リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

111. 2か月の旅も今日で終わり

2017年06月14日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.63

                   

                        シュトゥットガルトのマルクトで見付けた私のシュッツエンゲル


◆12月12日(月) 2ヶ月間、ありがとう!  10181歩

  いよいよドイツともお別れ。お世話になったトーマスの半地下室もできる範囲でお掃除をし、朝食をいただきました。トーマスの家では美味しい緑茶を飲むことができました。多分良い水を使っているのでしょう。私たちがアパートで入れたお茶は、沸かしたお湯を使ってもすぐに何やら油のような固まりが浮き始め、渋みや雑味があってあまり美味しくなりませんでしたから。後半はお茶用の水だけは買いましたけれど。


          本当にお世話になりました


 11時15分にルースが以前宝石屋さんで働いていたバート・ホンブルクに向かって5人で出発。今回はルースが運転してくれました。彼女も何十年かここの道を走って通っていたのでしょう。お城に着くといくつかのクリスマスマルクトのヒュッテが建っていました。昼間は残念ながら閉店でしたが。私たちはヴュルツブルク・ローテンブルク・ニュルンベルク・ロストック・シュトゥットガルト・フランクフルトと6カ所のクリスマスマルクトを見てきました。どこも規模や人出に違いはありましたが、売られている商品はほとんど同じようなもので、もっと各地の独自性があればいいのにと思ったりしました。バート・ホンブルクはどうだったのかなと思いながら通り過ぎました。

 このお城の庭には大きな、本当に大きな杉の木があります。その枝を見ると、立派な杉ぼっくりが付いています。一つだけ、シダー・ローズといってばらの花のように開いた杉ぼっくりが見えました。大きな公園を散歩がてら歩き、奈々子と十亀さんはコウノトリが飛んでいるところを見たと喜んでいました。


         



        バート・ホンブルクの庭園で      


 帰り道でイタリアンレストランに寄り、遅めの昼食。帰ってからさらにカプチーノとシュトーレンをいただき、いよいよ空港へ向かいます。このときはルースと家の前でお別れしました。トーマスもきっと疲れたのでしょう、帰りの車ではあまりしゃべりませんでした。2カ月のドイツ生活をずっと気にかけてくれて最後の2泊もお世話になりました。本当にありがとう。願わくばお元気な内に日本に来てください。日本では私たちがご案内してお世話しますからね。さようなら。
  日本時間の12月13日、無事に成田に着きました。


長い長い旅行記になりました。読んでくださった方へ、「お疲れ様でした。ありがとうございました。」と、心よりお礼申しあげます。

※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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110. 植物園で銀杏を踏む

2017年06月13日 | 旅行

 

2016年・ドイツ14回目の旅 No.62  

 

  木の枝が笑っているような、踊っているような… 


 

◆12月11日(日) 植物園での失敗  7757歩

 

 今日はどこに行くのかと朝食時に相談したときに、フランクフルトの植物園、パルメンガルテンには行ったことがあるのかとトーマスに聞かれて「ないですね」と答えたところ、いろいろなクリスマスツリーもあるし、サボテンもあるから行くのであれば車で連れて行ってあげますよとの申し出。二人も「それなら」ということで出発しました。車から下りるときに、あまりゆっくり見る時間が無いだろうから、帰る少し前に電話をしなさいと言われました(と、このときは思いました)。 

           

 中はやはり季節がら入園者も少なく、開いているのかどうか心配なぐらいでしたが、オープンはしていました。それにしてもこの広い植物園の地図が無いのにびっくり。日本人としては不安です。思いつくままに歩き始め、もともと植物が好きな十亀さんもそれなりに楽しんでくれたようでした。


                    

 

 最後にサボテンを見ているところで携帯が鳴り、トーマスが「今、門の前で待っているんだけど」と少々ご機嫌斜めの声。さっきの私の理解は間違っていたことがわかって「5分ぐらいで行きます!」とあわてて出ることにしました。幸いもう入り口近くでしたから急げばそれほど長く待たせたことにはならなかったのですが、私のドイツ語理解力のなさにガックリ、自己嫌悪でした。門の外に出てもトーマスの車は見当たりません。あら~、どうしたのかしらと3人で探し回ると、思っていたのと反対側から彼が歩いてくるのが見えました。彼は何も言いませんでした。

 車に乗った雰囲気で、やはり彼は怒っているのが伝わってきました。しかも時々チラッと私の靴を見るのです。そういえば、園内で銀杏がたくさん落ちているところを通って少し拾って帰ろうかなんてのんきなことを言いながら歩いたのですが、靴に匂いがついたようです。ドイツの人はこうした匂いをすごく嫌います。ますます怒らせてしまったと、申し訳なくて縮こまりました。この件も一緒に謝るしかありません。今日は時間に遅れたこと、ドイツ語理解力が無かったこと、もう一つ謝らなければならない申し訳ないことがありますと事情をかいつまんで話すと、「それでは家に着いてからみんなの靴を洗わなければね」と渋い顔で言われました。家に着くと裏の芝生へ。ここで以前もミリーと一緒に散歩から帰って靴が泥だらけになったときはホースで水をかけて洗ったものです。トーマスの気が済むように洗ってもらいました。本当にごめんなさい。


 先月、最後の夕食は私がご馳走したいのでレストランの予約だけお願いしたいと頼んでおいたのでしたが、今まで行ったことのないレストランに予約してくれていました。そこまで散歩がてら歩きました。ここもなかなかすてきな雰囲気のレストランです。トーマスも植物園から帰ってから奈々子や十亀さんとあれこれおしゃべりしてスッキリした顔になっていたので胸をなで下ろしました(写真・下)。最後に会計をと思ったら、もうトーマスが請求書を確保していてダメでした。本当に下手です! もっとスマートに人にご馳走できるようになりたい…。帰りがけは再び暗い町を散歩しました。

 

             

 

    
この旅を通して今後の課題が見つかりました。ドイツ語会話力をもっともっと高め、日中の連絡もきちんと取れる態勢を取り、ここはというところはさりげなく支払いできるようになる。心にしっかり刻みました。

 ※一つだけ、帰国してからSIMフリーのスマホに切り替えたのでクリアできたと思いますが。でも、SIMカードの入れ替えとか、使いこなしとか、ちゃんとできるか心配です。 SIMフリーとは、通話やインターネットをするためのカードが特定の電話会社に属していないこと、国や場所に応じて自由に入れ替えができるシステムです(と思います)。

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109. フランクフルトの蚤の市とクリスマスマルクト

2017年06月12日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.65

           

             フランクフルトの蚤の市 


 ◆12月10日(土) フランクフルトの蚤の市    12702歩  

  今日は奈々子と多分十亀さんも一番の楽しみだったフランクフルトの蚤の市に行きます。そのため、シルヴィア、クラウス、ヴィリーとアンゲリカには大変な早起きを強いてしまいました。心から感謝。土曜日くらいゆっくり眠りたいでしょうに…。
 何故かシルヴィアの運転でヴィリーの家に行き、7人揃って朝食。この二つのカップルは元彼と元カノとの複合体ですが、すごく仲良しなんです。私たちが行くといつもどちらかの家で食べたり飲んだりおしゃべりしたり。ありがたいことです。ここからだと駅までの交通事情はそれほど影響が無いとふんでの朝食会場だったのだろうとあとからわかりました。
 朝早くの駅はやはり空気が冷たい。そんな中、4人の見送りを受けて無事8時5分発の特急列車の席におさまりました。シルヴィアが埃だらけの窓をキャンバスに「かんぱい」とひらがなで裏書きしてくれました。


       窓辺のご挨拶   「かあんぱい!」


 フランクフルト中央駅で再びトランクをコインロッカーに押し込み、Sバーンでハウプトバッハ駅へ。駅構内で野菜市をやっていたので少し果物を買いました。
 橋を渡り、ようやく蚤の市が見えてきました。ここはデュッセルドルフなどと共にドイツで有名な蚤の市ということで、どんなにすてきな「がらくた」があるのだろうと期待していた奈々子と十亀さん。行ってみると私には首をかしげるものばかり。さすがに二人も食指の動く品物が無く、見学だけで終わりました。途中、持ってきたパンや果物で簡単ランチ。すぐ側には著名な美術館もあったのですが、寒くて疲れもピークでしたので無理に薦めず、橋向こうのクリスマスマルクトを歩きながら冷えた体を温めたくてカフェを探しました。レーマーベルクの裏側に奈々子が1軒発見。ここでお茶をしてホッと一息。またゆっくりヒュッテを見たり、ドームを見学したりしながら駅に戻りました。

         

 

                     


 4時15分の列車に間に合わなかったのでトーマスに電話をし、4時45分の列車があるからと教えてもらってグローナウ駅へ。トーマスと無事ホームで出会い、挨拶してホッとしたのでしたが、車に乗ってから「なんで緑はメールを見なかったんだ」と質問されました。こんな時のトーマスはちょっと厳しい顔になります。私のガラケイではメールが見られないこと、ショートメールもドイツのスマホには何故か通じないこと、タブレットは無料WiーFiがあるところでしか使えないことを言うと、街中にいくいらでも無料のスポットがあるだろうと更に厳しい顔。それがどこにあるかもわからなかったので、ただただごめんなさいと謝るばかり。このとき、「次回来るときは最低スマホに切り替えよう」と決心しました。


          ルースのクリスマスリース


 ルースはにこやかに迎え入れてくれて、トーマスも十亀さんや奈々子の猫の写真を見せるともう笑顔でした。夕食にはレンズ豆とニンニク、ソーセージ、ジャガイモを長いこと煮込んだスープ、パンとカプチーノをいただきました。やはり若者のお腹を考えてくれた手料理でした。夕食後に散歩に行くというと若い二人はびっくりしていましたが、一緒におつきあい。暗い夜の散歩も稀有な体験になったことでしょう。

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108. シュトゥットガルトのクリスマスマルクト

2017年06月11日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.64


            

       ちょっとわかりにくいけれど、シュトゥットガルトのクリスマスマルクトでは屋根の上も大がかり。サンタさんが橇に乗っていました。  


◆12月9日(金) 雲の上を歩く  5430歩

  ロストックとは今日でお別れ。4泊5日、お世話になりました。もっとも、大変お世話もしましたけれど。ヨーラとヘルヴィックといつまた会えるかわかりませんが、ドイツか日本で再会したいものです。

 特急列車でハンブルク乗り換え、シュトゥットガルトまで8時間強かかりました。
 駅で待っていてくれたクラウスもヴィリーも、黒いコートに山高帽で渋い紳士に変身していました。女性はいつもの格好なので、これが男性陣にとってはクリスマスの風習なのかしらと思いましたが。十亀さんも帽子を取り替えっこして山高帽をかぶせられたらとても似合っていました。このクリスマスマルクトはヒュッテの屋根の上で動いているサンタさんやソリなど、電気仕掛けも大がかり。確かドイツで一番大きなクリスマスマルクトだと何かで読みました。本当にたくさんのヒュッテと目が回るような人出。皆との再会を祝って、また十亀さんは初めての出会いを祝ってグリューワインで乾杯! 



        



        



       


 ニュルンベルクでも全然酔わなかったし、甘いワインなので飲みやすくて美味しかったのですが、飲んでしばらくすると足下がふわふわしてきました。雲の上を歩いている気分。こんなに酔うのは何十年ぶりでしょうか。確か教員になって歓送迎会で飲まされてふらふらになったとき以来です。まだ宵の口でろれつが回らなくなり、シルヴィアやアンゲリカやヴィリーが腕を取って歩いてくれました。そうでないと足がもつれて転びそうになったのです。困ったものです。ただ、救いは気分が悪いわけではなく、楽しくてケラケラ笑いながら見て回れたことでしょうか。皆さん、本当にお世話になりました。
 でもみんな結構飲んでいるのに運転は大丈夫なのかと気になりました。元警官のヴィリーはこれぐらいまでなら大丈夫という基準の量があるんだと以前言っていましたが…。夜はシルヴィアの家で再びお世話になり、シャワーを浴びるゆとりもなくベッドに入りました。 

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107. ロストック金継ぎ教室(3日目)

2017年06月10日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.63


          猫たちの朝ご飯  


◆12月8日(木) 金継ぎ教室3日目  5767歩
 

 朝のうちから奈々子も十亀さんも作業を進めていました。ガラスの花瓶はヨーラたちの手に負えないものだからある程度の区切りを付けておかなければと二人で相談しながら進めているようです。その意気込みに打たれました。元はといえば最初ドイツでの金継ぎ教室について渋っていた二人をヨーラが強く誘い、その誘いの気持ちを彼等に繋いだのが私だったのです。こんなに大変な思いをさせてしまって申し訳ないなという気持ちと、それでもヨーラとヘルヴィックの思いに応えて一生懸命頑張っている姿を見るとありがたいなという気持ちでした。ただ、言えることは、この体験は奈々子と十亀さんにとっても一つの新しい一歩だということです。漆や日本文化について強い興味を持つドイツの人たちと触れ合うことは今後の仕事にもなにがしかの広がりを与えてくれると、私は確信しています。
 一方、ヨーラはヨーラで昨夜遅かったのに朝から何やら手早く料理をしてくれて、食卓には下の写真のような巻き寿司が並びました。彼女のパワーにも脱帽です。昨夜食べたレストランのお寿司より美味しいと思いました。やはりビタミン愛というのは効果がありますね。


   ヨーラが手早く巻いてくれた海苔巻き  すごい!


  夕食はイタリアンレストランで食べるというので、それまでに何とかコクソ漆と今後の手立てを伝えていかなければなりません。でも今日は時間切れ。スーパーで買い物をしてからヴァルデミュンデに出かけました。ここは、夏は観光客であふれかえるリゾート地ですが、この日は雨で寒く、季節外れで大半の店は閉店していました。それでも最後に開店しているレストランを見付け、5人は無理だと断られたのですが、若い男性客が自分が小さいテーブルに移りますよと、席をあけてくれたので入ることができたのです。これもヨーラパワーによるものでしょう。


 帰宅すると夜10時でした。飲み物を飲んでから再度今後の手立てを伝える二人の気合いは大変なものでした。夜中の1時半にようやく目処を付け、皆ベッドへ。

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106. ロストック金継ぎ教室(2日目)

2017年06月09日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.62


                     

  朝食も蝋燭の点ったテーブルで                       

                

◆12月7日(水) 金継ぎ教室2日目  2633歩

  途中、スーパーに行って多少の買い物がてら息抜きをしたほかは家に居て朝から晩まで漆漬けでした。昨日の記録に書き忘れていましたが、ヨーラはハマグリの形をしたお皿の木地も日本から取りよせているので、木目がきれいなお皿には擦り漆をし、他のお皿には漆を塗ってから絵も描きたいそうです。


  夕方5時頃、夜のパーティーの準備が始まりました。こうした準備はヘルヴィックの面目躍如。大きな体で様々な道具を軽々運び、セッティングし、食器を出して並べ…。お疲れ様と頭が下がります。6時を過ぎると熊本に留学したことがあるクリスティンがボーイフレンドと、その後女性の警察署勤めの人、りえさん夫妻が到着。昨日のレストランで予約しておき、とってきてもらったお寿司を並べ、乾杯! 様々な話をする中で十亀さんが皆に見せた人毛で作られた漆の刷毛に興味津々でした。

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105. ロストック金継ぎ教室(1日目 その5)

2017年06月08日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.61


                    二人で擦り漆


⑥スプーン 
   去年夫妻が来日した際プレゼントした漆工房 皎月の擦り漆のスプーン。直前にお土産で買ったという500円の木製スプーンとの違いに衝撃を受けたようで、同じものを自分たちで擦り漆をしたいと木地(きじ)の状態で10本ご注文を頂いていました。今回擦り漆の手ほどきをするのが一つのミッション。30回擦るんだと意気込み充分です。漆工房 皎月ではせいぜい10回程度。違いが見たいので是非遂行していただきたい!
 待ちに待っていたようでとっても楽しそうにやっていたのが印象的(上の写真)。ドイツで漆講座に参加したこともあって、下地があるから飲み込みもはやい。時間的に3回擦るのが限界でしたが、あとは見ていなくても大丈夫でしょう。仕上がりが楽しみです!


          


           

           後半、スプーンはもっぱらヘルヴィックが担当し、彼等が用意した「お風呂」で乾燥させていました。


  金継ぎ教室も今日は3時過ぎで一端終了。ヨーラとヘルヴィックの日本語教室が今日で修了なのです。一緒に行かないかと誘われ、同行しました。3時半に家を出てフェリーで町へ。着いた先にフォルクスシューレ(学校)があります。講師の竹中りえさんは、日本人の私たちを見てきっとやりにくいなぁと思ったことでしょうけれど、にこやかに授業を進めていきました。課題は助詞と助数詞だったでしょうか。詳しい記録がないのですが、日本語を教えてきた教師歴33年の私にも説明できないような難しい部分がありました。日本語の講師もなかなか大変なお仕事です。
 授業の最後に修了式があり、その後、町のレストランでクラスのメンバーの修了パーティー。といってもまた3月から新しいクラスでりえ先生と一緒に勉強を続けていくようです。生徒の中でヨーラとヘルヴィックは最年長。若い生徒たちは日本のアニメが好きで興味を持ったという人が多かったようです。いずれにせよ働いてから疲れた体で日本語を学びに来る人たちがこれだけいるということに感銘を受けました。この中の数人は明日またヨーラの家に来て一緒に漆の話を聞くとのこと。その分金継ぎ教室の時間がきついかなとチラッと思いましたけれど。

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104. ロストック金継ぎ教室(1日目 その4)

2017年06月07日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.60

          

    
                          やっぱり日本の紙テープが一番! なんともかわいい姿に。


⑤コプフの続きです

   薄くて細かく割れたところは和紙で裏打ち、欠けているパーツは麻布で裏打ちを。全て接着してしまうと球体なので裏から押さえる事ができなくなります。ですから予め壁を作っておく、というイメージです。我ながらこの短時間でやる事がたくさんある中、よく出たアイディアだなと感心しました! 2日に分けての接着。反省点もあったけど上手くやった方だと思います。


            

   裏打ちしたパーツと仮止めコプフ     本体に接着したところも裏から麻布で補強。           これでコクソしても大丈夫、かな?


                  


 最後のパーツで蓋をして無事に接着が完了した時からもう放心状態。プレゼント用に持ってきた紙テープで仮止めをしたコプフ(写真トップ)が喜んでいるようだわとつぶやいたら横でヨーラが、
「Auch ich! (わたしもよ)」
と言って涙ぐんでいたのにはびっくり! もらい泣きしそうになりました。

 ✤日本製の紙テープはくっつきが良く、剥がしても跡が残らず、とても良いのだそうです。

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103. ロストック金継ぎ教室(1日目 その3)

2017年06月06日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.59


  ヨーラの大事な頭型の陶器  ペルーのお土産として求めた物だそうです


⑤頭型の陶器 コプフ

 まずはジグソーパズル。
  一度に全部付けられないので細かいパーツをつけて大きなパーツにし、全体をという段階を踏みました。


          


      

         奈々子もヨーラもむかしからジグゾーパズルが大好きだったのです。二人の力で復原できたのでしょうね。


      


       

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102. ロストック金継ぎ教室(1日目 その2)

2017年06月05日 | 旅行

 2016年・ドイツ14回目の旅 No.58

 

 ④ベトナム製 漆塗りの木箱
  本来なら接着剤も取ってクリーニングをしっかりしてから直したいけれど、時間がない。接着剤を活かしてその上から漆でタッチアップすることにした。割れているところに漆を染みこませて固め、コクソとサビを順番に付け、内側だけ赤をさしてタイムアップ。呂色漆(黒い漆)がなかったので買ってもらってから赤と同じようにさすよう伝える。磨き粉で脂分を取り、その後擦りと磨きをすると良い。

           


       


    

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101. ロストック金継ぎ教室(1日目 その1)

2017年06月04日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.57


         母猫フーニー 英語でフェニックスの意味だそうです 念のため、右下が欠けて見えるのはテーブルです


◆12月6日(火) 金継ぎ教室1日目・概要  4879歩

 朝7時頃目覚めてトランクの荷物を整理したり部屋の掃除をしたりして、8時過ぎに1階に下りました。私は2階のマルセルの部屋、奈々子と十亀さんは同じ2階のディアナの部屋に泊まっています。それぞれ個別の浴室(トイレ付き)があるので気兼ねなく使えるのがありがたいです。1階にはヨーラたちの寝室、浴室、リビング、ダイニング、キッチン、書斎、広い納戸があります。広い広い屋根裏部屋もあるので、いざとなったら移住できそう。(福島原発事故の後、ヨーラからはここに避難してきなさいと2回もお誘いがありました。)マルセルはハンブルク、ディアナはシュヴェーリンにそれぞれ家庭を持って住んでいるので、彼等が泊まっていないときにはいつも使わせてもらっています。この2階の一角に広いフリースペースがあり、以前はヨガをやったり、今も友だちを呼んでのパーティーに使っているようです。今回はここが金継ぎ教室となりました。

 朝食後、いよいよ5人で教室スタート。講師は蒔絵師(まきえし)の十亀さんと塗師(ぬし)の奈々子、生徒はヨーラとヘルヴィック、私は通訳兼記録係です。以下、4日分の金継ぎと漆の教室について概要をまとめておきます。その日ごとにまとめるのは難しいので時間が前後しますがお許しを。


●まず最初に漆の濾(こ)し方、刷毛(はけ)の使い方など十亀さんが見本を見せながら一緒に復習し、十亀さん手造りの刷毛の扱いについても伝えました。道具も確認しながら揃えていきました。

●ヨーラから出された金継ぎの課題は、①ヨーラのお母さんにもらった形見のガラスの花瓶 ②友だちの作った素焼きの花器 ③友だちが作った陶器のレターラック ④大学時代のベトナムの友人からもらった漆塗りの木箱(レターボックス) ⑤ペルーから買ってきた人の頭の形をした陶器の5点、それに加えて金継ぎではありませんが ⑥十亀さんが自分の手で型を切り出して作ってきたスプーン10本の木地の擦(す)り漆と、どれもなかなか時間がかかりそうな難しい課題です。十亀さんと奈々子はどう進めていったら良いものかと頭を抱えていました。それでも朝早くから夜中の1~2時まで猛スピードで教えながら、やって見せながら、作業を進めていく二人の力量と、その難しい工程についていくヨーラとヘルヴィックの学習能力の高さには頭が下がりました。

 ✤(緑の書き込みのマーク)作業内容に興味のある方は、奈々子のFacebook 漆工房 皎月(うるしこうぼう こうげつ)の12月分をご覧ください。                   

 ✤奈々子がこのFacebookに書いた文をピックアップして載せました。多少編集してあります。ご了承ください。

 ✤写真は私が写したものと奈々子の写真を合わせ、できるだけ作業前と後がわかるように載せました。


❤金継ぎ教室の作業内容

①ガラスの花瓶
  金粉を2度断面に蒔き、その後接着。コクソ、サビ、塗り、蒔きは指示して終了。難しい課題


              


②素焼きの花器
  素焼きの花器は周りを汚すので気を使いながら接着。コクソ漆→サビ漆後、弁柄の粉を蒔く手順を教えたところでタイムアップ。
 

           


③青い陶器のレターラック
  左側に一(ひと)かけ欠けて右側に亀裂が1本、前面にニュウが無数に入っていたので、前面に擦り漆をしてニュウを止め、あとは接着、コクソ、サビまで。金粉を蒔く手順を教えて時間切れ。ここまでやったらやっぱり仕上げたかったなぁ。 ✤ニュウとはヒビのこと?
  

      

     

  長くなるので、何回かに分けてアップします。

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100. ロストックのクリスマスマルクト

2017年06月03日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.56


      

        ヨーラの家につくと玄関横の木がクリスマスツリーになっていました     部屋ごとに窓辺の飾りがともされていて、一月前とは違う顔


 ◆12月5日(月) 中世のクリスマスマルクト  8856歩

 8時40分にペーターが迎えに来てくれることになっていたので6時20分頃に起床。今日もよい天気。
 昨日残った食材でインゲンと人参の炒め物を作り、サラミとサラダ、十亀さんが成田空港で買ってきた中華麺カップなど、ありとあらゆる残り物をできるだけお腹に納めました。残りはリュックへ。ゴミの片付けもして準備完了というところでちょうどペーターから電話。このあと重たい私のトランクは十亀さんがいつも持ってくれました。1階まで下りるとちょうど大家さんのドアが開いていたので、最後のご挨拶。本当にお世話になりました。ペーターの車に3つのトランクを詰めるのはもうすっかり慣れたものです。ヴュルツブルク駅には早めに着きました。ペーターとは駅前でハグしてお別れ。ありがとう! いよいよロストックへ出発です。

 9時29分のハンブルク・アルトナ行きの特級列車に乗車すると、予約した席はボックス席でした。隣はハノーファーまで空席なので、ゆっくり使わせてもらうことができました。十亀さんと奈々子は朝からドイツビールを味わい、あれこれいただいたお菓子などをつまんでいます。遠足のようです。外は好天で霜が木々を白く染めていてきれいです。動画を撮り、窓の外を眺めたり日記を書いたりして過ごしました。


 ハンブルクでスタバの珈琲を飲み、駅のショップを見て回る二人。私はトランクの番をして待ちます。乗り換えの特級列車は午後1時24分発。またもボックス席で、乗ってすぐに昨日の残りのお寿司を広げたら、あっという間になくなりました。結構美味しくできていたのだと改めて思いました。
 ロストックに時間通りに到着。ドイツの旅で、長距離列車がこれほど時間ぴったりに発着したことは珍しいのでびっくりでした。ヨーラとヘルヴィックとは1カ月ぶりの再会です。奈々子と十亀さんは約1年ぶり。車の後ろに二つトランクを入れ、奈々子のトランクはヘルヴィックが膝の間に持って車に乗ってくれました。ヨーラの家に着くと、可愛い窓飾りがたくさんおかれて灯りが点っていました(写真・上)。


 珈琲をいただいてからフェリーで町へ。車だと遠回りになるのですが、フェリーだと10分で向こう岸に着き、そこでクリスマスマルクトを見られるのだそうです。マルクトには普通のタイプと中世のタイプとあるけどどちらが良いかと聞かれて中世を希望しました。本当にそこにはちょっと妖しげな雰囲気がただよっていました。テントの中でチャイを飲んだり、手造りの帽子を被ってみたり、斧を投げるコーナーなんていうのもありました。魔女にこそ会いませんでしたが、ヨーラが魔女のような存在なので充分楽しめたマルクトでした。


           

        この左手、修道院の庭が中世のクリスマスマルクトになっていたようです


       

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99. ヴュルツブルク最後の一日

2017年06月02日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.55


    何とか準備したお寿司です 


 ◆12月4日(日) お寿司パーティー   万歩計付けず 0歩

  朝ゆっくり眠って目覚めたのが7時過ぎ。お天気もよく、格好の観光日和です。時間に追われることなくゆっくりおしゃべりしながらサラダ、クロワッサンなど食べ、珈琲を飲みました。冷蔵庫の中の後始末も兼ねて。
 日曜日はバスが少なく、9時6分のバスに乗れればゆっくり観光できるということで、その後10分ほどでバタバタと支度をして二人は町へ。

 私は出してもらった洗濯物を2回に分けて洗濯し、乾燥機にかけ、掃除をしていよいよお寿司作りです。先週の試作を思い出しながら調整してがんばりました。それでも時間が足りなそうと焦り始めたところに二人が戻ってきたので早速手を借りました。十亀さんには巻き寿司を切り分けてもらい、奈々子には残った寿司飯を握ってもらい、もう具を乗せられるだけ乗せたら良しとして、何とか目処がついたところでペーターが電話をかけてきました。玄関に下りてドアを開けると何やら大きなバッグを提げたペーターとイングリッドがニコニコ立っていました。二人が飲むコーラと私たちへのクリスマスプレゼントを持ってきてくれたのでした。ほんの少し待ってもらって配膳を済ませて乾杯! 我ながら見た目はよくできたと思いましたが、少しお酢がマイルドだったかな?


  ペーターとイングリッドは天ぷらが好きなので、途中で天ぷら作りに席を立つと、「お母さんが二人の相手をした方が良いよ。私たちが天ぷらを揚げるから」と奈々子が申し出てくれたのが嬉しく、お願いしました。海老も人参もサヤインゲンも美味しく揚がり、みんなよく食べてくれました。
  二人との付き合いはもう17年になること、途中イングリッドが倒れて開頭手術を受けたこと、何度もマインフランケン博物館に行ったことなど思い出してはおしゃべり。トランクを詰めなければならなくて忙しいだろうからと、二人は8時過ぎに帰って行きました。

  さて、片付けも忙しければお土産をどう詰めるかも忙しく、苦労しました。3人で手分けしてペーターのお土産も何とか詰められそうでホッとしました。

※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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98. ニュルンベルクのクリスマスマルクト

2017年06月01日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.54


      

              職人村で見た素敵なガラス工芸                           愉快な卵の白味取り


  ◆12月3日(土) 歴史あるクリスマスマルクト  12172歩

  今日はニュルンベルクまで足を伸ばします。歴史のあるクリスマスマルクトとして有名ですから。皆が目覚めた段階で列車を決めようと思っていましたが、9時のバスに乗れそうだということで急ぎ支度をして出かけました。
 外は真っ白。雪が降ったわけではなく、霜のようです。キンキンに冷えていました。列車はほぼ満席でケース入りのビールを持ち込んで騒いでいるグループもあり、賑やかでした。


                  

         職人村のシンボルの塔                  とても興味深い陶器のお店


 ニュルンベルクには11時頃到着。駅の近くにある職人村に入りました。ここは工芸家が作品を売っている村で、二人とも興味津々。初めてのグリューワインも体験してみましたが、案外あっさりしていて酔いませんでした。前頁の写真はガラス工芸と陶器の「卵の白味取り」です。卵を割って入れると白味だけ口からこぼれ出るのです。この陶器店で二人は気に入ったお鍋を見付け、帰る前に寄ろうということになりました。割れ物を持って長い時間歩くのは大変ですからね。


            

   あまりにも美しく並べられた果物に思わず「写真を撮っても良いですか?」と聞くと、「Bitte, bitte!(どうぞ、どうぞ)」と女主人。どこにいるかわかりますか?         


 その後、ロレンツ教会、お城の展望台、おもちゃ博物館、マルクト広場という流れでニュルンベルクの観光。展望台では高い塔に登る二人を待って私はベンチで一休み。やはり若い人は元気です。おもちゃ博物館では以前奈々子と大変細かくて精巧なドールハウスに感銘を受けたので、それをもう一度見ようと入りました。きっと十亀さんも興味を持つだろうと思ったのですが、割と淡々と見ていました。


       

         行きは明るく、サンタさんがのんびりアコーディオンを演奏していましたが、帰りはこんなに暗く、ますます人出が多くなっていました。


 マルクトではたくさんのヒュッテを見て、ニュルンベルクソーセージを食べ、喉が渇いてカフェに入り、5時半には職人村に戻りたいのでマルクトの外を回って急ぎました。人が多くて大変なのです。奈々子は「もっとゆっくり歩こうよ」と不満そうでしたが。暗くなってからのマルクトをあまり見られなかったのが物足りなかったかもしれません。でも急いだおかげで無事にお鍋をゲット。

  帰りの列車はたくさんの人が待っていてホームにあふれんばかり。列車の一番後ろの車両位置でスタンバイし、ボックス席を確保することができました。十亀さんは昨日に引き続き、座ってじきに船をこぎ始めました。初めての外国旅行であちこち朝早くから引き回してしまって申し訳ない気持ちです。明日は二人でヴュルツブルクをゆっくり観光してもらうので、バス停からの帰り道の復習をしながらアパートに戻りました。私は後ろから付いていったのですが、二人は2日目にしてしっかり近道が頭に入っているのに驚きました。1週間近く迷子になっていた私は何なのかしら?

※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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