●死神の精度● 伊坂幸太郎
文藝春秋 2005.6
一週間調査を行って「死」を実行するのに適しているかどうかを判断し
担当部署に「可」か「見送り」かを報告する死神。
まともに晴れた空を見たことがないという死神・千葉の6つの話。
ちょこちょこ他の話の断片が登場するので連作短編集に近いかな。
対象者を調査するのが死神の仕事だがあっさりと淡々と「可」の報告がなされる。
言ってしまえば、死神が「可」の結論を出して担当する人間が死を迎える
という結論は出ているようなものなのだが
いろいろなスタイルの話があるのでマンネリにならずに読める。
死神は音楽好きという設定もなんだか可愛い。
最後の話で、老女の「これだけで充分、ラッキーだね」という言葉と
このラストになんだか救われた思いがする。
死ぬことがわかっていてもなんとなく読後感が爽やかで
ほっこりあたたかい気分で本を閉じれる。
ミステリーでなくてもいいからこのシリーズの話をもっと見てみたい。
千葉は人間に関心がないタイプの死神だったが、
他の(死ぬ前に幸せを与える)タイプの死神の話でもいいな。
あのラストではこれ以上の作品化はないだろうけどさ。
文藝春秋 2005.6
一週間調査を行って「死」を実行するのに適しているかどうかを判断し
担当部署に「可」か「見送り」かを報告する死神。
まともに晴れた空を見たことがないという死神・千葉の6つの話。
ちょこちょこ他の話の断片が登場するので連作短編集に近いかな。
対象者を調査するのが死神の仕事だがあっさりと淡々と「可」の報告がなされる。
言ってしまえば、死神が「可」の結論を出して担当する人間が死を迎える
という結論は出ているようなものなのだが
いろいろなスタイルの話があるのでマンネリにならずに読める。
死神は音楽好きという設定もなんだか可愛い。
最後の話で、老女の「これだけで充分、ラッキーだね」という言葉と
このラストになんだか救われた思いがする。
死ぬことがわかっていてもなんとなく読後感が爽やかで
ほっこりあたたかい気分で本を閉じれる。
ミステリーでなくてもいいからこのシリーズの話をもっと見てみたい。
千葉は人間に関心がないタイプの死神だったが、
他の(死ぬ前に幸せを与える)タイプの死神の話でもいいな。
あのラストではこれ以上の作品化はないだろうけどさ。
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