つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町の梅は咲いたか、桜はまだかいな。

2012年04月01日 18時40分02秒 | 草花
4月1日、新年度である。
寒さが残る昨今、染井吉野の蕾は膨らんできた者の、
開花を告げる桜前線が北陸へ上陸するのは、もう暫く先になりそうだ。
しかし、一昨日の散歩中に満開の梅に出逢った。

梅の開花時期は1月下旬から3月中旬まで様々。 
咲き方も散り方もゆっくりしているのだが、
モノトーンの風景の中に現れる白や紅の可憐な花は、ハッと目を引きつける。
一輪また一輪と咲く奥ゆかしさもいい。
更に、あの香りだ。
甘さの中にも、少しだけ爽やかな酸味を含み、
決して強くはないから、控え目に…でもしっかりと存在を主張。
「今日の一枚」を撮影後、鼻に近づけて楽しんできた。

また、梅は味わいも与えてくれる。
代表的なものが「梅干し」だ。
海に囲まれた日本では、古くから食材を塩で保存してきた。
梅干しは、生では食べにくい青梅を塩に漬けてまろやかにし、
殺菌効果を持つ赤紫蘇を入れて乾燥させることによって、
保存性と旨みを凝縮させる知恵の結晶と言えるだろう。

朝、出かける前に梅干を食べると「その日は災難をまぬがれる」
…という俗説があるが、戦国時代の武将は戦場へ赴く時、
梅干を持って出かけたらしい。
朝食に梅干が並ぶ習慣は、そんな歴史が背景になっているのかもしれない。
そのまま食べても美味しいが、大葉、胡麻、山葵など、
滋養にいい薬味を合わせ「梅しぐれ」にするのが個人的な好みだ。
ご飯にも、酒にもよく合う。
春を感じる肴なのだ。
コメント
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