唐茄子はカボチャ

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シュウシュウの季節

2007年01月14日 | 映画 さ行
シュウシュウの季節

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

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悲しいお話です。
中国の文化大革命の悲劇です。
文化大革命そのものもそうですが、それを利用して人を傷つける男どもが憎い!国が歪むと人間も歪むのかも。

国に縛られ、土地に縛られ、故郷に帰りたい気持ちを男に利用され体を汚されてしまいます。最後、国に帰るために足を銃で撃とうとしますがそれもできず、老金に銃をゆだねます。そして・・・この結末は、故郷に帰っても、もとの自分には戻れないということなのかもしれません。
結果は納得いかないけど、もう、そうするしかないぐらい、何の展望もない気がしました。あれだけ広い土地にいるのに2人には自由がないのです。身も心も自由にしたいのなら、ああするより仕方がない・・・・のでしょう。

シュウシュウを抱きかかえる老金の涙に涙するしかないですね。彼女に対する思いやりの気持ちもあるでしょうが、そうやって傷ついていく彼女に何にもすることができない自分に対する怒りもあるのでしょう。
そして、最後のみつあみにするところでまた涙が・・・
お互いの心が純粋なだけに傷も深いよなあ・・・こっちまで傷ついてしまいます。きつい話です。

最後のキスシーンは、自分の欲望のためにシュウシュウを利用した男達とは違うという、老金の気持ちが表れてました。そんな老金にお願いをするためにキスをするシュウシュウも悲しい・・・

でも、悲劇で終わるので後味が悪いです。女の子がかわいいだけによけいつらい。子どもっぽさと世の中を知ってしまった大人の顔がなんだか恐かったです。

へこむ映画です

夜空にはあんなに星が煌いているのに・・・・