地酒屋のロックンロール日記

酒好き・音楽好きの仕事がらみと個人事をつらづらと・・・

令和3年6月7日(月) 曇り  夏酒の季節がやってきた

2021-06-07 11:30:54 | 貴の一文

帰ってきた 「貴の一文」  蔵だし編 

※たあぼに昨年2020年に寄稿してもらっていたのですが、コロナ禍で季節がずれてしまいお蔵入り

 今年2021年夏に改めてご紹介。 1年タイムスリップした気持ちで読んでください。

 追伸  貴 LINEスタンプ 好評販売中

 

https://www.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=75t4SsQ3ADU&fbclid=IwAR113AAHtzs-r7QwPwENmLthHjbA1bLX3os2HY2LJOCxkgnbT7rw83F7jVY&app=desktop

【youtube】のリンクはさすがに無理みたいですね。。。残念。

上記リンクをブラウザにコピペして見てください。 javascript:void(0)

久しぶりに書きます。

皆様コロナ禍を乗り越えてどうにか頑張ってらっしゃいますでしょうか?

本来だったら5月からガンガン出張を入れるはずが、 ずっと蔵に籠って田植え準備に勤しんでおります。

今回はYouTubeを絡めてみました。 早く皆様に会って語り合いたいですね。 もう、さすがにステイホームは疲れました。。。

夏酒のコンセプトを味ノマチダヤが始めたのが2006年だったことを考えると、 夏酒ジャンルも14年経ったという事ですね。

1、スパークリング

2、低めのアルコール度数

3、酸(クエン酸) あたりが一応の夏酒のカテゴリーとなっていますが、

最近は、4mmp(若草っぽい香り)など新しい香りのお酒も 出てきているようですね。

新しい事にチャレンジをするのが夏酒!!

是非、マチダヤに足を運んで日本酒の今を感じてください。

 

 


平成26年12月29日(月) 貴の一文  今年の貴は更に気合を入れて!!

2014-12-29 19:03:33 | 貴の一文

貴の一文新蔵編

老朽化しておりました蔵をついに建て直しました!

今年の新酒より稼働中です!



永山酒造本家の象徴 大屋根

 





壊し~の





建て~の




出来~のそして 仕込み~の 

今年もあと残すところあとわずかとなりました。

公務員の皆様はもうほっと一息といったところでしょうか?

酒蔵は正月の仕切りはありますが、分析、温度管理、もろみの搾りなど、正月気分をゆっくり味わうという雰囲気では無いですね。。。

でも、クリスマス、正月と続くこの時期はやっぱりうれしいものです。

 

★今年の酒米に関して

よく「酒米無いらしいね~」という話をいただきますが、今年に関しては無事計画数量の酒米を手配できました。
(雄町は計画数量に達しませんでしたが・・・)

今年の酒を仕込んでの感想は・・・5年ぶりくらいのいい感じ♡

ここ最近夏場の高温が続いておりどうしてもお酒にした時にふくらみの乏しいよく言えばきれいなお酒と言う印象でしたが、
珍しくお米のうまみがほっこりと出たお酒になっているなという印象を持っています。

全体的に搾ったお酒を飲んでも苦みが少なく、ばらつきが少ない。

今年は本当に「当たり年」だな~と思ってます。

実は今年、仕込み蔵と貯蔵蔵を新しくしました。


まずは仕込蔵 から                                       おっと~ きれいになったね~

 

従来の蔵は趣はよかったのですが、食品衛生の観点からいくと問題点も多く、室温のコントロールも出来ない為西日本の酒蔵として条件的に不利でした。
しかし、新蔵は暖かい時期には温度管理も容易にできるようになり本当に仕込みがやりやすくなりました。

 

次に貯蔵蔵

100坪あります。従来の蔵の倍のサイズです。

今、日本酒ブームと言われるくらい日本酒が人気になってきていますが、はりきり企画部印丸さんとも話すのですが、
「焼酎ブームの時も蔵元の出荷が新酒からどんどん早くなっていき、蔵元が熟成を待たなくなった。今の日本酒蔵にもそれを感じる」

もちろん、出来立ての新酒はそれはそれとしておいしいのですが、きっちりと熟成されたお酒はひやでよし燗でよし。
酸化熟成による熟成ではない、低温管理熟成による飽きのこない味わいこそ、「貴」の目指す味わいだと思います。

今年もお世話になりました。
新蔵から更なる進化を遂げた「貴」をお届けします。

来年もよろしくお願いします。

 

                  (株)永山本家酒造場  たあぼ 

 


平成26年6月16日(月)  晴れ    梅雨入りそして酒蔵の改装 其の一

2014-06-16 18:07:55 | 貴の一文


貴の一文  蔵の改装が始まりました。


大きな瓦屋根が象徴だった永山本家酒造場

老朽化とさらなる酒質向上を目指し蔵の改装に踏みきりました。

古いものが壊されていくのは切ないものですが、危険と背中合わせでは安心したものづくりは出来ません。

今年の仕込には間に合うと言うことで工事が始まっております。

そして貴 たあぼは勉強の為 フランスへ飛び立ちました。

以下 「貴の一文」です。

 

みなさんこんにちは。貴のたあぼです。

いよいよ6月に入り梅雨入りですね。
今年はdancyuも夏酒特集を組むなど夏酒に非常に注目が集まっています。
今年も、「日本の夏 貴の夏」でおなじみの貴の夏酒もリリースしております。

うちの蔵では、4月2日に甑倒し(すべての仕込みを終える)、4月24日に皆造(すべての仕込んだお酒を搾り終える)、
そして5月3日にすべてのお酒の火入れ作業を終え、瓶詰め作業まで終了いたしました。

酒蔵も本来でしたら来季に向けてゆっくり休むところですが、今年はそういうわけにもいきません。

今年、創業以来(?)初めての大きな改装にはいっています。


まず、皆様が見慣れた(そんなに知らない???)酒蔵の写真から。。。

 

 

それが現在はこのような状況です。

 

徐々に解体が始まっています。

すべてが解体されたのち、ここに大きな冷蔵倉庫が出来る予定です。

100年を超える間、風雨にも耐えてきた酒蔵だけに本当におしいのですが、

タンクを出して空っぽの蔵を見るとすでに壁が傾き、とても地震には耐えられない状況となっていました。 

 

皆様の要望に応えつつ、まずは品質第一に考え、次の100年に続けていけるような酒蔵を構築していきます。



よく「酒造りが終わったら蔵元さんは何をやっているの?」という質問を受けます。

大変大事なのが翌年に向けての酒蔵と設備のメンテナンスと新規の購入。

あと、弊社では米作りも大切な仕事として取り組んでいます。

酒蔵は農業(第一次産業)、工業(モノづくり)そして、飲食に続くサービス業と続く日本の風土に根差した産業です。

私は決して日本酒醸造蔵が完全に食品工場になるのはあまり善しとはしない考えですが。

古いものと新しいもの、常に日本はその二つが共存し
作り上げた文明だと考えています。 

また、変わりゆく酒蔵を見学にいらっしゃるのも今の時期の酒蔵ならではなのかなと思います。 


                                     永山本家酒造場  蔵改装編 其の一
  つづく

 

 


平成26年5月15日(木) 曇り   帰ってきた貴の一文

2014-05-15 12:45:14 | 貴の一文


帰ってきた貴の一文
25byの仕込を終えて

良き伴侶もむかえ、気合充実! 今期は50本以上の仕込を行い5月3日に無事すべてが終了しました。

半年にわたる仕込を終え安堵感と開放感にあふれる時期ですね!

久々にたあぼとの飲みですが、その前にまずは 帰ってきた「貴の一文」

 

『25BY造り全般について』

今年は、最初JA全農からの入荷特に「山田錦」「雄町」などの高付加価値好適米の入荷が計画数量に全然届かず、
かなり落ち込みました。

しかし、ずっとお付き合いをしている精米業者から「山田錦」「雄町」などの酒米をまわして頂き、
どうにか前年の数量を少し上回る仕込みが出来ました。

米の品質も心配されましたが、当初想定された高温障害による米が溶けない症状が出なかったので、
旨みと綺麗さのある安心できるお酒になったと思っています。 

『定番・特別純米 について』

 弊社特別純米で主に使用している「八反錦」も入荷が思うようにいかず、本当に苦労したのですが、
一部広島県の「千本錦」をまわして頂くなど、お米を心配して頂き、例年通りの数量が確保できました。

定番酒だけに、変化を求めず変わらず安心して晩酌酒として飲めるやさしいキレの良いお酒に仕上がりました。

※麹は山田錦です。

『辛口酒について』

 辛口酒はもっとも晩酌酒の位置に近いランナップの商品です。

80%精米のジャンルのお酒は弊社が出した約10年前と比較すると他社様の商品も増えて激戦ジャンルとなっています。

ただ、珍しさを競うのでは無く、あくまで定番酒として最近のトレンドとも言われるやや甘口に仕上げたお酒とは一線を画す、
しっかりと糖質をしっかり発酵で減らし、ひやでよし燗で良しのバランスの良い味に仕上がるよう今年も頑張りました。


『夏の酒について』

先日とある雑誌社の方と夏酒について考える機会を頂きました。

そもそも「夏酒とは何か?」改めて考えました。

例えば、春にかけて出荷される生酒や秋のひやおろしにはそれぞれ決まった「型」のようなものがあります。

それに対し「夏酒とは?」という事を私なりに改めて考えました。

私の導き出した答えは、「春の生酒、秋のひやおろしには出来ない挑戦をし、新たなる市場を開拓できるお酒であるか?」という事です。

もともと夏場はビールはもちろんの事、焼酎が非常に強く、市場での魅力が乏しかった所、
マチダヤさんと夏に売れる為にみんなでもう一度考えようとしたあの時のプレゼン大会(2007年・5月)が夏酒の原点です。

度数が定番酒よりやや低い、いつもと違う米とかそういうのと「夏酒」はやや違う気がします。

今年の夏酒は例年よりガス感を上げ清涼度を増すように仕上げました。

ワインのアルザス地方に「ぺティアン」というガスが心地よい発泡ワインがありますが、心地よいガス感が食欲を増すような夏酒に仕上げました。

『今年のチャレンジ』

私の中では、増えたお米の種類やもろみ本数の中で、どれだけ多くの方に「貴」はいつでも安心して変わらず飲めるね。
と言って頂く事が使命だと考えています。

お酒に加える水の量を少しずつ変えたり搾ったのちにいかにフレッシュな状態でビンに詰めるかなど沢山のチャレンジはしていますが、
最後は、「貴はいつ飲んでも安心できる」と言ってもらえることだと信じています。


『新婚生活と仕込み』

東京生まれ東京育ちの妻と結婚し、半年が過ぎました。

朝も真っ暗な内から作業を開始し、半年間ほぼ休みなく続く酒造りを献身的に支えてくれています。

夜には、グラスにしぼりたての新酒を汲んできて、お酒の感想を言い合ったりなんていうのは、独身時代にはありえなかったわけで、

妻も田舎生活はナメクジが突然出てきたり驚きの連続だと言っていますが、徐々に第二の故郷と言えるくらい頑張ってくれています。

私のファッションもZARAとかH&Mとか今時のブランドに変わりつつあります。。。

 
今期の報告も終わり中野の町へくりだしました!

5月12日OPENの「Tsui-Teru 和」さん  和酒と熟成肉のお店です。

予約のとれないお店「Tsui-Teru!」さんの2号店です。




※オーナーの鈴木さんと

60ml 380円から日本酒が楽しめます!  日本酒720ml ボトル売りも豊富です!


またまた 繁盛店まちがいなし!


平成25年10月10日(木)  曇り時々晴れ  たあぼ結婚のご報告

2013-10-10 18:28:53 | 貴の一文


貴  たあぼ  結婚のご報告




二人で新しい扉を明けます 

【二人の誓い】

最後の独身蔵元と長らく言われておりましたが、
10月1日に京都にある日本酒の神様「松尾大社」において、挙式を行い、
10月6日に宇部のANAクラウンプラザホテルにおいて披露宴を行いました。

日本酒の会を通して知り合い、お酒が大好きな彼女と今期は一緒に酒造りを行います。

東京生まれ、東京育ちの彼女ですが、山口の田舎で頑張ってやってくれています。

今までは、私の酒造りでしたが、守るべき伴侶も出来、
写楽を越える「純愛仕込み」で25BY頑張ります。 


【貴 今年の酒造りへの誓い】

愛すべきパートナーも出来、いよいよ25BYも始まります。

まだ、残暑が厳しい今日こ頃ですが、山口県は台風の直撃もなく、
大雨はありましたが、お米は順調だと思っています。

楽天の田中まーくんは結婚を機に体調管理などを徹底し、
今期の大活躍があったと聞いています。

私も、最高のお米が入れば後はお米と向き合い
結婚して一段と旨くなったねと言って頂けるようはりきって頑張りたいと思います。



永山 貴博幸子


平成25年7月31日(水) 曇り   貴の一文  東洋美人大変な状況です。

2013-07-31 16:17:38 | 貴の一文


 

澄川さんとメールでやり取りし 不足と聞いておりました「デッキブラシ」、「ゴム手袋」、「ヘッドライト」を送りました。

いろんな方の応援を受けて来期の造りへ向けて邁進中です。

入荷がしばらく途切れますが、出荷再開の際には更なる応援お願いいたします

 

                                               味ノマチダヤ  印丸 

 


貴の一文~「東洋美人の状況」

貴・たあぼが東洋美人へ支援に行った状況をブログに書いてくれました。

少ない画像ですが、大変な状態であることはわかります。

まずは読んでみてください。

以下 「貴の一文」

この度は、多くの皆様からご心配のお電話、メールを頂戴いたしまして心から御礼申し上げます。

山口県の瀬戸内海地区は大雨の被害はほとんど無いと思います。

しかし、山口市と萩市の境、須佐地区、旧田万川地区はニュースで連日報道されている通りです。
私も、今日どうにか澄川酒造場まで行くことが出来ました。

... 一時間あたり143mmという猛烈な豪雨は瞬く間に川沿いの集落を飲みこみました。

 

通常だと、宇部⇒萩⇒国道191号線⇒江崎⇒東洋美人という ルートで行くのですが、
がけ崩れで通行止めの箇所があるので、岩崎酒造の岩崎さんの先導で山の中を通ってたどり着けました。



蔵の中はかなりの土砂が入り、スタッフ全員で泥だしをしてました。 







蔵のタンクもだいぶ浮き上がり(中は空)倒れていました。  

建屋の160cm程度まで浸水したようです。

私たちがついて間もなくした頃、電気が復旧したようです。

あとは、水道の復旧が待たれます。

まだ、携帯のアンテナ基地が水につかり電話がつながらない状態ですが、 SOFTBANKだけは、早々に復旧したとのことで、私は使えました。 孫さん、やるなぁ。。。







あと、もろくも崩れたコンクリートに対し、凛と立っている611番地の 山田錦の姿にも感動しました。 



まだ、道路も寸断されており蔵に訪問できる状態ではありませんが、 澄川会長も、社長もスタッフの皆様も一日も早い復旧のため 頑張っています。




たあぼ ありがとう!  

澄川親子の笑顔に救われます。

復興、復活へ向けて出来る限りの応援を皆でしていきましょう!!!!!


平成25年4月24日(水) 曇りのち雨  貴の一文~24Byの仕込を終えて 

2013-04-24 14:04:54 | 貴の一文


貴の一文~24byの仕込を終えて



今期はタンク60本の仕込を目指すも「米不足」により目標石数仕込めませんでしたが、
それでも昨年よりは増石となりました。
先週には「皆造」まで終了したとのこと お疲れ様でした。

「貴」ブランドも確立しアイテムによっては新酒待ちも多くなってきました。
熟成も「貴」の持ち味の一つですので何とか早だしの場面をシフトチェンジできないものかと切に願っております。

まずはしばらくは「貴」が味わえる安心感と6月からの夏の酒が楽しみです。

では役半年振りの再会となりました 「たあぼ」社長



あまりやせてないな~~~


ではまずはここから!

【社長就任のご挨拶】 

私事ではございますが、この度㈱永山本家酒造場の社長に就任いたしました。

現在、「日本酒新時代」と言われる次世代蔵元の時代に入ってきました。

従来は、杜氏として製造に全神経を集中する形で、会社での責任に関しては親父(現会長)に任せておりました。

しかし、今後は若い世代の蔵元が台頭していく中、より迅速な決断が求められると感じ、
4月1日付で社長に就任いたしました。

立場は変われど酒造家の本分は「酒造り」だと思っております。
 

酒造りで皆様に満足いただける事こそが、社長としての最大の業務だと心得、今後とも酒造道に精進致します。

 

『24BY造り全般について』

毎年、特別純米酒から酒造りが始まるのですが、当初やや「米が硬い」という印象を受けたので、微妙な吸水コントロールを行い、
近年最高の米だった23BYに近付けたのではないかと思っています。

印象としては、例年以上に透明感があがり、身体に馴染む味わいになっていると思います。

9号酵母によるやさしい味わい、これにより磨きをかけたと思っています。

華やかなカプロン酸系のお酒やインパクトの強い無濾過生原酒も美味しいですが、
やっぱり癒されるのは、だらっといつまでも飲める9号系かな~と思っています。


 

『レギュラー商品について』

身体に馴染むやわらかな旨味。

この点に関して一回一回の米洗い、吸水においてきっちりとポイントをつかんでお酒に出来たのではないかと思います。



『辛口酒について』

いつも、弊社辛口80%へのご愛顧ありがとうございます。

商品が欠品を起こしてしまい、多くの皆様にご迷惑をおかけしました事、心よりおわび申し上げます。

本年は山田錦の山口県での割当てもなかなか思うようにいかず入荷に四苦八苦しましたが、
低精白の強みを生かしどうにか前年以上の生産が出来ました。

ありがたい事に、山田錦の強みを生かしたふっくらとした80%精米の純米酒が出来上がりました。




『夏の酒について』

最近の夏酒の一つの方向として、「原酒でどのように酒質を形作るか」が大切なテーマになっていると思っています。

最近では、新政が14%の原酒を造られていますが、
今年は、エキス分、グルコースを検討して追い水(追加で水を加えていく方法)で、夏らしい心地よいガス感のある生酒になっていると思います。

ちなみに弊社の度数は16.2%です。。。

 

『今年のチャレンジ』

昨年、次の10年に向けての1年にするという目標をお伝えしたのですが、昨年から2名の蔵人が入り、酒蔵に例年以上の活気がありました。
作業で比較的私がある程度抜けた状態においても出来るようになった分、作業を俯瞰しながら、より精度の高いバランスの状態で搾れたと思っています。

基本、ころころやるタイプではないので、分かりづらい事は承知しておりますが、
確実に一歩一歩お酒の精度をあげる努力を続けています。


※秋には袋吊りした純米吟醸 雄町を9月に火入れ酒として発売予定。  味ノマチダヤ限定となります。
 
 ひやおろし前の9月の酒としてご案内いたします。  お楽しみに!

 


 

 


平成24年10月24日(水)  晴れ   貴ラスト 

2012-10-24 17:40:46 | 貴の一文


貴の一文  2012年 ラスト東京


今年は56本 昨年より6本増やしての「貴」の仕込です。

そのため、いつもは11月よりの蔵入りですが、今年は早めの23日「初洗い」となりました。

最後の東京ナイツは味ノマチダヤとの勉強会

「貴」をより理解するための勉強会です。



すでに頭は戦闘態勢に入っています

では長い長い戦いに入る 「永山 貴博」の気合を「貴の一文」より読み取ってください!!!
 

今年の気合い

造りへ向かう意気込みを「力強い言葉」でお願いします。



全国の「貴ファン」へ向けて

いよいよ、今年も酒造りが始まります。

今日は、髪の毛も2mmまで短く切って酒造りに向かう気合い充分です。

昨年は、震災以降の日本酒に対するお客様の関心が高まり、
大手以外の地方の銘酒にかなり注目が集まってきたのではないかと思っています。

考えてみれば、酒を造っている半年間私達が営業周りをしなくてもマチダヤさんをはじめとした酒販店の皆様が
「販売は俺達に任せて旨い酒を造ってくれよ!!」と励まして下さる、本当に温かい業界だなと思います。

今年のお米に関しては、やや硬いという情報も入ってきておりますが、お米に真剣に向き合い、「米の味」がきれいに広がる
貴らしさ全開の必ず、皆様にお届けします!!


ようやく山田錦の新米も収穫を終え、一般酒⇒特別純米酒と今年の酒造りも始まっていきます。

新酒は12月の下旬くらいには皆様にご案内できるかと思います。


これからの時期、日本酒の旨みがのって一番美味しい時期となります。

鍋料理や、おでんなど、晩秋から冬にかけての料理と一緒に是非、楽しんでください。


                           株式会社永山本家酒造場

                                杜氏 永山 貴博



はみだしネタ

頭を坊主にして自分で人相が悪いと思ったらしく 伊勢丹でハンチングを買ってきたらしいぞ!

たあぼ 宿題は頼んだぞ!  頑張ってよろしく!!

                        
                                      はりきり企画部



平成24年9月27日(木)  曇り   貴の一文

2012-09-27 19:04:16 | 貴の一文


貴の一文  24BY  今期の造りへの所信表明


さてさて秋の会も直前 台風が近づいていますが30日はきっと秋晴れとなるでしょう!

味のりのした「ひやおろし&秋の酒」がそろっております。

やっと秋めいてまいりましたのでジャストフィットの体感で利き酒していただけると思います。

久々に「貴の一文」です。

人気者の永山先生 造り後の「ご挨拶飲み食い」のお疲れが出ていないか心配です。 



チャリってる割にはかなり身重な感じですが・・・・

では恒例の今年の仕込へ向けての「貴の一文」です。


今年の「貴」の酒造りのテーマ

今年は、「次への10年に向かうための1年」にします。

2001年から自分で酒を造り始め、12年目の酒造りになります。

今年は、9月より年間雇用のスタッフを2名入れ、長いスパンで、人材育成からやっていく酒造りにしたいと思っています。

今年は、「十四代」高木さん、「伯楽星」新澤さん、「乾坤一」大沼さんなどの蔵を見せていただき、
それぞれの蔵で次の時代への設備投資や人材育成をされているのを直に感じ、いつまでも、小規模を売りにする蔵ではなく、
後輩たちに「潰す気でかかってこい!!」と言わせるAKBの麻里子様のような強い自分になる為の1年にしたいと考えています。

 


今年のお米の傾向と対策

やや、全国的に米が足らないという話もでておりますが、自社田での栽培に関しては、台風もなく「豊作」だと思っています。

やや8月下旬から9月上旬にかけての気温が高い為、高温障害(米の内部が硬くなり、
酒質が硬く味乗りが悪くなる年)が心配ですが、そこまでは悪くないかなという印象を持っています。



今年の「ひやおろし」について

なんか、最近「はやおろし」が更に増えて、なんだかなぁ~という印象を感じてしまいます。

さんまの肝と身を一緒に頬張ったのちにどういう酒が飲みたいか。

きのこ料理とどういうお酒を一緒に楽しみたいか。

きちんと稲が黄金色になる時期にはお酒自体も色づき、酒が料理を呼び寄せるような酒こそ、「ひやおろし」と呼ぶべきでしょう。

今年も「丸み」を帯びたようやく「緑の味」から「大人の味」に変わりつつあるこのタイミングが「ひやおろし」の味ですし、そういうお酒だと思っております。

一杯目は「ひや(常温の意味)」で、二杯目は「ぬる燗」で。

落語の世界の様にひやおろしを楽しみましょう。



いよいよ登場 「山廃純米大吟醸 2009」について

高級と呼ぶべき日本酒はどうあるべきか。

私はずっとこのテーマを考えています。

誰もがわかる指針は「全国鑑評会金賞」でしょう。

しかし、審査員に自分の作品の評価をゆだねるべきではないと私は考えます。

最高級酒とは、「私の考える最高を昇華させたもの」であるべきです。

「複雑なアタックから入り、口の中で酸や米味がはじけながらも、フィニッシュはみずみずしくもあり、酸が輪郭を形成し、
余韻に高級な米味がす~~と伸び最後まで楽しめる。

日本酒は世界中で評価される醸造酒だと信じています。



「貴」が選ぶ今年の1本

これは、本当に難しいですね。。。

私の良いお酒の基準  

「よい米味を引き出しているか」

「酸が綺麗に輪郭を形成し、味ダレが無いか」

「フィニッシュはきちんと丸くやさしいか」

先入観なく飲んで旨いな~と思ったのは、先日ブラインドで出されて、おお!!って思った「長珍 しんぶんし60」でした。


でも、私は実は「雄町」好き。

うちの純米吟醸雄町が良い熟味と米味の膨らみ方と酸の出方、私は、かわいいからこいつも1本にあげたいな~。

 
「貴の一文」を書き上げたあとは親方が「日高見」と並び「「貴」をおすすめいただいております「匠 達広」さんへ



月 新宿南口から御苑へ移転されました。

今回も素晴らしきお鮨のフルコース!!!!!! 

最初は「貴フルコース」 特別純米~純米吟醸・雄町~山廃純米・雄町~2011年ひやおろし・お燗

そのあとは東洋美人13BY山廃~長珍・19BY釜湯~写楽・夏越し酒~奥能登の白菊・純米吟醸~喜久醉・大吟醸~菊姫・菊理姫

記憶だとこんなか~?  たあぼ?  うわ~飲みすぎだぜ~

普通にお支払したらとんでもないぜ~

西親方 ありがとうございます。

「貴」のお酒は食中に合うのはもちろん「長珍・釜湯19BY」が怪物のような熟成  我々にはK点越え

しんぶんし60を超えたか? たあぼ?  



 

 永山さん 完全に寝起き顔   カウンターで寝たことばれたら「すし王子」に怒られるぞ~~~





気が付けば 午前1時30分 

遅くまですいませんでした。

この後のたあぼ画像はNG  お蔵入りです。

 

 


平成24年4月19日(木)  曇り      ようやく皆造を迎えました。

2012-04-19 17:22:32 | 貴の一文

貴の一文~23BYの酒造りを終えて

聖蹟桜ヶ丘の素敵な会を終えて今季 「貴」たあぼと初飲み

恋の悩みを抱えつつ無事「皆造」を向かえた「たあぼ」

精神的にも肉体的にも開放される日が一日も早くやってくる事を祈って

さてさて造りを終えた 最初の「貴の一文」  昨年と同じ題目で答えていただきました。



※今年はいろんな意味で精悍な顔つきになってます。


『23BY造り全般について』

昨年、22BYと比較すると、全般的にしっかりと酒造りが出来たと思っています。

まず、気温が西日本では記憶に無いくらい、寒かった年でした。  よって、もろみを暖める日が多かったです。

米も、大体思った吸水歩合で止めれば、思ったとおりのもろみの解け具合になりました。

今年は米味のきちんとしながらも、後味がやさしくまとまる 
そんなお酒に仕上がったと思います。




『新酒生の位置付け』

新酒は、出来上がって3ヶ月くらいの期間で、蔵において低温保存されていれば、本当にわかりやすい美味しさなので、
お花見の時期もどんどん生酒を楽しんで頂きたいと思います。

ただ、生酒はその性質上、徐々にグルコース(糖分)が増えて甘く、食中酒に向かなくなっていきます。

そのあたりをご理解いただいた上で、徐々に、食中向きから食前などに楽しむ→火入れの商品に変えていくという形をお願いできればと思います。



『レギュラー商品について』

今年のお酒は、米の解け方が本当に程よかったので、よい感じの米味が出ていると思います。

レギュラー純米などもよい感じの米味が出ています。

これからの時期は、冷酒か温め(40℃程度)の燗くらいで呑んで頂き、
夏を越えたあたりからは、味の丸みが増してきますので、45℃あたりの提供も楽しめるかと思います。




『辛口酒について』

私も、現在販売されている22BYの辛口純米と、23BYのお酒の瓶詰め(出荷はもう少し先)をやっています。

22BYは出荷時は米が硬かったので、味乗りが悪くご迷惑をおかけした部分もあろうかと思いますが。

今の時期では、燗で美味しくいただける味わいになっております。23BYの商品に関しても、今年は丸みがあって温度への対応もきっちり出来ます。

揚げ物とばっちり組み合わせてください。




『山廃仕込み酒について』

このあたりは、私自身毎年勉強として頑張っています。

現在21BYあたりの出荷をしておりますが、熟成をして味乗りがしてきた山廃の燗酒とクリームチーズや
ちょっと洋風な料理などとの乳酸つながりの料理との組み合わせは本当にうま~いです。

今年(23BY)のお酒はまだ1年半くらい先になると思いますが、まだ若くて評価は難しいですが、将来が楽しみです。



『夏の酒について』

米味の出方と微量の炭酸ガスからくる舌にあたるピリピリ感。

夏に日本酒?と思われている方はまだまだたくさんいらっしゃるでしょうが、女性のうすにごり系のお酒への関心は年々高まっていると感じています。

女性でビールが苦手な方にこそ、ぜひとも飲んで日本酒の印象を変えていただきたいと思います。




『今年のチャレンジ』

低アルコール系(13%台のアルコール度数)も研究仕込みはやってます。

私は個人的に白ワインも楽しむので、ワイングラスなどで楽しめるやや低めの度数だけれども、アミノ酸の旨みもあり、
やや酸味もあって食事と共に楽しむことで生きるようなお酒、
このあたりも、まだ研究醸造段階ではありますが、日本酒の可能性をまだまだ追求するべく研究を続けたいと思います。

発表できるかどうかは、もうしばらくお待ちを。。。