Eテレの「100分de名著」が4回で終了した。最後は結論で一番分かりやすかった。
アドラーがゴールと考えた幸福とは何か?
それは「共同体感覚」という概念に象徴される。「共同体感覚」は、他者を仲間と見なし、
そこに「自分の居場所がある」と感じられること。
そのためには「自己への執着」を「他者への関心」に切り替える必要があるという。
そのための条件としてアドラーが挙げるのは
「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」。
これらは決して道徳的な価値観などではなく、幸福に至るための「手段」だという。
ありのままの自分を受容し、無条件で他者を信頼する中で、
「私は誰かの役に立っている」という貢献感を実感すること。それこそがアドラーが考える幸福である。
そして、アドラーは、幸福に向かって自力で課題に立ち向かっていけるよう働きかけることを
「勇気づけ」と呼び、自己と他者を常に勇気づけていくよう呼びかける。
自己受容
ありのままの自分を受け入れる。短所だと思うところを長所い置き換えるトレーニングをする。
例えば、集中力がないのは散漫力がある。
同時に、いろいろなことを手がけることができる力がある。
臆病→ 慎重などなど。
他者貢献
自分が何らかの形で「貢献」していると感じられる時。
他者信頼
他者に貢献するには仲間たちを信頼できないといけない。
勇気づけの反対は、勇気くじきで、ダメなことばかり指摘する。
ほめることも上から下に向かって下す評価(叱ることも、ほめることも上から目線)
これらは、縦の関係に基づいている。
アドラーは、あらゆる対人関係は対等な横の関係にある。
親子でも、人間としては対等。親は経験は子どもよりも多いけれど、同じ人間。
ちょっと、一般的な感覚とは違いますね。でも、言われてみればそうだと思います。
親は子どもに「大人しくしていて、偉かったね」とは言わず、「大人しくしていて、ありがとう」と言う。
勇気づけのキーワードは「ありがとう」
今日、友人たちとランチで、話題が友人の娘さんやお孫さんのことになり、
何かと衝突して関係が上手くいっていないようだったので、
私はアドラーの番組を録画してあるので、DVDにしてあげるから、よく見てねと言った。
過去の不満のモロモロも娘さんが言っていたそうなので、「今」からだからということも言い、
「ありがとう」も念を押した。