さて、新島八重を主役にした大河ドラマ「八重の桜」が始まりました。
プロローグに会津戦争を入れてくるのは想定内でしたが、南北戦争を絡めてくるとは意外でした。
単なる局地戦を南北戦争のスケールで例えるのはどうかと思いましたが、時期的なものや戦争の意義を考えるとこのぐらいハッタリかました方が視聴者には分かり易いのかな、と思い直しました。
で、肝心のストーリーですが、悪い意味でも良い意味でも大河ドラマでした。
見事なまでに前半主要キャラの顔見せ回でした。
これはもう仕方がないことだとは思いますが、八重の登場シーンは見ていて退屈でした。
黒船来航前からストーリーが始まるのだから仕方がないのですが、随分と逞しい少女だなあ(皮肉)と思いました。
良かったのは、覚馬のシーン。
覚馬のお陰で、ようやく幕末ドラマになった!
吉田寅次郎(松陰)と宮部はうまく絡ませたかなと思いましたけど、無理を言えば「手形云々」というシーンは入れて欲しかったところ。
象山入門シーンで1853年の夏、覚馬と寅次郎のどちらが先に象山を訪ねていたかというのは謎ですが、ここら辺は山本覚馬というお茶の間に馴染の薄い人物が著名な偉人とも交流があったと印象付けるシーンとしては及第点といえそうです。
後は安政の大獄で松陰が処刑されるときに八重に未来を託すようなシーンが無ければ合格です。
最後に琉河が感服したのは井伊直弼と松平容保が提携して開国和親を提唱したシーンを入れたこと。
普通の幕末モノならスルーされます。
それも変な脚色を入れずにそのままストレートに描いたのは良かったです。
ここでいきなり井伊を独裁者風に描くのは無理があるので、今のところはこれで十分です。
こういう細かいネタを通説どおりに入れてくれるだけでも琉河はありがたいのですよ。
今回は、八重を無理矢理ストーリーにねじ入れるところ以外は面白かったです。
問題は次回からですね。
ファンタジードラマとならないように祈りたいところです。