リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

170. 15回目のドイツ旅行(18)ボルツァーノ往復の旅

2019年02月16日 | 旅行

▶︎15回目のドイツ旅行(18)ボルツァーノ往復の旅


 

聖ローレンツ教会(サン・ロレンツォ、イタリア)


急遽予定変更

 9月24日(月)

 前日は疲れて早目に就寝したせいか、5時40分には目が覚めました。この日に行く予定のハイリゲン・ブルートは高い山の上できれいな教会の写真が撮れると楽しみにしていた場所。天気はどうかしらとチェックしてみると、曇りか雨で気温も7度止まり。明日は晴れマークです。それなら今日と明日を交換したほうが良さそうと、三津夫と相談して急遽予定を入れ替えました。町中であれば多少雨が降ってもなんとかなりますが、山の途中で2時間の乗り換え待ちのときに雨が降って寒かったりしたらどうしたらよいのか悩みますから。




 上の2枚の写真はホテルのレストラン。この飾り物もちょっと芸術的です。顔の真正面なのでわかりにくいかもしれませんが、亀です。全体にとてもお洒落なレストランでした。そして毎朝地域の天気や見所を紹介するニュースがテーブルの上に置かれています。宿泊費が1泊112ユーロと、私たちにしてみれば高めでしたが、駅から近くて朝食付き(この地域のホテルにはほぼ朝食が付いていました)、その中でも評判の良いリーズナブルなホテルということで選んだのがホテル・クリスタル。朝食も美味しかったし、親切ですのでお薦めです。慣れれば駅から徒歩5~6分。


やはり不親切な窓口対応、でも結果オーライかな?

 今日は最初にイタリアのサン・ロレンツォ、その後ボルツァーノまで行って戻ってくるという、オーストリアからイタリアへの一日旅行です。リーエンツ駅を7:50発フォルツェッサ行きの電車のチケットをまず窓口で買わなければなりません。でも窓口は閉まったまま。隣りにある自動券売機は稼働せず。周りの人に聞いても待つしかないというあきらめ顔。一体どうなっているのでしょう。そこへ、列車が入ってきました。下りてきたのはあの駅員でした。ぶすっとしたまま、駅員室の横っちょのドアから入っていきました。すぐに窓口が開くかと思っているのにちっとも開きません。列車は折り返しで私たちが乗るものです。車中に車掌さんがいたので、「切符を買いたいのだけど窓口が開かないのです」と訴えると、彼も下りてきて駅員のいる部屋の入り口をノックしましたが、中から返ってきたのは「窓口は8時からだ」という声。車掌さんは首をすくめて「しょうがない、中で売るよ」と言ってくれました。もう一人、私たちと同じようにどうしたものやらと悩んでいたご婦人も一緒に列車に乗り込みました。でももうすぐ発車時間だったので「待っていてください」とジェスチャーをし、列車は出発。その後、その車掌さんが切符を売ってくれたのですが、「私たちはサン・ロレンツォ駅で一度下車し、その後更にボルツァーノまで行き、戻ってきたいのです」というと、その都度駅で切符を買ってくださいと言われてしまいました。「一日の往復券とかないのかしら?」とガッカリしましたが、無いそうです。

 それにしても昨日親切に窓口で明日用の切符を買っていたら、これまた日程の変更で面倒なことになっていたかもしれません。あの不親切駅員のおかげで安心して日程を変更できたとも言えそうです。結果オーライというところでしょうか。


サン・ロレンツォで見たかった聖母子像

 今回チロル地方までやってきたのは、いわば「ミヒャエル・パッハーを極める」ためといってもいいかもしれません。三津夫が深く感銘を受けているこのチロル出身の作家は、画家としても彫刻家としても優れた作品を残しています。そのパッハーの聖母子像が小さな村の教会に祀られているのでした。この教会の位置を特定するまでには相当苦労しました。同じような名前の教会があちらこちらにあるために今までも隣町で下りて苦労したことがあったので、念には念を入れてあれこれ検索しまくり、ようやくここの教会のウェブサイトにこのマリア像が写っている写真を見付けてサン・ロレンツォ駅で下りたらいいのだと確信したのでした。

 駅からはすぐに教会の方向がわかったので、帰りにあせらないように、まず券売機で切符を買いました。買えました! これで安心して次の列車が来るまで町の中を歩くことができます。駅の横の小道をでていくとすぐに教会が見えてきました(写真・トップ)。誰もいない教会の中でようやく見られたマリア像は優しい微笑みを湛えていました。


教会内の壁に祀られたミヒャエル・パッハー作の聖母子像


チロル地方の駅の名前は2つ併記で書かれています。S. Lorenzoがイタリア語、St. Lorenzenがドイツ語です(多分)。


サン・ロレンツォからボルツァーノへ

 駅の時刻表では予定していたより1時間早い列車があったこと、教会内の撮影もしやすかったことから、早い方の列車に乗ろうと駅に向かったのですが、他にも何人か乗客が待っているのに列車はなかなか来ませんでした。それでもみんなノンビリ待っているのは不思議…。結局40分待ってやってきた列車でボルツァーノに向かいました。(続く)

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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