男はつらいよ 奮闘篇松竹このアイテムの詳細を見る |
第7作 1971年作品
当時の知的障害の人の見方がよくわかります。今では考えられないようなことをみんな普通に口走ってますし、それに対するみんなの反応も普通です。
でも、困っている女の子に本当に親身になって心配している寅さんには泣けてくるし、再開した時の寅さんの喜び方が、それまでの喜びとは違う、いとおしさ・・・を感じさせてくれてよかったです。
ただ、それで終わってはおもしろくないっていうんで、やっぱり寅さんの妄想が一人歩きして、花子ちゃんを大切にするあまり、花子ちゃんを囲っておこうとするわけですね。その時点で寅さんは花子さんを本当に大切にしていないことになるわけですけれども、寅さんにはそれはわからないのです。
最後のバス停でのサクラさんには泣けました。
寅のお母さんとサクラさんのやり取りもよかったです。
やり取りと言えば、「俺のようなヤクザ者と一緒にいるより先生と一緒のほうが幸せだと言うのか!」とサクラに問い詰めた時にさくらさんが「そうよ」と答えたところもよかったです。残酷なせりふですが、それがいえるのも、お兄ちゃんを好きだからだし、花子さんのことを考えてあげられたからですもんね。
そうですね。人の幸せを考えることと、一緒にいたいという気持ちが一致しないことだってあるんですよね。
ただ、このころの寅さんは好きになれないなあ・・・変な人度が強すぎて・・・