つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

巨人が遺した足跡。

2015年11月15日 10時48分23秒 | 日記
それほど絵に興味がなくても「知っている画家は誰?」と聞かれたら、
かなりの割合で名前が挙がるであろう有名なアーティストの一人「パブロ・ピカソ」。
20世紀の美術を先導した巨人である。
92年の生涯で残した作品の数は、合計15万点余り。
驚異的な情熱で制作に打ち込んだ多作家だ。

版画や彫刻なども手掛けたが、やはり本流は絵画。
全体に青いフィルターがかかった様な画風…「青の時代」に始まり、
明るい色調の「バラ色の時代」を経て、
従来の遠近法によらない表現に到達。
角度の異なる複数の視点から捉えた形を再構成し、平面に描写した作品は、
「キュビズム」という大きな潮流を生み出していったのである。
そんな天才の代表作が「ゲルニカ」だ。

スペイン内戦さ中の1937年。
ドイツ軍によるスペイン・ゲルニカ村への空爆は、
3時間にわたり3000発もの爆弾を投下する凄まじいものだった。
村はほぼ壊滅状態となり、大勢の一般市民の命が失われた。
当時、祖国の悲劇に衝撃を受けた55歳の「ピカソ」は、
およそ20日間で、縦3.5m、横7.8mの大作を完成させる。

巨大なキャンバスに描かれているのは、死んだ子供を抱いて泣き叫ぶ母親、
天に救いを求める人、泣き叫ぶ馬や牛などの姿。
あえて血の色(赤)を加えないモノトーンの画面からは、
却って強く戦争の恐怖や残酷さ、冷酷さが伝わってくる。

少々前置きが長くなってしまった。
ここからは、我が津幡町で行われた、この名作に端を発するアート・プロジェクト…
同じサイズのキャンバスに子供達が平和の絵を描く
「キッズ・ゲルニカ」を紹介したい。

これは、津幡町児童センター開館10周年記念事業として取り組んだもの。
津幡南中学校美術部がデザインした下書きを13のパーツに分割し、
津幡町立中条小学校の5年生・6年生に加えて、幼児から中学生まで、
センター来館者ら255名が参加して創り上げた力作だ。
 
オリジナルとは違ってカラフルな仕上がりである。
8月末のお披露目は見逃していたが、
今月初旬、津幡町文化展覧会に歩を合わせた再展示の際、
津幡町文化会館シグナス1階エントランスに足を運んだ。

さて、きのう起こったパリの惨劇について、続報が相次いでいる。
テロ容疑者?旅券の人物、先月難民手続き 死者129人
今一度、美の巨人が遺した「平和」への願いを振り返り、
未来の在り方、身の処し方、考え方について考えてみよう。
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津幡短信vol.2

2015年11月15日 03時26分48秒 | 津幡短信。
自分の目で見た、津幡町に関するごく短いニュースの不定期通信。
今回はこちら。

【津幡川、水位の低い状態続く。】
川尻水門の門扉が開いておよそ一カ月。
津幡川の水位は低いままだ。
以前も投稿したように、何らか事情があっての措置とは思うが、
ハッキリとした理由は分からない。
 
お蔭で、川底に大きなゴミを発見する事もしばしば。
 
ところで、川の傍でこんな警告文を発見。
 
良い子のみんな、ゴミ捨てもイタズラもやめましょう。

【冬支度。】
「勝崎館」の庭先で風流な冬支度に出会う。
 
松の枝葉に雪吊りはよく似合う。
取り分け、この画像のように曲がり松なら尚更だ。
幹を支える支柱の配慮も加わり、大切にされているのが窺える。
庭木を維持し、手入れをするのは人間ならではの営みである。

もう一つ、本津幡踏切近くにて撮影したこの看板も冬ならでは。
 
消雪装置の有無を告げるサインである。
秋の終わりを実感するのだ。

<津幡短信vol.2>
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