必然的なヒストリー

クソムシが歴史系映像の感想を書いたり、妄想キャスティングしています。このブログは純度の高い自己満足で構築されています。

第1話「ならぬことはならぬ」

2013-01-06 21:27:11 | 大河ドラマ「八重の桜」

さて、新島八重を主役にした大河ドラマ「八重の桜」が始まりました。

プロローグに会津戦争を入れてくるのは想定内でしたが、南北戦争を絡めてくるとは意外でした。
単なる局地戦を南北戦争のスケールで例えるのはどうかと思いましたが、時期的なものや戦争の意義を考えるとこのぐらいハッタリかました方が視聴者には分かり易いのかな、と思い直しました。

で、肝心のストーリーですが、悪い意味でも良い意味でも大河ドラマでした。
見事なまでに前半主要キャラの顔見せ回でした。

これはもう仕方がないことだとは思いますが、八重の登場シーンは見ていて退屈でした。
黒船来航前からストーリーが始まるのだから仕方がないのですが、随分と逞しい少女だなあ(皮肉)と思いました。

良かったのは、覚馬のシーン。
覚馬のお陰で、ようやく幕末ドラマになった!
吉田寅次郎(松陰)と宮部はうまく絡ませたかなと思いましたけど、無理を言えば「手形云々」というシーンは入れて欲しかったところ。
象山入門シーンで1853年の夏、覚馬と寅次郎のどちらが先に象山を訪ねていたかというのは謎ですが、ここら辺は山本覚馬というお茶の間に馴染の薄い人物が著名な偉人とも交流があったと印象付けるシーンとしては及第点といえそうです。
後は安政の大獄で松陰が処刑されるときに八重に未来を託すようなシーンが無ければ合格です。

最後に琉河が感服したのは井伊直弼と松平容保が提携して開国和親を提唱したシーンを入れたこと。
普通の幕末モノならスルーされます。
それも変な脚色を入れずにそのままストレートに描いたのは良かったです。
ここでいきなり井伊を独裁者風に描くのは無理があるので、今のところはこれで十分です。
こういう細かいネタを通説どおりに入れてくれるだけでも琉河はありがたいのですよ。

今回は、八重を無理矢理ストーリーにねじ入れるところ以外は面白かったです。
問題は次回からですね。
ファンタジードラマとならないように祈りたいところです。


え、正直どうなのでしょう!?「白虎隊 ~敗れざる者たち」

2013-01-03 01:17:31 | 歴史ドラマレビュー

新春一発目の記事は毎年恒例のテレビ東京「新春ワイド時代劇」のレビューから始まります。

昨年は色々とありましたが、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今年は、「八重の桜」か、もしくは福島復興企画なのか分かりませんが、テーマは白虎隊。
主人公は西郷頼母です。

琉河的には前半5時間ぐらいは、それこそダイジェストで済ませても構わないかな、という感想でした。
そして、ようやく禁門の変が始まったと思ったら、怒涛の早送り展開!
戦争シーンは予算の都合でカット!!

・・・正直、ここまでは予想の範囲内でしたが、ぶったまげたのが松平容保の描き方
時勢も読めない上に、喉元過ぎればなんとやら、行き当たりばったりの殿様ぶり。
領民を思うシーンはほとんどなく、最後に爽やかな顔して高笑いで降伏宣言!
どこのハスミンですか!

結局、白虎隊を扱うときは、
 ・
勘違いで集団自決を遂げてしまった少年たち
 ・西郷家の旦那は生き残って妻と娘が無理心中
 ・殿様の愚直ぶりが結果的にアレ
という部分をいかに美談に魅せるかが肝だと思うのですが、さすがに今回は響いてきませんでした。

特に白虎隊には思い入れが無い琉河でさえ、
「え、こんな纏め方でいいのか?」
と思いました。まあ、白虎隊のファンの方には同情します

西郷頼母は何気に照姫や容保より長生きしてますからね。
どうせ西郷を軸にストーリーを展開させるのならば、彼の晩年まで描いても面白かったと思います。