とうとう最後の大イベント、無血開城の刻がやって参りました。
この「篤姫」。視聴率的にも中盤で弛むことなく突っ走ってきましたが、このまま完走ゴールする勢いです。
こりゃ、来年の「天地人」の関係者はやりづらいでしょうなぁ。
特に主役の妻夫木さん。
で、本題。
江戸城が窮地に追い込まれる中、勝安房守が西郷に江戸城総攻撃を取りやめるよう説得する為に動き出します。
そんな中、前回復活した幾島が京に戻ります。最後に彼女は天璋院に西郷説得のヒントを与えていきました。
それにしても、これで本当の退場でしょうか。最終回あたりにひょっこり出てきそうな感がありますが。
そして、運命の3月14日。(細かい話だけど13日も会談しています)
勝と西郷が会談。
交渉決裂の気配が濃厚となるや、勝は「切り札」を出します。
「切り札」は亡き島津斉彬が篤姫に宛てた手紙でした。内容は篤姫への謝罪と薩摩と幕府間での決裂の懸念。この手紙を読んだ西郷は、斉彬に仕えてきた日々を回顧。
「病人を生かす道を考えます」
これが江戸城総攻撃中止の決め手となりました。
なかなか良い演出だったと思います。全てのキャラクターを立てた、今まで描かれた中で一番気の利いた演出だったと思います。
そして江戸城明け渡しの時が来ました。
勝は滝山に嘘をつかせますが、天璋院はこれを簡単に見破ります。
彼女は素直に城を出ることを決意。
と、ここに家定の姿が!
大河ドラマ伝統の幽霊シーン!キャスト名に“幻影”が付かなかった(平清盛には付いていた)家定が再登場!
物凄く胸に残る言葉を姫に送った家定。そりゃ、泣けるだろう。普通にここは泣くシーンなんだろうな~と。おそらくここが、今回の要なのでしょう。歴史的意義が高い勝・西郷会談イベントですら、数分で済ましてしまった『篤姫』。どこまでも篤姫イズムを貫き通しましたか。
そして天璋院は皆の前で大奥解体を表明。
こうして春日局が造りし大奥は終焉を迎えました。
一方、京では。
勝ち組となった小松を幾島が訪れます。
幾島との会話で篤姫に会う事が楽しみになった小松帯刀。
大奥では退去の準備が進められていきます。
どうにも引越し下手な連中が多そうです。
そんな荷物、新居のどこに置けばいいというのだ。
寄る辺の無い者は、篤姫の斡旋があるとはいえネカフェ難民みたいな状態になるというのに。実のところ、雨宮処凛が取り上げる題材になりそうな「新時代を迎える上での格差社会」をじっくりと描いて欲しかったのですが。桃源郷ドラマである「篤姫」にそれを期待することは無理なようですね~。歴史の闇は描かれず…。
次回、大奥を去る天璋院ら一行。
そして天璋院と再会した小松帯刀が永き想いを告白。