ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

壁の涙

2010-07-07 15:37:09 | Weblog
我が家のゴーヤちゃん、ツタが出てきた。
どんどん育っている。


大学時代の恩師に、仕事が見つかったと電話したら、
すごく喜んでくれた上に、アドバイスをくれた。

「仕事の面では、まったく心配していないですよ。
ただ、すごく心配なのは人間関係ね。
中国人の場合、女性でも正々堂々とケンカをするでしょう。
でも、日本人の女性はカゲでいろいろするから、
少し距離をおくようにしなさい。
そして、その場で解決しようとするのではなくて、
まず家族や友人、私でもいいから相談にいらっしゃい。」

ありがたい忠告だ。
そして、どこまで私の性格を見抜いているのだろうかと思う。

別に女性に限らず、日本人の場合は、カゲでコソコソすることが多いし、
たぶん一番大好きなのは、誰かを仲間はずれにすることだ。
かといって中国人のケンカは、あまりにパワー炸裂なので、
気配だけで、私はうんざりしてしまう。
ただ、中国の人が日本でずっと働いてきて、
ものすごく苦労したことだけはよくわかる。
心からの忠告に、本当に感謝だ。

そういえば、この先生に、大学4年生の時、
警察か入管の仕事に就いてはどうかと言われたことがある。
特に入管では、難民に対する人権が守られていなくて、
そして、難民対応では、すごく日本は遅れているから、
ちゃんと言葉を話せる人が関わっていくべきだと思う、と言われた。

少し考えた。
でも、すごくストレスをため込みそうだから、その道には進まなかった。

昨日、『壁の涙―法務省「外国人収容所」の実態』という本を読んだ。
Twitterで知った本だ。

多くの外国人が不法滞在して、仕事をしたり、ときに犯罪に手をそめている。
でも、一方で、母国の政治的な理由で亡命を希望している人や、その子どもたちもいる。
母国の事情から、やむなくビザが切れても日本に留まり、それでも真面目に、
日本人がやりたがらないような仕事を黙々と担ってくれている人たちもいる。
特にアジア、中近東、アフリカの人たちに対する理解は、まだまだ低く、
一律に「犯罪者」のように扱う風潮や習慣が残っている。

収容所に入ってからの環境は劣悪だ。
医者にもろくにかかれず、ストレスをためこむような生活が続く。
これは、日本のなかにある現実なので、見つめなければならないし、
なるべく透明性をもたせて、改善していくべきことだ。
なんといっても、そこで働く人も、収容される人も、みんな人間なのだから。

最近、区役所やハローワークに行くと、窓口の方の対応がとても丁寧で、
すごく嬉しくなることがある。
ところが、霞ヶ関の司法関係の役所に行くと、
ものすごく横柄で、作業が遅い人ばかりが目につく。
窓口で人の目にふれるところであるにもかかわらず、本当に勤務態度が悪い人がいて、
変わりつつある地方公務員との違いが目立つ。
この差はいったい何なんだろう。

今日、ハローワークへ行った。
渋谷の窓口は、行くたびに応対が丁寧になっている。