今回は概要だけを掴めば20分あれば終わってしまうような回でした。
確かにあの原作を一年間続けようと思ったら、物語の展開をスローペースにするか、原作にないエピソードを挿入するか、どちらかしかないような気がしますが今回の展開はあんまりでした。
ネタがないのは分かっていますが、引き伸ばすところ間違ってないか?
杯に注がれた甘酒。
毒が入っていると疑い、萩乃が替わりに酒を飲み干しました。
結局、酒には毒は入っていません。
オロオロする萩乃と三条夫人を見て由布姫が一言。
「それでいいのです。まずは私を疑いなさい。慈悲の心で私を・・・」
なんだい、偉そうに。何て言い草でしょうか。
そりゃ、あんな口調で酒を勧められたら、
「一服、盛られるのは?」
と勘繰るのは当然のような気がしますが。
浅田美代子が怒るのも無理はありません。三条夫人が怒り出さなかったのは奇跡に近いです。
それにしても柴本さんは演技はちょっとアレですね。池脇さんと並ぶとその差が歴然。今回の冒頭のシーンなんか、ただの嫌な奴です。この人に性格の二面性を持たせるような演技を要求する事は酷のような気がします。
奥に何か秘めてそうな気配など、全くしませんでした。
聞くところによると美瑠姫(大人)役で真木よう子さんが風林火山に出演されるそうですが、由布姫がこんなキャラ設定になってしまうのならば、彼女が演じた方がよっぽど見応えがあると思ってしまいました。
NHKは
「大型新人」
「サラブレッド女優、華麗にデビュー」
という話題を得たいが為に柴本幸さんを起用したとしか思えないです。演技力とか、容姿的に時代劇が似合うかどうかという点を無視して。
今こうして思うと、当初のオリジナルシーンが懐かしくて仕方がないです。
仲代達矢さんの存在感がいかに大きかったのか痛感しています。
役柄的には信虎に匹敵する敵役を演じている永島さん。いい仕事はしているのですが、大御所・仲代さんの存在感に比べると少し物足りないような。
千葉さん退場の時も刻々と近づいているのに、どんどん抜けていく穴を埋められる俳優さんが出てこないのが寂しいです。
プルプル震えている市川サダンジさんでは千葉さんの抜けた穴を埋めるのは難しそうですし、増してや西岡徳馬さんやダンカンに千葉さんの代わりを求めるのは不可能に近い。
こうなったら、GacktさんのウルトラCに期待する他はございますまい。
さて、物語の感想に戻りますが-
由布姫の変な行動を見て、晴信は一時彼女を諏訪へ返すことに。
ところが姫は籠を抜け出し脱走。
所詮は浅知恵。失敗して勘助に捕まってしまいます。
そこでの姫の言動がこれまたイタイです。
「甲斐に戻って、晴信様に会いたい」(←自分の行動が原因なのに気づいていない)
「御首(みしるし)を頂戴すれば、私だけのものになると思ってた」
確かに恐ろしくて浅ましい考えです。
しかも後者のセリフなんか・・・。晴信が寝首を掻かれるシーンを想像してしまったぞ。(自粛してくれよ)
まあドラマですからそんなムチャな話にするわけにもいかず。
姫は勘助に説得され、反省して勘助の意を汲むことに。
ここに姫のわだかまりは消え、彼女の凍っていた心は解けました。
バンザ~イ!由布姫良かったね~
って、このシーンを見て感動する人はどのくらいいるのでしょうか。
何か忘れてはいませんか?
そうです!
由布姫の身代わりとして自害(動機は情報漏洩を防ぐ為?)した名もなき侍女!
彼女こそ犬死です。今回、一番に哀れなくてはならないのは彼女ではないでしょうか。こんな独りよがりな姫の為に死ぬことはなかろうに。
一人の侍女の命を犠牲にしてまで手に入れた心の幸せ。
由布姫には、この件について一言コメントして欲しかったです。
次週、「三国激突」
ほう、もうそんな時期がやってきましたか!
来週は面白そうです。
久々に今川、北条、二つの大大名が登場します。
ネタがないのなら、来週みたいなエピソードをスローペースで丁寧に描いてくれ!
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