地酒屋のロックンロール日記

酒好き・音楽好きの仕事がらみと個人事をつらづらと・・・

平成25年4月30日(火)   曇り     長陽福娘 岩崎さん

2013-04-30 17:57:21 | 日本酒


長陽福娘  岩崎だぜ~ 参上の巻


東京市場でもじわじわと注目されて来ました!!!

油断するとする在庫切れで取り逃してしまう商品もでてきました・・・・ 油断大敵です。

特に今年の「直汲み 生シリーズ」は数量も少ないこともあってほぼ1回の出荷で完売でした。

岩崎さん すばらしいじゃないか

今年も6月からの「夏の酒」  10月からの「ひやおろし」とタイムリーにご案内していきます。

まずは今年の出来栄えを岩崎社長 兼 杜氏にお伺いしてみましょう!!!

 

岩崎さん めがねバージョン  これからはめがね顔でキャラクターつくっていきましょう!

【24by造り全般について】

平成24BYの酒造りも無事に終わりホッとした気持ちと、やり遂げたというある種の充実感に浸っているところです。

天候にも恵まれて概ね安定した造りが出来たと思っています。

昨シーズンは初めての杜氏を務めたということもあり、がむしゃらに突っ走ったという感じでしたが、

今期は杜氏生活2年目ということで、気持ちに余裕を持って、じっくりモロミに向き合おうということが目標となっていました。

特に踊りの温度管理や醗酵経過のグラフの曲線の美しさを求めたりと昨年以上の酒質を実現できたのではないかと思います。

ただ、気持ちに余裕を持ったことで、新たな問題点も見つかり、来季に向けて様々な改善をしていこうと決意を新たにしているところです。



【今年の夏の酒について】


今年度も夏の酒は地元山口の酒米「西都の雫」を100%使用した特別純米酒のうすにごりを用意しました。

昨年の反省から、酒質をやや辛口に切らしにごり成分も控えめに、
夏の酒らしくキレがありながらもスタミナ料理にも負けないしっかりとした酒質になっていると思います。

昨年お休みした、夏吟醸も復活し2種類のお酒で勝負していきます。


【辛口酒について】

マチダヤ様では長陽福娘の定番酒として取り扱って頂いております山田錦辛口純米酒ですが、
こちらは例年通りの辛口でありながら長陽福娘らしいまろやかさ・甘み・旨味をしっかりと含んだ絶妙の味わいに仕上がっています。

だた、原料となるお米の手配が思うようにいかず、数量を増やそうとした目論見がかなわなかったという事情があります。

マチダヤ様のスタッフの方とも相談しながら、お客さまにご迷惑をお掛けしないような出荷計画を練り上げたいと思います。



【雄町米について】

雄町米を手掛けるようになってはや5年ようやく雄町米の特性をがっつり掴んだぜっと言いたいところですが、
まだまだ手ごわい相手です。油断を許さないこのお米とはこれからもしっかり付き合っていこうと思います。

で、今期のお酒は、昨年よりもやや辛口ドライな酒質になっています、が、長陽福娘らしさはしっかりと守っておりますのでご安心を。



【今年のチャレンジ】

チャレンジ! やりたい事、やらねばならないことは数多くありますが、ここは焦らず少しづつ。

で、まづは新しいお米にチャレンジする事。麹室・設備を改善し安定した麹造りを目指すとともに
自分自身の麹造りを再度一から見直して、良い所・改善すべき所を明らかにしていくこと。

原料となる酒米の仕入れの安定化を図り、原料処理のブレに左右される不具合を無くし、より完成度の高い再現性のある酒造りを目指していきます。

普段の生活では、長陽福娘にベストマッチな食材を求めて色々なマッチングを楽しみたいと思います。

酒造りを通して日本の食文化の発展に貢献していきたいと思います。

来季は杜氏となって3年目の一つの節目を迎えます。

もっともっと皆様の笑顔に出会えるような、皆様の幸福な日常に貢献できるような、また、皆様の喜怒哀楽にそっと寄り添えるような、

そんなお酒でありたいと思います。これからも長陽福娘応援をよろしくお願い申し上げます。

 

「貴」 袋吊り 雄町(火入れ) と同じく 「長陽福娘」  袋吊り 雄町(火入れ)を9月に同時発売いたします!!

 


平成25年4月26日(金)  晴れのち曇り    ちえびじん 六代目です!

2013-04-26 16:55:20 | 日本酒

 
ちえびじん  六代目です! 

6代目 中野淳之!! 今期4年目の造りです。

農大の同期でマチダヤとお取引があるのは「山和」、「日輪田」、「城川郷」 どの銘柄も若手の成長株です。

近い将来 みんなそろって利き酒会をやりたいですね!

各自お酒と心の準備をお願いいたします。

では仕込みを終え まだ髪を切る時間もなく東京へやってきた中野君です。



今期は「ちえびじん」ブランドで100石少し  まだまだこれかららです。

 

【今年の造りを終えて】

無事に4年目の「ちえびじん」の造りを終える事が出来ました。

今期は、「挑戦」をスローガンに多くの事にチャレンジしてきました。

麹造りの見直し、新しいお米のチャレンジ!

日本酒のイメージを変える、ピンクのちえびじんなど!

楽しみながらお酒を造ることが出来たと思います。

是非、24BYのちえびじんを宜しくお願い致します。

 


【定番レギュラー酒について】

純米吟醸

4年目の山田錦の純米吟醸は、麹つくりを見直し、米の甘みのしっかりある

理想の造りが出来たと思います!!甘みよ開け!!

純米

ピンクラベルの「ちえびじん 純米 ひとめぼれ」 は、一升瓶で2100円(税込)で

手軽に旨い酒を呑んで頂きたいとの想いで、昨年からスタートし、今年も

特純クラスに劣らない酒が出来ました。日本酒を普段呑んだ事がない方

新しい日本酒ファンをこのお酒で作って行きたいと思います!!



【八反錦について】


ちえびじんの蔵の水に、本当に相性がよい八反錦は、酵母の力ではなく

八反錦だから出来る、香りがしっかりと出せ、バランスが良いお酒が出来たと思います!

今、ちえびじんの中で一番旬のお酒です!

是非、ご愛飲下さい!



【チャレンジ酒について】


今年のチャレンジはピンク生のちえびじんと雄町の特別純米です!

特に、6月発売させて頂く雄町は、やわらかいお米とちえびじんのやわらかい水との相性も良く、

また夏に呑んで頂きたいイメージでアルコールは15度前半ながら

加水せず、バランスがパーフェクトな1本だと思います!

「ちえびじん×雄町」を是非ご期待下さい!!



【紅茶梅酒について】

 日本酒よりも絶好調!!

いいのか・・・悪いのか・・・(-_-;)

 

5月26日開催 味ノマチダヤ試飲会 「日本酒マイナスの世界」 に「雄町 特別純米」を引っさげて参戦いたします! 

 


平成25年4月24日(水) 曇りのち雨  貴の一文~24Byの仕込を終えて 

2013-04-24 14:04:54 | 貴の一文


貴の一文~24byの仕込を終えて



今期はタンク60本の仕込を目指すも「米不足」により目標石数仕込めませんでしたが、
それでも昨年よりは増石となりました。
先週には「皆造」まで終了したとのこと お疲れ様でした。

「貴」ブランドも確立しアイテムによっては新酒待ちも多くなってきました。
熟成も「貴」の持ち味の一つですので何とか早だしの場面をシフトチェンジできないものかと切に願っております。

まずはしばらくは「貴」が味わえる安心感と6月からの夏の酒が楽しみです。

では役半年振りの再会となりました 「たあぼ」社長



あまりやせてないな~~~


ではまずはここから!

【社長就任のご挨拶】 

私事ではございますが、この度㈱永山本家酒造場の社長に就任いたしました。

現在、「日本酒新時代」と言われる次世代蔵元の時代に入ってきました。

従来は、杜氏として製造に全神経を集中する形で、会社での責任に関しては親父(現会長)に任せておりました。

しかし、今後は若い世代の蔵元が台頭していく中、より迅速な決断が求められると感じ、
4月1日付で社長に就任いたしました。

立場は変われど酒造家の本分は「酒造り」だと思っております。
 

酒造りで皆様に満足いただける事こそが、社長としての最大の業務だと心得、今後とも酒造道に精進致します。

 

『24BY造り全般について』

毎年、特別純米酒から酒造りが始まるのですが、当初やや「米が硬い」という印象を受けたので、微妙な吸水コントロールを行い、
近年最高の米だった23BYに近付けたのではないかと思っています。

印象としては、例年以上に透明感があがり、身体に馴染む味わいになっていると思います。

9号酵母によるやさしい味わい、これにより磨きをかけたと思っています。

華やかなカプロン酸系のお酒やインパクトの強い無濾過生原酒も美味しいですが、
やっぱり癒されるのは、だらっといつまでも飲める9号系かな~と思っています。


 

『レギュラー商品について』

身体に馴染むやわらかな旨味。

この点に関して一回一回の米洗い、吸水においてきっちりとポイントをつかんでお酒に出来たのではないかと思います。



『辛口酒について』

いつも、弊社辛口80%へのご愛顧ありがとうございます。

商品が欠品を起こしてしまい、多くの皆様にご迷惑をおかけしました事、心よりおわび申し上げます。

本年は山田錦の山口県での割当てもなかなか思うようにいかず入荷に四苦八苦しましたが、
低精白の強みを生かしどうにか前年以上の生産が出来ました。

ありがたい事に、山田錦の強みを生かしたふっくらとした80%精米の純米酒が出来上がりました。




『夏の酒について』

最近の夏酒の一つの方向として、「原酒でどのように酒質を形作るか」が大切なテーマになっていると思っています。

最近では、新政が14%の原酒を造られていますが、
今年は、エキス分、グルコースを検討して追い水(追加で水を加えていく方法)で、夏らしい心地よいガス感のある生酒になっていると思います。

ちなみに弊社の度数は16.2%です。。。

 

『今年のチャレンジ』

昨年、次の10年に向けての1年にするという目標をお伝えしたのですが、昨年から2名の蔵人が入り、酒蔵に例年以上の活気がありました。
作業で比較的私がある程度抜けた状態においても出来るようになった分、作業を俯瞰しながら、より精度の高いバランスの状態で搾れたと思っています。

基本、ころころやるタイプではないので、分かりづらい事は承知しておりますが、
確実に一歩一歩お酒の精度をあげる努力を続けています。


※秋には袋吊りした純米吟醸 雄町を9月に火入れ酒として発売予定。  味ノマチダヤ限定となります。
 
 ひやおろし前の9月の酒としてご案内いたします。  お楽しみに!

 


 

 


平成25年4月15日(月)  晴れ  黒木本店

2013-04-15 16:29:17 | 焼酎


黒木本店の新人君



黒木本店へ息子さんが大学卒業後 蔵へもどりました。

次男の 「黒木 信作」さん 明治大学 卒

これからは外へ出ていろいろ吸収されることでしょう!

やや体育会系の味なマチダヤが「イ・ロ・ハ」をやさしく伝授いたしますので

今後ともどうぞ ヨロシク

ではご本人よりの自己紹介



左は誰もがこわがる !(^^)! 角上工場長 

では!

皆様初めまして、黒木本店の「黒木信作」と申します。

昨年より蔵に入って仕事をしております。

自分も音楽好きなんですよ~なんて軽くお話したらぜひ何か書いてくださいよ!と無茶振りされてしまいました。

主に聞いているのは海外のインディーロックですね。たまたま友達に借りた「the strokes」がきっかけで。

当時、好きだった服との関連もありすっかりはまってしまいました。今年も夏フェスいきたいなぁ。

服は触れられる芸術だと言いますが、音楽も酒もどこか似ていて体の中に入っていける数少ない芸術(芸術というのは恐れ多いですが)だと思ってます。

酔うと鼓動もテンションもあがりますしね。

地酒業界に入った身としては、インディーズ目線で黒木本店にしかできない個性的なお酒を造っていきたいと思います。

今日は皆様、自分の好きな音楽を聴きながら焼酎をロックで一杯やるなんていかがですか?

最後営業っぽくてみませんw

では次回 はりきり企画部  音楽室よりこの話 じっくりと延長を!

そして仕事の残業は月島「だけん」さん  宮崎・熊本の食材が楽しめます!



尾鈴山でとれた葱や飼育された「豚」が食べれます。



こちらは熊本産 馬刺し

焼酎は山ねこ~きろくの流れ   本日は日本酒 0 です。

Jrはちょっと調子が悪かったみたいですので次回是非リベンジください!!!





 


平成25年4月6日(土)  曇り    奥能登の白菊  番外編

2013-04-06 15:30:56 | 日本酒


奥能登の白菊  番外編


能登空港より輪島まで白藤さんの車で30分弱で到着

蔵は翌日ゆっくり見せて頂くことにしてまずは輪島の温泉とおいしいいもの

今宵は地元のおすし屋さん「伸福」さんへ



まずは病み上がりの5日ぶりのアルコールにゆっくり体を慣らします。



酒は「奥能登の白菊」 純米大吟醸 香りはイソアミル系の爽やかな印象

飲むとじわじわ 「奥能登の白菊」らしい甘みが広がりますが、お刺身にもばっちりマッチング

この酒のよさは1杯じゃ見逃すかも・・・ 盃を重ねる食中大吟醸としておすすめです。

約4時間にわたって造り手と売り手の考え方と方向性を確認しました。

輪島の夜はちょっと寒かったけれど飲んだ体にはとても心地よく感じました。

朝はすっきり6時半には目が覚め ごはん~朝風呂のやすらぎコース

蔵まで歩いていく途中 名物の「輪島の朝市」をちょっと覗いてみました。



いろんな海産物が売られています。



あまりにたくさんあるので前の日に白藤さんに確認していたおすすめのお店へ




「網元 やまぐち」 自家製の干物やいしるなどを販売されています。

奥能登の白菊の酒粕でつけたものや 「あおり烏賊」の干物! そしてやっぱ 「のどくろ」の干物 

珍しくてたくさん買ってしまいました!  炭火で焼いて食べたら今までにない旨さ! 

HPで通販もあったので見ようと思ったら 今日は開けない? メンテ中かな?

奥能登の白菊+やまぐちさんの自家製干物=てっぱん です。

蔵は「蔵元編」を見て頂いて お昼は逆指名で やっぱり ラーメン




小春日和の日曜日  のどかな感じです。



鶏出汁のきいた醤油ラーメン おいしかったです。  なるとの模様がオレンジなのにびっくり

お土産は蔵元の2軒隣の和菓子屋さんで柚子餅? 柚子饅頭? 

一口サイズで柚子の自然な味わいがあとを引きました。 気さくなおばちゃんも Good!  
※写真を撮り忘れました。 店名は・・・えーと? 思い出せない 白藤さん教えて!

能登空港へ送って頂く途中 ちょっと寄り道



千枚田です。 実りの秋には一組だけ結婚式がここで行なわれるそうです。
季節の移り変わりを感じられる景勝ですね。

秋田出張は2日で4蔵  

今回は1蔵のみの見学でしたので、地域性も充分感じられ地酒の意味も改めて考えることが出来ました。

次は輪島で予約3ヵ月待ちと言うイタリアン「AIUTO!」 アユートさんへ入ってみたいですね。
ランチも1ヵ月待ちとのこと  すごいですね。

どうですか? 輪島へ行って見たくなりましたか!  

その際は日本酒は「奥能登の白菊」で  よろしくおねがいします (時効警察風に)


以上 番外編でした。



 
 


平成25年4月3日(水)  暴風雨のち晴れ    奥能登の白菊  蔵元編

2013-04-03 18:56:25 | 日本酒


奥能登の白菊   蔵元編


秋田に続いて石川県・輪島市へ行ってきました。

移動は私の苦手な「飛行機」 羽田空港⇔能登空港  ANAの往復4便のみ 

意外と近いもので乗っている時間は40分程度 なんとかしのぎました。

市内に出るには乗り合いタクシーかバス  JRはありません。
能登空港まで白藤さんが出迎えてくれたので大変助かりました。 

着いたのは夕方4時過ぎ 蔵は翌日にゆっくり見せて頂きました。



翌日は快晴!!  蔵元らしい佇まいです。

仕込み蔵は2007年 3月25日の能登半島地震で建替えを余儀なくされたそうで 
「奥能登の白菊」を継続するため新しく建て直すことを決断しました!

そのとき輪島市は震度6強だったそうです。

蒸は「和釜」です。 私がお伺いしたときは「甑倒し」は終わっていました。



室は2階で蒸した米はリフトで上げます。



壁は断熱のパネルで囲まれています。




仕込みは冷蔵部屋にて開放タンクで仕込まれています。  酵母は「金沢酵母 泡無し」がメインです。




農大の同級生だったお二人 麹は奥さんの担当だそうです。

結婚して蔵入りする前は「浦霞」さんで分析と仕込みの手伝いをされたいたそうで
「奥能登の白菊」の味わいはこのご夫婦の二人三脚で醸されています。



絞りは佐瀬式の槽しぼり 今はほとんど右の新しいほうで絞っているそうです。




蔵見学のあとは今期の仕込み酒をほぼ全酒 利き酒させて頂きました。



「奥能登の白菊」の最大の魅力は上品な甘み、旨みです。

甘みを酸で切るのではなく甘みそのものがパッと広がり、スーッと消えていく 甘さにくどさがない「和三盆」のようです。

香りの強いお酒はお二人ともアウト!のようで熟成の捉え方等 共感、共鳴するところがたくさんありました。

まだわずか 120石小さな仕込み量ですが、多くの方に知って飲んで頂きたいお酒です。


玄関には「釣りバカ日誌 17」の輪島ロケの際に頂いた「西田 敏行」さんのサインが飾ってありました。

「白籐酒造」も登場するするので 「釣りバカ日誌17 あとは能登なれハマとなれ!」 要チェック



輪島  とても穏やかな町でした。






「奥能登の白菊」  純米無濾過生原酒 八反錦  1.8L  新酒入荷中です