地酒屋のロックンロール日記

酒好き・音楽好きの仕事がらみと個人事をつらづらと・・・

平成19年8月30日(木)  曇   ひやおろし

2007-08-30 19:34:51 | 日本酒

ひやおろしとは

冬から春にかけて醸造された清酒は、
火入れ(タンク火入れ)され通常タンクで貯蔵されます。
※最近は酒質向上の為、瓶貯蔵が主流になってきました。

この清酒が夏を越え 初秋の外気が冷えて蔵内の温度と同じ位になると、
気温による酒質の変化・劣化が心配ないとして
2度目の火入れをせずにビン詰め(生詰)出荷するのが
冷やで卸す=「ひやおろし」(冷卸)です。
この定義から言うと生酒の「ひやおろし」はありえません。

新緑の時期、木々の葉っぱが秋の訪れと共にその葉が色づく様に、
お酒も若く渋味のあるフレッシュな味わいから
これから初秋に向けて涼しくなるこの時期に
コクをたたえる熟成した味わいに変わります。

ここの味わいの変化が「ひやおろし」の真骨頂!!
燗してもギスギスしないゆったり燗(感)を味わいたいところです。

おいしい「ひやおろし」は待ち遠しいもの
まだみんな半袖で汗をかいています。
秋が来たら各蔵元が飲み頃の「ひやおろし」を届けてくれるはずです。
それまでは「夏の酒」で残暑を乗り切りつつ
季節の移ろいを感じ、楽しみましょう!!

クール便の普及で生酒 生詰め酒のデリバリーが容易になり
8月末より「ひやおろし」の名前で熟成の足りない酒が増えてきました。
季節感を大切にし「ひやおろし」の定義を守るため味ノマチダヤでは
昨年より10月1日を「ひやおろし」販売日としました。

                                      はりきり企画部  ひやおろし保存会

お酒は20歳になってから 「ひやおろし」は秋になってから