必然的なヒストリー

クソムシが歴史系映像の感想を書いたり、妄想キャスティングしています。このブログは純度の高い自己満足で構築されています。

【風林火山・レビュー】復讐の鬼

2007-01-28 21:14:49 | 大河ドラマレビュー《風林火山》

武田信虎、やりすぎだろう。
お前の血は何色だ!

正直、ミツのシーンは
「想像するとおぞましい」
と思わせる惨い展開。救いはそのシーンが無かったことでしょうか。イヤ過ぎる展開。
信虎といえば「妊婦の腹を・・・」と連想してしまう方も多いはず。
つまりミツもそういう最期を遂げたわけで。
何の罪もない庶民があのような理不尽な形で強制的に人生を終了させられてしまうのを見るのは辛いです。何が辛いかというとミツの死の意味というのが、ただ泣けるという最期でないこと。

ミツの死は、例えば「功名が辻」でのふね(熊谷真実)の死のように「切なくて泣ける展開」としての記号ではなく、「視聴者に怒りを覚えさせる為」だけの記号。
お涙頂戴」展開を狙ってではなく、山本勘助を武田家に直接関わらせる為だけのキーパーソンとして、ミツに無残な最期を迎えさせた風林火山」は何だかスゴイと思いました。去年の「功名が辻」では考えられないような展開です。
ミツが「病死」であれば、このような感想は決して書けなかったでしょう。
何はともあれ、この一件で
武田信虎=悪
という構図を作り上げられました。彼に対する支持率はもうゼロです。
「武田信虎を討ち死にさせるのじゃ」
この勘助の公約を不謹慎ながら支持させて頂きます。勘助には是非ともこのマニフェストを実現させて欲しいです。この際、史実を捻じ曲げて良いので変態信虎を討ち死にさせて欲しい

ミツに対する贖罪として勘助らを武田家に召し抱えようとする板垣。そして鳴り物入りで勘助は彼に仕える事に。
晴信と勘助が対面しました。
「失望の中にこそ、誠の大望が生ず」
晴信は勘助にそう言い残しますが、勘助はいささか納得がいかない様子。
琉河も納得がいきません。
但し、納得のいかない相手は晴信ではなく勘助。
信虎に対する恨みはもういいのか?
晴信の上っ面の奇麗事で己が間違っていたと思ってしまったのでしょうか。
琉河としては勘助には「そんな奇麗事」で改心しないで欲しい。
そこら辺の心境が琉河にはわかりません。
何か秘策でもあるのでしょうか。

場面は変わり、勘助は板垣の命令により今川家へ。
今川家では当主・氏輝と跡継ぎの彦五郎が病死。
花倉の乱は目の前です。
この乱のキーパーソンである福島越前守。琉河の中では柴田勝家のような猪突猛進型の武将というイメージがあるのですが、このドラマでは間逆の人物。これはこれで面白いですね~。来週、あのテリー節が炸裂する事でしょう。

そして遂に登場しました!
マイティ谷原!
いつも笑顔がお美しいマイティ様!
その坊主姿も大変麗しゅうございます。
今川家の跡目相続争いが起きました。
さあみんなでマイティを応援するでちよ、あい!
・・・ところで今回、いきなり死亡していた今川氏輝という人物。彼は老獪な信虎とも互角に渡り合い、また和歌にも通じ文武両道の大名だったそうです。残念ながら24歳という若さで逝去しましたが、氏輝が生きていたら桶狭間の戦いは起きていたのでしょうか?歴史マニアとしては気になるテーマではあります。

次週、花倉の乱。
最近何かと話題に登る谷原さんの晴れ舞台です。
どうせなら義元と家督争いを繰り広げる玄広恵探役がいしだ壱成だったら面白かったのに。
そして、この今川家家督相続争いは山本兄弟にも何やら影響を与えそうです。
それにしても勘助、ミツの事、決して忘れてはいけませんよ。必ず信虎を討ち果たすのじゃ。



君へ届け!ブログランキング参加中です。


山田芳裕「へうげもの」をキャスティング! ~第三服~

2007-01-26 22:25:49 | 歴史ドラマ妄想キャスト
織部焼きの祖、古田織部が主役のこの漫画。胡散臭いけれども、どこか憎めない主人公・古田織部が魅力なこの「へうげもの」。
最新刊4巻が発売されました。数々の書籍で紹介されているこの漫画。いま最も売れている歴史漫画といっても過言ではありません!風評が風評を呼び、モーニングの看板漫画とならん事を期待しています。そして私がこの漫画を読み続ける理由はただ一つ。面白いから!

というわけで妄想キャスティング第3弾をお届けします。
興味のある方はご覧下さい。


≪登場人物≫
古田左介(後の古田織部):香川照之

羽柴秀吉:筧利夫
せん:和久井映見
羽柴秀長:保坂尚希
中川清秀:生瀬勝久
山上宗二:村田雄浩
お吟:宮崎あおい
高山右近:谷原章介
蒲生賦秀(氏郷):及川光博
細川忠興:小出恵介
茶々:土屋アンナ
   *
上田宗箇(左太郎):市川海老蔵
石田三成:安藤政信
   *
荒木村重(道糞):黒沢年雄
柴田勝家:藤竜也
津田宗及:火野正平
今井宗休:森田芳光
加藤景延:高橋克実
黒田官兵衛:榎木孝明
蜂須賀正勝:丹古母鬼馬二
弥助:ムルアカ
島井宗室:篠井英介
蒲生賢秀:矢島健一
服部半蔵:Mr.マリック
本多忠勝:竹内力
茶屋四郎次郎:鶴田忍
随風:周防正行
織田信雄:浅利陽介
お市:家田荘子
中川秀政:半田健人
酒井忠次:原田大二郎
北政所:若村麻由美
加藤清正:具志堅用高
正親町天皇:竹脇無我
旭姫:箕輪はるか(ハリセンボン)
長谷川等伯:小林稔侍
   *
明智光秀:渡瀬恒彦
   *
細川藤孝:細川護熙
織田有楽斎:豊川悦司
古田重定:北村和夫
徳川家康:村上弘明
千宗易(利休):里見浩太朗


(3巻までで出番が終了した人物)
織田信長:渡辺謙
   *
松永久秀:津川雅彦
丹羽長秀:アンガールズ田中
織田信忠:玉木宏
森蘭丸:赤西仁
明智秀満:遠藤憲一
「糞柿」の小姓:柄本佑
仁科盛信の側室:友近
仁科盛信:松重豊
滝川一益:勝野洋
斉藤利三:夏八木勲
明智秀満:遠藤憲一
池田恒興:美木良介
織田信孝:阿部サダヲ


緑色の文字の登場人物が今回の追加キャストです。
狙ったかのような加藤清正。「ちょっちゅね」はウケました!
そして、やはりそうきたかと思ったのは、朝顔のエピソードのタイトルが「世界で一つだけの華」だったこと。これは琉河の予想が当たって、とても嬉しいです。
織田政権から豊臣政権へとバトンタッチした第4巻。
いよいよ古田織部が数寄者の第一人者となるべく動き出します。
今後の展開が非常に楽しみです。



君へ届け!ブログランキング参加中です。

【風林火山・レビュー】摩利支天の妻

2007-01-21 21:21:57 | 大河ドラマレビュー《風林火山》

貫地谷しほりという女優の力量が全てを語ってくれた回だったように思えました。この人はいつか大ブレイクしそうな予感です。貫地谷さんが演じる由布姫を見てみたいなぁと思ってしまいました。内野さんと貫地谷さんが並んでいる姿。見ていて心地良いです。殺伐とした世の中で必死に明るく生きていこうという姿がとてもまぶしい。
相乗効果っていうんですかね。内野さんが一つ演技をすると貫地谷さんがそれを受けてその上をいく演技をして、その貫地谷さんの演技を受けて内野さんがさらに上の演技をしていくような感じ。とても素敵なキャッチボールです。

それよりもそのまんま東・・・。
OPのテロップを見るのに邪魔な事この上ない・・・。
良かったね、念願の知事になれて。

で、話を戻しますが、貫地谷さんの素晴らしさとは反対に見ていてヒヤヒヤしたのは仲代さんと市川亀次郎さんの演技。仲代さんの台詞回しを聞いていると時々ですが友蔵(ちびまる子のおじいちゃん)を彷彿とさせます。そんなプルプル演技は視聴者を心配させるからいかんズラよ。
そして亀次郎さん、立ち振る舞いが堅い堅い。顔立ちは若い頃の香川照之さんにそっくりだと思いましたが、台詞回しは・・・。まるで「渡る世間は鬼ばかり」の子役の演技を見ているみたいでした。そもそも今回は晴信が“うつけ”を演じているという設定でしたから、わざとそういう演技をしていたのかもしれませんが。

主人公の勘助に視点を移すと。なんと兵法を学ぶ為に諸国を修行していた勘助が畑を耕しているではありませんか。・・・おや、意外と似合います。このまま庶民として百姓生活も悪くないのではと感じましたが、勘助はまだ武田家への仕官を諦めてはいない様子。
その武田家では晴信の遊興ぶりを見て板垣が落胆。しかしそれが信虎に関係していると知り、彼は姿をくらまし影の軍団を結成して寺に歌を習いに行っていました。そして、再び晴信の前に姿を現した板垣。
おっ、ここから何か新展開が・・・と思っていたらまだそんな気配はなく。
晴信決起のフラグはまだまだ立ちません。この逸らし方が憎いというかウマイというか!唯一、ソレを感じさせてくれたのは「信虎を襲う」のシーン。父は感じ取っていたようですね、息子・晴信の脅威を。ここら辺の演技は仲代、さすがだなと思いました。この辺が友蔵演技だったら、ただのギャグになってしまう
それにしても、馬というと義経の最終回のイメージが。思わず滝沢秀明まさかのサプライズ出演かと思いましたよ!(スイマセン、嘘です。本当はそんなこと微塵も思いませんでした)あの馬が小屋の屋根から飛び出してこなくて良かった。いやマジで。

でもね、この夢が勘助のささやかな幸せを奪う事に。

摩利支天の妻であることが結果的にミツを危機に陥れる事になった模様。脅迫観念に囚われていた信虎はミツが身につけている「摩利支天」像の首飾りめがけて・・・。
勘助はミツのことを
「俺の城」
と言っていました。この場面は本当にジーンときました。もしこれが、次回の悲劇を際立たせる為だとしたら(予告を見る限り、どう考えてもミツは・・・)あまりにも悲しすぎる。

次回は、風林火山始まって以来の憂鬱な展開になりそうです。
信虎よ、オマエは心の俳句でも読んでおとなしくしてろよ、このヤロー




君へ届け!ブログランキング参加中です。


【風林火山・レビュー】さらば故郷

2007-01-14 20:50:32 | 大河ドラマレビュー《風林火山》

勘助が「家族」を見捨てて、自分の力のみで立身出世を掴もうと決心した今回。

その船を漕いでゆけ~ お前の手で漕いでゆけ~
おまえが消えて喜ぶものに おまえのオールをまかせるな!!!!

なんか今回のお話を見て、思わず「宙船」の歌詞が頭を過ぎりました。
勘助と義弟、そして実兄との関係。そして武田家では勝千代と次郎の関係。
この二つの兄弟のお話。

勘助は実の親に嫡男ではないが故に僧になることを命じられるものの、本人がそれを拒み大林家の養子へ。
なるほど、勘助にはこういう複雑な家庭環境があった(ということになっている)のですか。でも、その大林家でも勘助はどうやら厄介者扱い。
なんというか、これがまた水沢アキの嫌味な継母役が似合いますこと!感じが悪い継母のベストオブザイヤー!少しの出演でしたが、なかなかのインパクト。
そして人が良いのか、セコイのか、よくわからないまま出演が終了した笹野高史の勘左衛門。幼少の勘助を養子に迎えるシーンは人の善良なおじいちゃんでしたが、息子カワイサに・・・。義父が、勘助の手柄を横取り40萬なんて非道な事を。
って、勘助。受け入れるのか、この事態を!全ての事情を飲み込み、この行為を許す彼はなんと度量が大きい事か!器の大きさを感じさせますね~。
琉河的には門野翔さんが演じる大林家のダメ息子・勘兵衛が気になって仕方がない。呆れるほどのダメッぷり。現代に生きていたら、ニートになってしまうかもしれない息子です。
だって、パパンに怒られて凹んだかと思いきや、何事も無かったかのように飯を食べて。そして庭先で「オエ~ッ」って。なんだこのキャラ。

と、これから渡る世間は鬼ばかりみたいなホームドラマが展開されるのかと思いきや・・・。勘助はあっさりと「家族」を捨てました。そして、勘助の実の両親はすでに死亡していたとのこと。物語的には結構使えそうな設定をあっさりと消化してしまった製作陣に脱帽
今となっては勘助の唯一の血の繋がった肉親、兄・貞久が出てきましたが、さてこのお兄さん。何だか人の良さそうなお兄さん。でも貞久が仕えているのはあの福島越前守・・・。さては先の展開を考えて『心優しき弟思いの兄』という設定にしたのか。

そして渦中の福島越前守。演ずるはあのテリー伊藤。
おぉ、サングラスを外した姿は初めて見たぞ!テリー伊藤!
見ているだけで元気が出るテレビになりそうだ!
演出家として今川家を演出する気マンマンのこの男!
味方に加藤浩次はいないのか!?

福島越前守と共に今川家の大物・寿桂尼が初登場。
やっぱり寿桂尼は岸田今日子さんがはまり役だったなぁ~。
インパクトが強すぎた岸田さん。藤村さんは岸田さんを超えるネタを提供してくれる事が出来るのか。

そういえば市川亀治郎さんも初登場でしたね。
特に感想がない。。。。
まあ、晴信の見所はこれからなのでしょうが・・・。
今回は池松壮亮さんが好演でしたね。

今週は私事都合につき、コメントが遅れるかもしれません。
何卒、ご了承の程お願い申し上げます

次回のタイトル「摩利支天の妻」
摩利支天の妻となった女性の話なのか、
結婚したら妻が摩利支天だったという話なのか、
どっちですか。
後者だとしたら随分と迫力のある妻ですね。



君へ届け!ブログランキング参加中です。


【風林火山・レビュー】隻眼の男

2007-01-07 21:03:40 | 大河ドラマレビュー《風林火山》

内野聖陽主演・風林火山が遂に、その幕を開けました。

今回は第一回ということで、勘助はまだ歴史の表舞台には出てきませんでした。
言うなれば、山本勘助の小規模だけど、時々スリリングな生活といったところでしょうか。
当分はこの時代の勘助が描かれる様子です。『新撰組!』の多摩編と同じような構成ではないかと思いましたが、合戦シーンを取り入れて、勘助にも少なからず関係を持たせている辺り、退屈な展開にはならない様子です。
勘助が武田家に仕官するまで、この展開で視聴者を引っ張り続ける事が出来るのか、それがこのドラマにおいて最初の関門になりそうです。

第一話を見ての率直な感想。
良いと思いました。好感触です
勘助を始めとして人物一人ひとりの存在感が光っていました。地味なキャストだとは思っていますが、これはこれで新たな発見がありました。
佐藤隆太さんはギャルサーの「本官」のイメージが強かったのですが、意外にまともな役でびっくり。宍戸開さんは親子揃って鬼美濃の役ですか。なかなか粋な配役ですね。ミツ役の貫地谷しほりさんも強かでユーモアのある役でハマッていたと思います。寺島進さんは以前の大河ドラマ「武蔵」と同様にゴロツキ役で登場して第一話で退場。面白い人物だったのに残念。
そして山本勘助-
年齢でいけば、山本勘助はこの時30代後半~40代前半だと思うのですが、見た目はどう悪くとっても30代前後の立派な青年。人物設定も隻眼で片足が不自由という原作の設定は生きていましたが、良い意味でその設定を外してくれていました。その姿がカッコイイと思えてしまう内野さんの演技力。まるで宮本武蔵のようにワイルドでギラギラとしたその姿。
山本勘助のイメージといえば、素性の知れない中年オヤジが謀略を駆使して・・・という印象が強いのですが、第一話を見る限りでは精悍さが溢れ出ていて、生き方に張りがあるように見受けられました。この人物設定で最後まで貫き通すのか、それとも物語の途中で変貌していくのか楽しみです。
ストーリー面では、このオリジナル脚本のクオリティが今後も保てるかどうか、そこが勝負の分かれ目。

アヴァンタイトルで主要人物の4人のPVクリップを見ることができましたが、上杉謙信が笑えた。どこの陰陽師ですか。そして市川亀治郎さんの丸顔は案外武田信玄に似合うのではないかと思いました。

それよりも仲代さんの演技を見ていると・・・、滋養強壮のある食べ物を摂って、しっかりと体力をとつけて下さい。
最後に・・。
おそらく視聴者の大半が気にしていないことだとは思いますが、トメグループ長すぎ・・・。松井誠さんはともかくとして辻萬長は品川徹さんと連名クレジットで良いと思いますが・・・。

とりあえず、「次回も見てみよう」と思わせてくれるような展開で良かったです。
第2話では山本勘助の家族が描かれる模様。どんな展開になるのか解からないだけに楽しみです。



君へ届け!ブログランキング参加中です。


明智光秀~神に愛されなかった男~

2007-01-04 15:17:45 | 歴史ドラマレビュー
2時間半で全てを語るには物足りない印象を受けました。
明智光秀を平和主義者で「義の人」と描くには時間が足りなかったような・・・
せめて倍の5時間ぐらいは時間が欲しかったです。

内容についてはそもそも「史実がどうだの」という事は求めていなかったので、どこまでトンデモ歴史劇になるか楽しみにしていましたが、それも中途半端だったような。
細川藤孝が時間の都合上出てこない事は仕方なしとしても、幕府滅亡以降の展開が速過ぎ!
光秀が秀吉に天下を取らせる為に本能寺の変を起こしたという説は新しすぎてぶったまげました。折角面白い説を採ったのに、光秀が秀吉を評価し、暴君・信長を見捨て謀反に奔るまでの経緯が2時間半では描ききれなかったように思えます。
しかも光秀の最期がアレだけとは・・・。主役なのに大層お粗末な最期でした。

唐沢さんも上川さんも柳葉さんも良い演技してましたね。
光秀の妻役の長澤さんも意外や意外、唐沢さんの妻役として(年齢の割に)見事な貫禄がありました。正直、老け役が似合い過ぎていて最初は誰だかわかりませんでした。長澤さんは「沢尻会」の陰謀に負けずにこれからも頑張って欲しいです。(笑)

ストーリーでアレッと思ったのは、ラストシーンが「功名が辻」と被ってしまったところ。偶然だとしても、これは不幸な放送事故でした(笑)
最後に願望ですが、この物語をリメイク版として同じキャストで、その昔「新春大型時代劇」としてトンデモ歴史劇を毎年企画していたTBSにて放送して欲しいです。
それにしても瑠璃色の海って結局なんだったのでしょうか?
あと、最後に「この物語はフィクションです」なんてテロップを入れるのは興醒めするのでやめて欲しい。そんな事、最初から分かっています。



君へ届け!ブログランキング参加中です。

忠臣蔵~瑤泉院の陰謀?~

2007-01-03 19:02:41 | 歴史ドラマレビュー

さて、今年もやってきましたテレビ東京新春超ワイド時代劇

今年のネタはジェームス三木版忠臣蔵
しかも原作は湯川裕光の「瑤泉院 忠臣蔵の首謀者・浅野阿久利」

公式HPを見る限り、脇坂淡路守や土屋主税、立花左近、男天野屋など、忠臣蔵でお馴染みの人物がいなかったので『定番』の忠臣蔵とはかなり違った形になるのだろうなと思って楽しみにしていました。
配役も主役の稲森さんを支える配役として北大路欣也、ウルトラクイズ江守、津川雅彦、高橋英樹、松坂慶子と大河並のキャストがゲストではなく主要人物を固めている事により一層のお楽しみ感が!

で、実際に見てみると。
ここまで可哀相な吉良上野介は初めて見ました
世の中いろんな「きら」がいるけれど。
ここまで吉良上野介に判官贔屓したくなる忠臣蔵は見たことがありませんて。
浅野内匠頭に逆恨みされて切りつけられた挙句、幕府に見捨てられ最期には死に場所を失った浪人集団のテロにより暗殺されてしまった哀れな老人と言う印象が
吉良の言い分が正論に思えてしまう忠臣蔵は新鮮でした(笑)
江守さんが演じた吉良よりも夜神月が演じたキラの方がよっぽどの大悪人です。
しかも今回の吉良は往生際が良すぎだし。江守さんには漫画版デスノート並の往生際の悪さを期待したのですが・・。討ち入りシーンはちょっと物足りなかったかも。

そして、最大の謎!
瑤泉院の陰謀って、彼女は「陰謀」と呼べるほどの策略を張り巡らせたのか?
喜世を徳川綱豊に輿入れさせたぐらいではないでしょうか。(←この計画もある意味危ない。綱豊が綱吉より先に逝ってしまったら台無し・・・)
まあこれも、瑤泉院の陰謀というよりは柳沢吉保が瑤泉院を利用して策略を張り巡らせたような気がしないでもないですが。
肝心の大石も「瑤泉院の陰謀」により討ち入りを決意したというワケでもなく、最初から吉良打倒を計画していましたし。
と言う事でこのドラマのテーマは
「天下の側用人・柳沢吉保とバカ殿に忠義を尽した家臣・大石内蔵助を手玉に取ったと勘違いしている未亡人」
と言う事で宜しいでしょうか?

ということで細かく感想を。

第一部「刃傷・松の廊下」
高嶋弟さんの内匠頭が意外に良かった!
グッジョブです。日頃は腰の低いホテルマンかローソンの店員という印象が強かったのですが、こういうバカ殿の役も似合うんですね~。
楽しそうにカエルを潰したり、火事になると顔を引きつらせながら騒ぎ立てるシーンが何とも絶妙でした。この人が生き続けていたら、くまぇりみたいにマッチポンプをしていたに違いありません。
そして、何といっても松の廊下のシーン。
あれだけ時間がありながら(松の廊下は一般の通行手段として使用されないので人通りが少ない。なので梶川がすぐに飛んでくる事は有り得ない)、トドメを刺せなかった内匠頭。抜刀してから捕まるまでのシーンが長かったので、なんだか笑えました。しかも迫力が全く無い。多分、史実もこうだったんでしょうね。まるで江守さんと高嶋さんのコントみたいでした
ということで、切腹になるべくしてなった内匠頭。合掌。
あ、高島さんのキャラが強烈すぎて江守さんのキャラが活かしきれていなかった。これは残念。

第二部「激突!吉保VS内蔵助」

腹の探り合いっぽいやり取りをしていただけで、特に両者の対決という展開はありませんでした。瑤泉院が柳沢と大石を焚き付けて両者面談にこぎつけたのは陰謀めいていて良かったです(皮肉だよ!)。結局、この2人が面談してどんな成果が出たのかは不明ですが、高橋さんと北大路さんの演技合戦は見応えがありました。
こりん星人のセリフが「お父さん」の一言だったのにはびっくり。
あ、稲森さんの意味不明な寝所シーンがすぎて江守さんのキャラが活かしきれていなかった。残念。

第三部「吉良邸討ち入り!」
メイン討ち入りが最初の1時間で終了・・・
上野介の愚痴が的を得ていて笑えました。全く持ってその通りです。
もう上野介は踏んだり蹴ったりです。
なのに江守さんの助っ人でカンニング竹山が登場しなかった、残念。
討ち入り後は津川ピヨ彦さんのショータイムでした。赤ちゃん言葉といい、変なリアクションといい、終いには瑤泉院の夢の中で暗殺されかかったりとオイシイ展開のてんこ盛りでした。次点で高橋英樹さんでしょうか。存在感はあったものの柳沢のキャラ付けが最後の最後でぼやけてしまったのは残念。ただの「いいひと」になってしまった・・・。
そしてラスト一時間が「大奥」テイストが混ざっていたのは何故?いらんだろ、ソレ。
ただでさえ、梶芽衣子さんがセリフもないのに稲盛さんの隣に侍っているだけで「大奥」っぽくなっているのに。フジテレビのドラマで使われたBGMが流れるのでないかとヒヤヒヤしながら見ていました。
物語のラストがOPと繋がってしまったことによりこの物語の端は閉じ、この赤穂事件は未来永劫「忠臣蔵」として
浅野=善
吉良=悪
として描かれる事になりました。めでたし、めでたし!
あ、津川さんが目立ちすぎて江守さんのキャラが活かしきれていなかった。残念。

ということで、稲森さんについての感想がイマイチ書けません。
だって、周りの人物が主役を喰っちゃってますからね~。
これが一番残念だったかも。



君へ届け!ブログランキング参加中です。


あけましておめでとうございます

2007-01-02 19:23:45 | 苦情お断りの独り言
皆様、あけましておめでとうございます

今年も大河ドラマを中心に私が興味を持った歴史ドラマの感想を中心にブログを続けていきたいと考えています。

・・・と言いつつ、早速歴史ドラマとは関係のない記事を。
紅白歌合戦の「DJ OZMA」の演出は飛びすぎではないかと。
「アゲアゲ」ではなく、おとなしく「純情」を歌わせておけば良かったのに。
もしくはDJOZMAが歌った後に渡辺謙さんか寂聴先生にOZMA賛美のコメントをさせるとか。(コメントする本人は嫌がるでしょうけど)
ってこの一連ってどう考えてもNHKの陰謀ですね。
で、見事にコケた模様。残念でした。
NHKは非難轟々の嵐もアゲ♂アゲ♂で乗り切りますか?

とりあえず、今年のボディースーツの売上の行方が気になります。