録画しておいたNHKドラマ「ガラパゴス」を観た。
ぐんぐんドラマのストーリーに引きこまれて前・後編を観ました。
<あらすじ>
捜査一課・継続捜査班の刑事・田川信一(織田裕二)は、
鑑識課の木幡祐香(桜庭ななみ)に頼まれて身元不明の死者リストを調べていた。
田川は、リスト「903」の男が一酸化炭素中毒自殺に見せかけて殺害されたことを見抜く。
田川と木幡は男の死を丹念に捜査し、男が沖縄県出身の派遣労働者・
仲野定文(満島真之介)だと突き止める。
一方、特殊班捜査係の鳥居(伊藤英明)は田川の行動に目を光らせつつ、
裏では人材派遣大手ホープネス・ホールディングスの森社長(髙嶋政宏)、
自動車メーカー・ヒラガモーターズの松崎社長(鶴見辰吾)と緊密な関係を結んでいた。
そして田川は生前の仲野がホープネス系列の人材派遣会社に登録し、
ヒラガモーターズの自動車工場に働いていたことを知る。
仲野がネット上で何かを告発しようとしたことも…。
(NHKのサイトより)
派遣労働者という存在をきちんと描いているドラマだと思った。
私が45歳まで働いていた半導体製造装置を製造していた会社には、派遣社員はいなかった。
しかしその会社は、日本の半導体製造メーカーが海外に負けて装置が売れなくなり、消滅した。
私は、45歳のときにそれまでの会社がなくなったので、車の部品加工会社に転職した。
旭硝子の子会社で、車のウィンドウガラスの加工をする会社に生産管理として就職した。
その会社に入って驚いた。
正社員が30人ほどなのに、派遣社員が70人以上はいた。
会社は3交代24時間稼働していた会社でした。
ホンダにかんばん方式でウィンドウガラスを納入していた。
生産管理の私としては、日々の納品に欠品や不良品があってはいけない。
毎日、緊張の日々でした。
工場のラインで働いていた者は、みな派遣社員だった。
なので技術が受けつながれるということはありえなかった。
生産技術という立場の者が、その会社の技術などを受け継いでいた。
それぞれの部署に正社員はいたが、わずかだった。
そんな組織で技術は受け継がれないと思った。
そのときなんで日本はこんなことになってしまったのか?と思った。
安易に労働を数値化して、欲しいときは派遣として入れて、いらなくなったら切り捨てた。
そんなことでは会社の技術としての文化は受け継がれない。
その会社は、私が51歳のときに消えた。
旭硝子が持っていたホンダへの子会社と、三菱自動車への子会社を1つにした。
その1年前に労働組合を作ってしまった私の会社が消された。
そのときが、私の双子の息子たちが大学を卒業するときだったからよかった。
そのあと私はこれまで、6回転職をしてきた。
なんとか息子たちに、大学を卒業させられたからよかった。
この九想話は、ドラマ「ガラパゴス」の感想ではないですね。
私の〝派遣社員〟にたいする思いになってしまいました。