金蘭としては3度目で、6年ぶりの再演となる。以前の2作品も見ている。変わることなく素晴らしい。今回久々にこの作品と対面して、改めてこれは金蘭会の代表作なのだと実感した。これからも自分たちの十八番として何度でも上演するといい、と言いたいところだけど、残念だが、今回が見納め、たぶん最後となることだろう。しみじみと作品と集団の相性というか、自分たちの方向性と作品が見事一致するときの快感、というか。そんな . . . 本文を読む
ウイングでこういう大作を見られるというのはうれしい。それってほんとに久しぶりのことだ。コロナ禍で作品自体も減っていたし、公演される芝居はどうしても少人数の上演時間の短い作品が中心になる。堂々たる大作は、狭い空間で密になるここではリスクがあまりに大きすぎるからだ。だからこれは久々の試みとなる。2時間45分(休憩10分を含む)、20名に及ばんとするキャストが見せる大作。
以前、この戯曲を吉田美彦先生 . . . 本文を読む
正直言うとまるで期待しないで読み始めたのだが、あまりの面白さに愕然とした。並行世界や別次元なんていうSF的設定の凡百な仕掛けとは一線を画する壮大な世界がそこには描かれる。独立した短編としても最高品だと思うけど、それが見事につながり、この世界を構築していくさまは圧巻だ。マーベルの得意技(というか、そればかりの)マルチバースを恒川光太郎が手掛けるとこんなふうに壮大な世界観を形成することになるのか。驚愕 . . . 本文を読む