水無月のけふまて消えぬ氷こそ ゆたけき宿のしるしなるらめ
(真龍院)
土、日とパソコンに向かう時間がなく、時機を逸してなんだか間延びしたようになってのアップですが、一昨日(7月1日)は「氷室の日」でした。その前日、水無月の晦日は氷室開きが行なわれました。
氷室開きに関しては、昨年もブログで書きましたのでこちらをご覧下さい。
この時期限定の「氷室饅頭」、今年もいただきました。
酒饅頭と麦饅頭があるのですが、酒饅頭の方をいただきました。
赤、白、青(緑)の3色、何か意味があるのかわかりませんが、一応縁起物ですので・・・。信州の長男のところにも少し送ってやりました。
さて、冒頭の歌ですが・・・
作者の真龍院は、加賀藩12代藩主前田斉広の夫人で、五摂家の一つ鷹司家から嫁いできた方です。
文化4年(1807)、21歳で嫁いできました。明治3年に亡くなっていますが、幕末の激動の時代を加賀藩とともに運命をともにした方でもあります。
この歌が詠まれたのは文化6年。とついで2年目ということになりますが、江戸に運ばれてきた氷室の氷を見て詠んだものでしょうか。
なお、兼六園内にある「成巽閣」は、夫である斉広がこの方のために築き、13代斉泰が整備した屋敷の跡で、真龍院は晩年をここですごされました。