ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

グランド・ライン

2012年01月24日 05時00分48秒 | 教育・指導法
仕事でのこと。


学童保育での指導。


月曜日は外遊びに行かない日。


しかし、室内でずっといると子どもたちは動きたくなってくる。
脳がドーパミンを出したいからだ。


今日はドンじゃんけんをした。


2チームに分かれ、決まった線の上を走って、二人が出会ったところで、手を合わせて「ドン」、そしてじゃんけん。


勝ったほうは前に進む、負けたほうは次のこがスタート。


相手の陣地を踏んだら一点。


これを「コの字」コースで行わせた。


ドンじゃんけんは単純なルールだが、本当に盛り上がる。


陣地を踏んだ、まだ踏まれてないで揉めることはある。それは指導者の裁量だ。

さて、このドンじゃんけんをちょっとスリリングにやる。


机を二つ合わせて一列とする。


それを四列作る。


その机の列と列の間を走って行う。


そう、ジグザグに走ることになる。


机の角で足をぶつける子がでるかもしれない。


最初に言っておく。


「机にぶつかる人は自分が悪いんやで!いいよな?」

このスリリングがいいのだ。


ちょっと危ないから面白い。そして、子どもたちの能力を高めてくれる。


長坂はこの机ジグザグドンじゃんけんを


「(海賊たちの墓場)グランドラインドンじゃんけん」

と命名した(笑)


ワンピースだ。


子どもたちに言う


「ワンピースのように正々堂々と戦えよ~」


すると、子どもたちが言う。


「ワンピースは戦いません~。だってワンピースはひとつなぎの財宝のことやから!」


まあ、かわいい奴等だ。(笑)

PDS

2012年01月24日 04時27分36秒 | 教育・指導法
プラン・ドゥ・シー


計画・実行・確認


一昔前と比べて、感じるのは、


一昔前の子どもたちは、やっているうちにいろいろなことを自然にマスターしていった。


たとえば、かえる倒立や立ったところからのブリッジ。


だから、指導はしなかった。


毎回、少しずつやらせるだけ。
それで出来ないこもいつしかできるようになっていた。


だから、橋本西の子どもたちは一部の子だけではなく、みんなできますね。とかみんなうまいですねと言ってもらえた。


これはうちを見学した方々や公開した映像をみた方々からのお言葉だ。


それが嬉しかった。


うまいと言われるのが嬉しいのではなく


みんな


と言われるのが嬉しかった。


時代は推移している。


いまの子どもたちは、放っておくと二極化する。


出来るこはどんどん出来て上達していく。


しかし、出来ないこはいつまでも出来ないままなのだ。


そして、最終的に(昇級試験や昇段試験)、時間がかかったり、教えるのに苦労するのは後者だ。


本人たちもしんどくて辛い思いをしなくてはいけない。


だから、いまは、個別指導が必要になる。


しかし、全体を動かせながら、出来るこも満足し、そんな中で出来ない子をフォローしていく指導が必要。

みんなが見ている中での個別指導は最悪だ。いじめの原因を作っているようなものだ。


みんなに「このこはできないんですよ」と見せしめにしているようなものだからだ。


個別指導は全体指導をしながらさりげなく行う。


手のかかるこだけにやらせたいことでも、それをみんなにやらせるなどの配慮が必要。


話はあちこちいったが、立位からのブリッジを全員ができるようにいま指導している。


先に書いたように以前は指導はしなかった。しなくてもできるようになっていった。


いまは、少し掘り下げて丁寧にやり方から指導してやらなくてはいけないことが多い。


そして、そこをスルーしてしまうとその子はずっとできないままで終わってしまう。


だから、根気よく「教えて、ほめる」→「教えて→ほめる」の繰り返しが必要。

運動に関して言えば、まだまだ丁寧に基礎感覚→基礎技能と教えていけばどのこもできるようになる。


何か一つでも出来ることが増えるとそれは自信になる。


自己肯定感(セルフエスティーム)を高めること。
それが人が生きていく上で一番大切なこと。


いまの子どもたちは昔に比べて云々。


とごたくを並べる前に、いまの子どもたちに適合した方法を考え、実践していける教育者でありたい。


時代や時間が戻ることはあり得ないのだから。

飛べない豚はただのブタ

2012年01月24日 03時23分22秒 | 教育・指導法
確か、紅の豚でタイトルのようなセリフがあったような…


長坂はうちの門下生たちに言います。


「蹴れない武道家は、武道家を名乗るな!」


いま、仮説を立てて稽古している。


それは


【蹴り】


が全てを良くする!


という仮説。


橋本西は突きを大切にしてきたし、いい突きをしていると思う。


しかし、ここ数年、どうも落ちてきた。


だから、いろいろな方法を試してみたが、いまいち。

では、ダメな突きの何が悪いのかと観察してみると、全員が下半身に原因があるとわかった。


脚を曲げることができない(筋力がない)


重心移動が少ない(股関節の稼働域が狭い)


足首、膝、股関節のトリプルエクステンションが崩れる(股関節を捉えられない)


もうひとつ、思い当たるのが、構えがどうもへちょい。


これも足にあると仮説を立てた。


突きも構えも筋力で足を曲げてキープするのではない。膝、足首の抜きだ。


しかし、最低限の筋力はいるし、子どもたちには難しいことを言っても伝わらない。


だから、蹴りまくらせる。

そこで、下半身を作ってから構えや突きのフォームを直す。


小さい子どもほど、突きが捻れたり、うねったりするのも、原因は上半身ではなく、下半身にあるのだろう。


いまの子どもたちは歩かない。走らない。


どこへいくにもマイカーでのご送迎。


自分が友達の家に遊びにいくのを親に送迎してもらうってどういうこと??


学校が終わったら家に電話して、「迎えにきて」ってどういうこと??


朝、学校へ車通学ってどういうこと??


と??になるぐらい、いまは歩かない。歩かせない。(一人歩きが危険な時代になってしまった。)


そして、長坂は思った。


人間は退化してきていると言われる。


脳がだ。


人間がサルに近づいてきているとさえ言われる。


そして、同時に足、脚が退化しているのだ!
と確信する。


だから、


蹴りから始めよう!


各種蹴りを。


ミットも蹴らせる。


乱捕はさらにバンバンやらせる。


その先には、


きっと、きっと


子どもたちの格段に成長した動きが見れるだろう。


との仮説だ。


春までは、その仮説を信じて、蹴って、蹴って、蹴りまくる。


今日も一人500本は軽く蹴っている。


しかし、それが苦にはならない。


様々なバリエーションや仕掛けで指導しているからだ。