2月18日から、降る雪が雨になり、積もった雪も溶け始める頃とされる、二十四節気のひとつ “ 雨水 ”。
ある日の午後、カタリナ 心置きない友とランチに出かけた。
彼女のお茶の日など、おおかたひとりで別のこともないのだが、何となく手持ち無沙汰なような気もしないでもない。
それで、という訳でもないが、朝日が主催する「小倉遊亀没後10年」の回顧展が兵庫県立美術館(写真上)で催されていて出かけた。
この美術館、95年の阪神・淡路大震災の文化復興のシンボルとして、02年4月、建築家・安藤忠雄氏の設計により誕生した。
余談だが、震災10年の節目にあたる05年10月、西宮北口地区の再開発に併せ兵庫芸術文化センターも誕生。
芸術監督の指揮者・佐渡裕氏などの努力によって、お役人の箱物行政の悪しき例から免れ頑張っていると聞く。
久し振りにJR灘駅(写真中)に降りた。
美術館は駅から浜に向かって10分ばかりのところにある。
ちなみに、山側に少し足を延ばすと王子動物園、街中の大阪天王寺動物園よりも開放感があって好きという人も結構多いようだ。
3年前の夏の暑い日、わが友R君とその王子動物園へパンダとペンギンを見に行っての帰り、この駅を利用して以来だ。
今、駅舎の改装が進んでいた。
体が不自由な方などのためエレベータなどの設置は是非進めるべきだが、工事前までレトロな木質感が残る好い雰囲気だったこの駅、コンクリートとアルミパネルの無機質な、何処にでもある並みの駅に姿を変えてしまっていた。
駅から、浜側へ下る緩い坂道を少し下ると阪神電車の岩屋駅。
駅前広場に小さな立て札?(写真下)があって、かつて駅の浜側辺り、芸者衆の爪弾く三味線の音が流れる花街として賑わった、などと紹介していた。
が、駅から浜に向かって真っ直ぐに伸びる道の両側、金太郎飴のようなビルやマンションが背を揃え、昔日の面影は悲しくも窺いようもない。
時代とともに消えいくものに思いを残せば、日々の暮らしの不便さに耐えられないことは十分に分っているのだが・・・。
紙数が足らなくなった。
「小倉遊亀回顧展」や「小磯良平記念室」「金山平三記念室」のことなどは、またの機会に。