唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

モスキートコースト

2006年10月31日 | 映画 ま・や・ら・わ行
世界をどう見るか。これが以外とテーマだったりするのかな?

お父さんのように、人間の愚かさは救いようがないと、国を出ていってしまったわけだけれども、この先の見えずらい世界の中では、そう考えてもしかたのないことでしょう。
「父を信じていたときは世界は狭く感じた。父が死んだあと世界は広いと感じた」という最後の言葉が非常に残ります。
アメリカと言う世界の中から見た見方、世界は破滅に向かっているという見方。父親のそういう狭い見方から世界を見ていた子どもは父親の死をきっかけに本当の世界を見ることができたのかもしれません。

一方で宗教を広げようと熱心にがんばっている人もいるわけですが、「神を信じれば救われる。信じないと業火に焼かれる」では、ねえ・・・こちらも狭い世界で必死に生きてる。
無神論者、唯物論者=アカという決めつけにアメリカ的狭さを感じる。実際にそう思っているんでしょう。アトミックカフェでアメリカの高官がソ連に対して「唯物論者」と言っていたことをまた思い出してしまいました。

両方がアメリカのもつ顔なんでしょうね。

でも、本当の世界は広いのだ。アメリカが世界ではないのだ。
本に書いてありました。アメリカのラジオで、クイズかなんかで世界のどこへでも旅行できる権利を獲得した人がどこへ行きたいかを聞かれて「ラスベガスに行きたい」と言ったとか何とか。

でも、自分の住むところを開拓するってちょっとあこがれですね。あの変な3人組がこなければ・・・もっとさかのぼれば、氷を届けようとしなければ・・・・平穏に暮らせたかもしれないのに・・・それでは物語になりませんが・・・
船の上に寝床を作って寝ている間に川に流しちゃえばいいのに・・・なんてことを考えながらみてました。

奥さんが最初はあまり魅力的じゃないなあと思いながら見てましたが、汚れていくにしたがって魅力的になってきました。胸のところがとってもいいです。

サルバドル

2006年10月31日 | 映画 さ行
エルサルバドルの内戦の話です。

アメリカってなんなんでしょうかね。赤化を防ぐために他国に介入するって、どういう論理なんでしょうかね。「赤化を防ぐ」という言葉の本当の意味は「アメリカの権益を守る」ということなのでしょう。

今は、社会主義国を名乗るソ連や東欧も崩壊し、「赤化を防ぐ」なんてことは通用しなくなってしまいましたが、それに変わって出てきているのが「自由を守る」とか、「テロの脅威」とかなんでしょうけど、結局、やってることは同じなんですね。「アメリカの権益を守る」これだけなんです。

アメリカのやり方をみると、ほんとうに一部の白人以外は人間じゃないと本気で思っているのだろうと思ってしまいます。日本だって、立派な同盟国面してるけど、本音はよく言うことをきくペットぐらいにしか思ってないのでしょう。

でも、一方で、こういう映画もつくられているという意味では、アメリカの良心というか、正しい目というか、そういう潮流も大きいのかもしれないとも思いました。

ボランティアの人がレイプされ殺されてしまうシーンとか、仲間のカメラマンが死んでしまうシーンとか、かなりきつい話ではありますが、それが現実なのだろうと思います。

世界のいろんなところでそうやって多くのボランティアやジャーナリストも殺されているんでしょう。
戦争とは、人間の社会の中での普通の考え方が通用しない状態にしてしまうのでしょう。

さて、問題は、日本です。
アメリカの無法に手を貸す日本は同罪です。このままアメリカの権益を守るために耐えがたきを耐え、しのびがたきをしのび、日米安保条約にしがみつき世界から孤立する道をひたすら進んでいく。そんな国でいいのか。
北朝鮮の脅威と言いますが、その前に一番の脅威はアメリカなのではないでしょうか。
そろそろ、違う道を選択したほうがいいと思いますけどね。

蝉しぐれ

2006年10月31日 | 映画 さ行
風景がきれいです。でも、それだけです。
少年時代の「私は演技しています」という感じがいやでした。セリフもよくないのかも。

後半は以外といい感じになってきましたが、舟で城内に行くシーンはばればれだろ!とおもったり、斬り合うシーンも、スキだらけなのにやっつけられない敵が間抜けな感じがしたり、どこか入り込めない感じがしました。

最後のおふくさんの「江戸に行く前に家に行ったの覚えてるか?」というセリフも「覚えているか」ではなくて「ご存知ですか」のがよかったのに。だって、会ってないんだもの。

家老を脅すところは面白かったけど、セリフを引っ張りすぎな気もするし。できれば、知らん振りして「子どもをさらってまいりました」とか言っても面白かったかもなんて思いました。

しかし、結局押し入るなら、「さらってこい」なんて言わなくてもよさそうなものを・・・そのせいで失敗したようなもんだし、もっと静かに押し入ればよかったのにね。



コープスブライド

2006年10月31日 | 映画 か行
ティム・バートンのコープスブライド 特別版

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ストップモーションアニメは昔から好きだったのですが、不思議なくらい滑らかな動きに感動します。しかも表情も豊かで、だんだんキャラクターに感情移入していきます。
特に2人の花嫁と子どもの骸骨が良いです。

生きているものの世界と死者の世界、生きている世界はなんとなく重苦しく、死者の世界は明るい感じがしましたが、生きている世界は、閉塞感を出す様に色をおさえて重い感じに、何にも束縛されない自由な死後の世界はカラフルに色を使い分けてそういう効果を出しているようです。

お話もいいです。
やっぱり人間、愛ですよ。死んでからも愛ですねえ。
しかし、死んだ花嫁は生前、あの男の何に惚れたのだろうか。そこがそもそもの誤りだったわけですけれども・・・

ダニーエルフマンの音楽がまたまたはまってます。ちょっと荒い気もするけど・・・いい音楽です。




スタートレック TNG / 亡命者

2006年10月31日 | スタートレック
ロミュランからの亡命者の情報は本当か・・・
この辺のやりとりは面白いです。そして、真実が明かされたときに・・・
面白いですねえ・・・

万事休す!の状況と思わせておいて、それなのにこのピカードの余裕の表情。いわゆるさらに上を行くというやつですけれど、たまりませんねえ・・・

そして、平和を願って家族を捨てて亡命してきたロミュランの人は・・・
でも、反逆者と名を刻まれるのを覚悟で・・・家族にもそう思われるのも覚悟で故郷と家族を捨てて亡命してきたロミュランの人が求めたのは、娘に平和な世界を残すためというなんとも美しい話ではありますが、それは悲劇で幕を閉じました。

いいはなしですなあ・・・・

ラフォージとデータのやり取りで、人間は第六感で物事を判断するときがあるということを、事実の足りないところを穴埋めするためみたいに言っておりましたが、なかなか興味深いやり取りと思いながら、でもそこは、第六感・・・直感や予感の裏づけは、やはり、その人の経験からくるもの・・・その人の経験の到達点が思考の中で組み立てられてそう感じさせてくれるのではないかと思ったわけです。ひらめきなんてものは、どっかから沸いてくる物ではなく、やはり、経験に裏づけされたものということになるのではないでしょうか。
だから、そういう意味では、豊富な情報とすばやい処理能力があるデータこそ、優れた直感を持つ物になりうるのでは?とも思ったりしました。