waterclover(本文とは関係ありませんが・・・)
昨日、石川県立音楽堂でソプラニスタの岡本知高さんのコンサートがありました。
県立音楽堂は2,3年前(4,5年前?)に金沢駅前にできたコンサート施設ですが、ここでコンサートを見に行くのは初めて。一度そこで音楽を聞きたい、という夫のたっての願いで、いいコンサートがないか検索していたところ、たまたま岡本さんのコンサートが行なわれるというので、音楽堂の見分も兼ねて、行ってきました。
普段「コンサート」というと、じっくり座って鑑賞するタイプのものからは縁遠く、パイプいすで最初から最後まで殆ど立ち通し、というものしか参加したことがないのですが、たまにはじっくり座って、というのもいいもの。
プログラムは3部構成になっていて、クラシカルな楽曲ばかりではなく、「小さい秋見つけた」とか「花」などの日本の抒情曲や、ミュージカル「CATS」からの曲、岡本さん自身のテーマソング(^_^;)のような「ロマンチストの豚」というコミカルなものまで、実にさまざまな楽曲を歌ってくださいました。
最初に登場した時は、深い海を思わせるようなブルーの衣装、休憩をはさんで第二部では、真夏の太陽をイメージさせるようなオレンジを基調にした衣装、第3部では歌う楽曲がアリア(日本語で「詠歌」と訳すのだそうです。)ということで、その雰囲気を体現しているかのような少々ダークな色合いの衣装でした。どれもこれもそれはそれは豪華な(派手な)衣装なのですが、その衣装の豪華さの意味が歌を聴いてよくわかりました。あれほどの声量だと、普通目には豪華すぎる衣装も、決して「過ぎる」ということがありません。決して衣装の派手さに目を奪われることなく、その歌声を堪能しました。
普通男性のソプラニスタの方というのは、裏声を使って高い声を出すのだそうですが、岡村さんの場合、裏声ではなく地声のまま高い声が出るという、世界でも極めてまれな、天性の音域をお持ちなのだそうです。
半年ほどに渡って全国各地を廻っていたそうなのですが、実は金沢講演がこのツアーのファイナルなのだそう。
初日というのもなかなか感慨深いものがありますが、最終日というのは演奏する人たちにとって感慨も一入だと思います。その感慨がこちらにも伝わってきて、なんだかとても得をしたような気分になれました。
五重奏を奏でる演奏者とも息がぴったりで、心から楽しんで歌っているというのがものすごく伝わってきて、心から楽しめるときを過ごすことができました。