地酒屋のロックンロール日記

酒好き・音楽好きの仕事がらみと個人事をつらづらと・・・

平成22年10月18日(月)  晴   貴 22BYの造りへ向けて

2010-10-18 18:32:33 | 貴の一文


貴の一文

22BY 今期の造りへの所信表明

「貴」 純米ひやおろしも好調! 季節感のある提案が大切!
わいわい亭さんにお伺いしてより早2ヶ月 
今年最後のミーティングとなりました。

また寝てしまうのでしょうか? 

今年は酒母室に冷蔵設備を導入。 いつもより若干早めの蔵入りとなります。
技術論はかなり身につけてきた「たあぼ」、
後は如何に舵取りができるかが今年の課題。 

持ち越し分も含めてはりきりお題が2つ。
今年こそは、このはりきり企画、上手く舵取りしてもらいたいと大いに期待しております。

それともう一つ 仕込み開始と共に、これからの繁忙期 商品管理も大切です。
突然の品切れは無いようにくれぐれもお願い致します。


さて、いよいよ22BYの酒造りがスタートします。
気合いの入ったはりきりコメントお願い致します。

では以下 「貴」たあぼ


レギュラー商品に関して

今年の酒造りはまだ情報が錯綜してます。
基本的には、お盆明けの気温が高かったので
普通にいけば19酒造年度に似た米の溶けない年のはすなんですが、
北陸の五百万石は例年以上に割れが多く、米の浸漬時間も例年より短いとのことです。
ただ、純米酒を旗印にがんばる弊社がゆえに必ず酒米の特性は
ワインと同様お酒に反映いたします。
ただ、その中でそんな事を感じさせないような酒を造りたいと思います。



辛口に関して

例年と同じ事を一旦繰り返しますが、辛口と消費者の人が感じる6割以上は
米からくる渋みや苦味を辛口と感じているか、
フィルターで味を取って辛いと感じさせる場合が多いように思います。
あくまで米味は柔らかく、そして日本酒度はきちんと切れてる。
そんなお酒を追求したいと思います。

見極めのポイントは、45度の上燗です。 
これで、「ん?」と思ったら米が水を吸いきってない証拠です。
このあたりの温度でおおっ!!って言われるお酒を造りたいです。

 

夏の酒について

毎年思います・・・。コントロールです。
生酒ってこの時期になるとどうしてもモッタリ感が出るものが多いです。
そのあたりをきれいにお酒に負荷をかけないようにして、ほんのりガス感の残る、
私のイメージで言う、大人の夏休み・・・大人のカルピスソーダ。

ほんのり甘く、ほんのりすっぱく、ほんのりガスが効いてる。
あの、小さい頃冷蔵に入ってたカルピスと三ツ矢サイダーで自分の配合で作ったカルピスソーダ。

大人の遊び心をいっぱいに提案したいと思います。

 

ひやおろしについて

今回の試飲会でも多くの方から、「ひやおろしは燗にしてもいいんですか?」という質問が聞かれました。

あと、「ひやおろしってどういう意味なんですか?」という質問。
ひやおろしを難しく説明するより、単純に「ひや(ひんやりした頃)おろし(出荷される)」お酒という事なんですよ。

ひやおろしでAKB48のようなお酒はもう勘弁してほしい。
そんなお酒は、春に楽しみたいものです。

春は、新芽の季節で食もほろ苦く、お酒の若さゆえのほろ苦さも許せます。
秋は熟成です。苦味を残したひやおろし・・・AKBは卒業して、
ぜひとも、深津絵里くらいの円熟味を楽しみましょう。


熟成に関していまの「貴」は充分か?

 
「旬味2」において 長珍~悦 凱陣~不老泉と同じ並びブースで学んだこと。

私は、お酒において新酒は新酒として若さはあってもよいのですが、
私もAKBやモー娘。的な扱いの蔵元から、(そもそもそうは思われてもいないですが・・・)
真の演技派にならなければならない頃になってきてますし、
諸先輩方の45℃以上の演技にはまだまだ遠く及びません。

今回も、一番端から燗酒でお客様がぴっちり張り付いて離れない、先輩蔵元の姿を見てました。


手前より「不老泉」上原さん 「悦 凱陣」丸尾さん 「群馬泉」島岡さん 奧に「貴」

秋の燗を提案したい試飲会できっちりと納得の商品を仕上げてこられる。。。
すばらしいです。

この時期から新酒がでる時期までにひやおろしも含めきっちりと燗酒で楽しめる
お酒は私のとっても大切なステージですので、
単に「老ねた酒」という認識を超えた、「燗酒っておいしいんですね!!」と
お客様に納得いただけるようなお酒をきちんと熟成を踏まえてリリースできれば思います。

今年も結婚の報告は無かったッス・・・・  来年こそは

ではくれぐれも事故の無い様はりきって!!! そして「春」にまた

 

 

 



とんぼ 「あれ? お父さん この人寝ちゃったよ???」