お風呂の話 2

2005年11月17日 | 健康・病気
東京で暮らすようになって、お風呂は銭湯だった。
三畳の部屋をかわきりに、
アパートは東京の駒込の中で4回かわった。

銭湯は好きだった。
行くのは面倒だったが、行ってしまえば
身体もきれいになり、それなりに楽しんだ。
なんといってもお湯をふんだんに使えるのがよかった。
生家の風呂は高校生の頃、昔の状態ではなかったが、
お湯は湯船にしかなかった。
垢が浮いているお湯で洗うのがイヤだった。
夏は水で洗って出てしまうが、
冬だと寒くて、目をつぶって垢の浮くお湯で洗った。
思春期の私は潔癖性で、それが厭でイヤでしょうがなかった。
(現在もかなり潔癖性です。
 歳のせいで少しいい加減になってますが…)

行くのはだいたい一日おきだった。
あの頃(1970年代)はいくらだったんだろう。
それほど高くはなかったと思うが、
毎日は行けなかった。
仕事の終わりが遅かったり、酒を飲むことが続くと、
1週間ぐらい銭湯に行かないこともあった。
あれは辛かった。
狭い台所で、身体を拭いたこともありました。

銭湯の帰りに缶ビールを買って帰るのが楽しみだった。
アパートに冷蔵庫がない暮らしをしていた。
ささやかな幸せでした。
たまに居酒屋により、ホッピーなんかも飲みました。
もつの煮込みなどを食べ、“贅沢”だなと涙した。

かぐや姫の「神田川」が流行った頃、
同棲に憧れ、「小さな石けんカタカタ」鳴らしたかった。
しかし、そのときの私には無理なことだと諦めていた。
ところが、数年後、
ある女が私のアパートに住みついてしまった。
「♪ 貴方はもう忘れたかしら…」
なんて2人でうたいながら銭湯に行ったこともありました。
が、その女は、女房という怖いものになってしまった。
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