ぼうじぼ

2020年10月01日 | 暮らし

今夜は十五夜です。
綺麗な月が見られました。
あんな月を見ると、子どものころのことを思い出します。
「ぼうじぼ」という行事です。
1999年10月4日に「ぼうじぼ」という九想話を書いていたので、それをここに載せます。
1998年9月から2005年10月までの九想話は、ホームページとして存在していたのですが、
「Yahoo!ジオシティーズ」が2019年3月にサービスを終了したのでなくなってしまいました。

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 十五夜がいつだったのか、気がついたら10月になっている。
 今頃になって十五夜のこと書くのもなんですが、気まぐれで書きます。

 私が子どもの頃、十五夜は楽しみだった。小遣いを稼げたからです。
 どうやってお金を貰うかというと、藁で作った「ぼうじぼ」というものを持
って家々を回って、十五夜のおそなえがしてある前で(たいがい廊下にススキ
とお団子なんかが置いてあった)、「ぼうじぼ」で地面を打ってうたうのです。
小学生の低学年から中学生ぐらいまでの子どもが、やっていた。私は、中学生
のときには恥ずかしくてやりませんでしたが。

♪ぼうじぼ あだれ そば あだれ
 さんかく ぶったら みな あだれ
 ことしは ほうねん まんさくだ

 こんな唄を、「ぼうじぼ」で地面を打ってうたうのです。
 ケチな家は1円。普通のところは5円か10円。いい家だと100円玉をく
れるところもあった。
 途中で会う友だちと、情報交換なんかをする。
「おめ、あのうぢは、けぢだど。いっしょけんめいでがい声でうだったのに。
1円しかくんね。行がねほうがいいど」
「ほぅが~、そんだら行がね。おめら、さかもどやに行ってみろ。うまぁぐう
だうど、100円くれっと」
 だいたい4、50軒ぐらい回ったのだろうか。一晩で300円前後の収入に
なった。1日10円の小遣いを貰っていた私には、大金だった。
 その夜は、子どもだけで出かけてよくて、お金も手にはいる。
 大きなお月さんの浮かぶ空の下、手に手に「ぼうじぼ」を持った子どもらが、
うれしそうに歩いていたあの頃が懐かしい。

  子どもらがぼうじぼうたう月の下

  ぼうじぼやあんたもうたえお月さん

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