見て難しそうですね。。。
多くの「企業」が忘れている精神が、この言葉には込められていると思いますが。

【功名が辻・感想レビュー】この世の悲しみ

2006-08-06 21:14:34 | 大河ドラマレビュー《功名が辻》

今までのお話の中で一番、感想が書きにくかった今回。

「この世の悲しみ」というタイトルがそのまま当てはまる今回。「よね姫の轢死」は作り話ではなく、約400年前に実際に起こった事実だと考えると非常に胸に痞える物があります。
この時代に限ったことではなく、子供が自分の可能性を発揮することなくムリヤリ命を縮められてしまうということは非常に残念なことです。
冒頭のコオロギのエピソードといい、最初からクライマックスを想定したと思われる今回の構成。大河ドラマにありがちな構成なので「またか」と思って正直辟易としていましたが、今回で一番見ていて辛かったのは、よね姫が亡くなった後のシーンが念入りに描かれていた事。これは見ていてツライ・・・。
「いっそ、私をあの世へ送って下さいませ」
という自責の念から出た千代の言葉も、ありがちなセリフですがこの場合は効果あり。今回は歴史ドラマというよりは、完全な山内家に的を絞ったヒューマンドラマ。このシーンで下手に関係のない人物を登場させて中途半端な描写にならなくて良かったと思います。素直に物語の世界に飛び込む事が出来ました。

・・・ここで止めておけば余韻が残って良かったのですが、この後にお玉を出したのは余計だったような。
石川さゆりさんのサプライズゲスト。キリシタンの役柄で登場とは思いも寄りませんでした。よね姫の形見の小袖を年恰好が似ている少女にあげるシーン。
「亡くなった娘の代わりに着て欲しい」
と千代が言っていましたが、亡くなった人の着物を着るのは躊躇われるよな~、と思っていたら、これはお玉登場への伏線だったのですね
よね姫とキリシタンは思いっきり関係ないと思いますが。何の伏線も無くキリシタン。千代がこの後キリシタンとなったという史実が残っているのならともかく、突然にお玉がしゃしゃり出てきて、よね姫の事をどうこう言うのは筋違いのような。しかも、このシーンで今回は終了。この役は法秀尼の方が説得力があって良いんじゃないの?山内家と関係のない人物がどんなに良いことを言っても、琉河からすれば「ふ~ん」で終了!北へ帰る人の群れは誰も無口なんだぞ、このヤロー!
石川さゆりさんを「あの役」でどうしても登場させたいのならば、よね姫と年恰好が似ている娘を持つ母親役で。それで石川さんとその娘役の2人が親子で幸せそうに会話しているシーンを千代が見て、よね姫を思い出して嗚咽をもらす、というぐらいで良かったと思います

今回の政治的なトピックスは、一豊様に徳川家康を上洛させ、秀吉に謁見させるというミッションが秀吉から下された事。
一豊らが家康に接見すると家康は「三方が原の戦い」で負けた時に医師に描かせた掛け軸を披露。家康は信玄との戦いに比べれば秀吉との対決は屁でもない!と言わんばかりの態度で一豊に臨みます。結局、交渉は決裂。この顛末は次回へ持ち越しになりました。
ところで琉河は先週、予告を見た時に家康が「三成が」と言っていると思ったのですが
いつなりとも(秀吉軍を迎えるぞ!)」
と言っていたのですね。聞き違いでした。

最後に。
秀吉のセンスは失笑モノです。茶湯政道の観点から見れば権力誇示として、その役割は果たされていると思いますが、利休が大成した「侘び」の世界観からすると有り得ないセンスです。まぶしくて目がチカチカしそうです。
茶道にちょっと齧っている琉河から見れば、桃山文化を扱うドラマには必ず出てくるこの「黄金の茶室」を見るたびに胸くそが悪くなります。

来週は家康と旭姫の結婚騒動ですか。秀吉の思惑による犠牲者がとうとう登場しますね。