小説「抱く女」

2024年07月11日 | 小説 エッセイ

桐野夏生の小説「抱く女」を読んだ。
NHKドラマ「燕は戻ってこない」の原作を読んで、桐野夏生の小説を読んでみたくなった。
1972年の女性の大学生活を描いている内容のようなので、読んでみた。
1972年は私が5月で、20歳になったときです。
沖縄が返還され、パンダの来日があり、札幌冬季オリンピックが開催されて、
赤軍派の浅間山荘事件もあった。
私は、2月に上京して本郷三丁目にある試薬会社に勤めていた。
4月から会社から徒歩で行けたお茶の水の予備校に入った。
昼休みにこの浅間山荘事件を映していたテレビを、観ていた記憶がある。
そのときは、駒込駅の近くの3畳間のアパート(家賃5,500円)で暮らしていた。
布団だけの暮らしで、テレビ・冷蔵庫などは持ってなかった。
(ギターだけはあった)

この作品は、当時の学生たちの気だるい日常や、女性の生きにくさを描いています。
主人公の直子は、男たちとの関係に流されながら、自分の居場所を探している。
70年代の若者たちの日常や、学生運動の影響などが描かれており、
その時代の空気を感じることができます。
まだインターネットもスマートフォンもない時代です。
女の子が煙草を吸っていた。
私も吸っていた(これで私は、膀胱がんになったのでしょう)。
私は大学には入れなかったが、21歳から大学生協で働くようになった。
日本女子大では多くの女子大生と話した。
1年後には東大駒場、2年後には東大本郷に勤務地が変わった。
そのときの大学の雰囲気を思い出させてくれた小説でした。



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