ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

再会

2010-07-23 00:20:03 | Weblog
そういえば、春、桜のもとで見かけた「タヌキ」がいた。
今日の帰り道、19時ごろ、家のそばに。
4月に「夜桜」というタイトルのブログに書いた子だ。

まだ夕方というひかりの中で見ると、
やはり「タヌキ」ではなくて、イヌのようだった。

毛は黒。胴体はまるく、シッポもふさふさしている。
そして、鼻筋にすっと灰色のラインが入っている。
やはり首輪はつけていない。

目が合ったので、「お前さんかい!」と声をあげた。
向こうもジッと私を見ている。
持っている食べ物をあげようか、そんなことしたら近所迷惑だよな、
つれて帰れるわけではないし、うちは団地だから・・・。
なんで団地なのかなあ・・・、とグルグル考えていたら、
いかにも世田谷育ちっぽいハイソな雰囲気のイヌが散歩で近づいてきて、
おびえた「タヌキイヌ」くんは走り去っていった。

なんだよいい服なんて着ちゃってさ、と、歩いてきた良家のおイヌさまにしばし嫉妬し、
それから、タヌキイヌくん、保健所に捕まらないでくれよ、と思った。

きっと、どこかで飼われていたんだよな。
むかし人間に飼われていたことのあるイヌは、
どこか人間に救いを求めるような目をして、こちらをジッと見る。

その目は、本当にせつない。