リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

146. 3冊目の写真集 ▶できあがりました!

2018年07月25日 | 日記

▶ようやく本ができあがって我が家に届きました。


 


 猛暑日がつづき、一歩外に出るのもしんどいような毎日ですね。

 今日は、製本会社から直接我が家に本が届くと聞いていたのでドキドキしながら待っていました。午前11時頃、配達の車がやってきました。我が家はガレージが狭く、車の横の狭い通路を通って玄関に入らなければなりません。そのため、車があると大きな箱や重たい箱を持っては通れないので、夫が車をガレージから出し、通路を作ってから玄関まで運んでいただきました。20冊ずつ入った箱は大変重く、それが5箱。配達の方の腰や腕に来るのではないかと気がかりです。夫も手伝ってくれました。箱を開けて、夫と私とそれぞれ1冊ずつ手に取り、今までの思いをかみしめながらしばし頁をめくりました。その後しばらくしてから丸善からも3冊が見本として届きました。

 夫には最初の原稿は全部見せましたが、その後の表紙や年表や細かなやりとりで変化していった部分までは一々見せていませんでした。写真に関しては彼は十分満足したようです。でも、表紙の写真が誰の作品であるのか作者名を書いていなかったことを指摘されました。なんで書かなかったのか自分でもよく覚えていないのですが、タイトルと所属所名だけしか頭になかったのですね。でもリーメンシュナイダーのⅢ部作という思いで見た方たちには全部リーメンシュナイダーの作品と思われても仕方のないこと。第一の反省点です。

 私としては写真がまず気になって全頁をゆっくり見ていきました。元の画像が荒れていたものも丁寧に印刷してくれていましたし、注文を出した点も相当な確率で思うように直していただいていました。ただ、数点はちょっと色が濃くなりすぎたかなというところがありましたが、もちろん許容範囲ですし、皆さんがご覧になってもそうは思わないかもしれません。よくやってくださった、と担当してくださった皆さまに感謝の気持ちでメールをしました。表紙を少し大写しで載せておきます。

 

 

表紙:ベルリン、ボーデ博物館、庇護マントの聖母像

  ミッヒェル・エアハルト、またはフリードリッヒ・シュラム作   

Vorderdeckel Maria mit dem Schutzmantel
       Michel Erhart oder Friedrich Schramm, Bode-Museum, Berlin



 

裏表紙:ミュンヘン、バイエルン国立博物館 
 二枚の紋章を持った婦人像のアントラー式シャンデリア、ファイト・シュトース作

Hinterdeckel Geweihlüster: weibliche Figur mit zwei Wappenschilden
 Veit Stoss, Bayerisches Nationalmuseum, München


 

 なお、この本の定価は、5,500円、税込みで5,940円となります。以前にも書きましたが、大変高額になっていますので、買うのは大変だけど手にとって見たいと思われた方は、是非図書館に要望を出してください。現在、『祈りの彫刻 リーメンシュナイダーを歩く』、『続・祈りの彫刻 リーメンシュナイダーを歩く』の2巻は約180の公立図書館や大学図書館に入れていただいていますので、よろしくお願いいたします。

 

※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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145. 3冊目の写真集 ▶立ち会ってきました。

2018年07月14日 | 日記

▶本ができる瞬間に立ち会ってきました。


 

 会議室に用意されていた本番のお試し刷り(ピントが合っていませんが…)。

 

 13日(金)、先週から楽しみにしていた印刷の見学で三度(みたび)、富士美術印刷に行ってきました。白石さんも来てくださいました。

 工場内に入ると、前回強く感じたインキの匂いがあまり記憶に無いほど。多分、目の方に意識が行ってしまったのでしょうか。以下、流れに沿って写真を入れていきます。


 

[写真1] カラー印刷の機械です。この機械の向こう側から用紙が入り、順番に色を重ねながら(?)流れてきて、担当の方の手元に刷り上がった写真が次から次へと出てきます。



[写真2] 色合いを調整する機械と写真頁。印刷の合間にときどきご覧になっていたので、この色を常に意識して印刷をチェックしていらっしゃるのかと思いました。


 

[写真3] インキ缶の列。前回見学したときより缶の数がすごく増えていました。



[写真4] 機械の中ほどで見たのだったと思いますが、こんな青焼きの頁がぶら下がっています。でも今印刷している頁ではないようです。



 

[写真5] 印刷された用紙を木枠の中に落とし込んで、ときどきインキの具合などを見てくださっているようです。ある程度の枚数が重なると重みでインキが下の用紙に写ってしまうそうで、新しく板を載せ、木枠を載せて、重みがかかりすぎないようにしていました。

 


[写真6] このように刷り上がった1枚の用紙には表裏で16頁分が印刷されています。ですから費用の計算は16頁を一つの折りとして算出されるのだそうです。今回は予定より多くの写真を提供していただくことができたのと、私がぎゅう詰めで作った作品一覧や目次などを見やすく作り直していただいたことにより、当初の予定より大分頁数が増えて約260頁の写真集になりました。

 色合いについては今までのやりとりで富士美術印刷さんにお任せしているので、それほど大きな食い違いは無いと思っています。この用紙が来週製本されて本となり、私の手元に届くのは再来週になる予定です。


※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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144. 3冊目の写真集 ▶ゴール目前です

2018年07月06日 | 日記

▶ゴール目前です


友人宅の初夏の花々


 梅雨が明けたというのにここ数日は雨が続くという予報。毎日汗びっしょりになっていたのが嘘のように涼しくなった今日、7月6日(金)。再び富士美術印刷まで出向きました。机の上には先々週見た色校正の初校原稿と、再校原稿の山が置かれていました。また、大きく広げた本の表紙とカバーが目に飛び込んできて、「いいですね~!」と、思わず声を上げました。タイトルが長くなった分、デザインの石井さんは著者名や丸善プラネットの社名を入れるスペースに苦労されたのでしたが、良い感じにまとまったと思います。

 さて、本文の写真はどうなったでしょうか。ドキドキしながら全部の頁を拝見しました。ほとんどの写真が書き込みで意図したように色合いが整っていました。一作品だけ少し物足りない点があったので、それは更に修正をお願いしました。今回も一緒に来てくださった白石さんは、編集者の立場で総合的な部分をチェックしてくださっていました。そして私は気がつかなかった頁数の間違いを見付けてくださいました。私も、写真を最後まで見終えてから、この写真の解説と、後ろに付けた作品一覧の情報をつき合わせてもう一度チェック。大丈夫でした。これだけ丁寧に見ても、おそらく印刷を終えてからまだ何カ所か誤字、脱字、あるいはスペルミスなどが見付かるかもしれませんが、それは仕方がないことです。朝9時からちょうどお昼ぐらいまでかかって終了しました。

 ところが、お礼を言っての帰り道、小さな思いが心の中にわき上がってきました。色合いを整えていただいた作品のうち、何点か、少し存在感が薄れた感じの写真があったのです。でも、それはもう仕方がないことと会社にいる間は開き直っていたのですが、「でも…」という心の声が聞こえ始めました。本当に私の心はやっかいです。う~~~ん、どうしよう…。しばらく悶々としているときに、「調子を出す」ということばを思い出しました。そうだ、きっと調子を出して印刷していただけば大丈夫。会社で「これで結構です。よろしくお願いします」と言い切った私がまたまた前言を翻すことはとても気の重いことですが、言わずにがまんするのも悔いが残ってしまいそう…。帰宅してから意を決してお詫びかたがた、5つの作品について調子を出していただくようお願いのメールを出しました。これできっと大丈夫。

 5時に、加藤さんから「気になる画像、承知いたしました。大塚と相談し、補正もしくは印刷時に対応いたします。」とメールをいただいてようやく胸をなで下ろしました。「あとはお任せします。本当にありがとうございます。」と、メールに手を合わせました。


 来週の12(木)、13日(金)に、『新・祈りの彫刻 リーメンシュナイダーと同時代の作家たち』はいよいよ印刷に入るそうです。白石さんに「ゴール直前ですね」と言われました。本当にそうですね。この機械から出てくる私の本の写真を13日に写させていただくことにしました。私の3冊目で最後の写真集が産み落とされる瞬間に立ち会えるのを楽しみにしているところです。

※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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