今年は向田邦子さんの没後40年ということで、
TV、新聞、本などで、話題が続いています。
先日、本屋さんをのぞいたら【向田邦子を読む】があり、
即、買いました。
邦子さんの妹さんの和子さんと、浜田マハさんの対談
(2017年)や、思い出交遊録:山口瞳、森繁久弥、田辺聖子さん
などなど、どこを読んでも楽しい。
和子さん: 直木賞を受賞した直後の時です。
姉が、「何も知らない書く世界にきて、すごく大変だったけど、
やっぱり茨の道を選んでよかった」とポロッと言ったんです。
そして「私もやっと小説家として、スタートラインに
立てたかな」って。
原田: 人間の本質をキャッチすつのが本当に上手。
さらに、その本質を性善説に基づいて捉えている。
誰に対しても、その人のサニーサイドを見つめているという、
人生における「良い癖」のようなものを持っていたんですね。
向田邦子は戦友だった 山口瞳 直木賞選(1981年)
芥川賞の選考委員である丸山才一さんに、こんなことを言われていた。
「選考委員になって、いちばん辛いことは、候補者に自分より
小説がうまい人がいるときね」
向田邦子は、あきらかに、私より上手だった。
森繁久弥 (1998年)
三周忌を前に、弟の保雄さんから、姉の独立した墓を建立したいので
墓碑銘を考えてほしいと依頼されました。
駄文を刻むのは恥を千載に残すことになりますが、
決意して、こう記しました。
花ひらき はな香る
花こぼれ なほ薫る
今度はもう、「こんなの、嫌い」
「三週間かかって絞り出した文句なんだけどなあ」
なんてケンカのしようもなくなりました。
・・・
その人のサニーサイドを見る これは真似したいです。
難しい・・・
花ひらき はな香る
花こぼれ なほ薫る
これは、邦子さんも気に入ると思います・・・